島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

バスで船に乗るときは座席確保に心がけること!

2012-05-07 | 旅の途上・交通・バス

初めて「船に乗るバス」に乗ったときのこと。
それは前の記事で書いたボネからクンダリ行きのなんですけど。

夜8時、そのバスがやっと出発してそろそろと船に乗り込み、バスに乗り込んだ私達が船底でバスから降りる。そこからはちょっと長い船旅。向こう岸コラカに着くのは朝です。

さて、私のような旅人のバイブル「地球の歩き方」には、船では高い1等以外は席の争奪戦になり、あぶれると惨めなことになるので、早く乗っていい席を取ることが肝要だと書いてあります。

それで私はバスを降りる前から緊張していました。とにかく船の席を確保しなきゃ。そのことで頭がいっぱい。
そして、バスが船底に停車すると、私は急いでバスを降り、のろのろしているほかの乗客を背後に甲板へと急ぎました。おかげで何とか甲板にある黒い椅子の一つを確保。

日本のフェリーの大きなのと変わりませんが、甲板から階段を下りていくと、ガラス窓で囲まれている1等のお部屋があります。そこは座席もクッションがいいし(あくまでも比較的)ゴロリと寝転ぶスペースもあったのかもしれない。ちらっとのぞいただけだけど、とにかく見るからに「いい席」で、何よりすいていて怪しげな人に遭わなさそうなのがいい。

甲板の上には、ペラペラの椅子がずらりーと並んでいて、涼しいともいえるけどベタつくともいえる海風浴び放題。そして人がわんさかいます。私は庶民の乗客なのでそこにいるわけですが、その汚いことといったら! 甲板や椅子そのものが汚いっていうわけじゃないのです。インドネシア人が汚しまくるのです。
彼らは落花生が大好きで、バスの中でも船の上でも食べてます。その殻は床にペッと捨てるのが正しいマナーです。落花生の殻だけじゃない。お菓子の袋も、空のペットボトルも、何でも床に捨てるのがマナー。海に捨てることだって正しいと思っている。自分の荷物の中にしまうことがいけないことなのです。


スラウェシ島・コラカへ渡る船の上(2008年)

こういうことって、日本人的には、ほんと不快ですよね。どうして自分の周りの環境をあんなに汚らしくすることを好むのか、理解できません。
そんなところにいるのはいやだけど、我慢するより仕方ないのです、ここはインドネシアだし、私はそれを体験するために旅をしているのですから。

それにしてもバスで一緒だった人たち、どこへ行ってしまったんだろう、誰もいないけど……。
恐らくこれを読んでいる皆さんは、もう気づいているでしょうけど、私は全然気づいていなかった。バカです、ほんと。


夜です。寝る時間です。寝られる人は寝ています。座ったまま。あるいは床でゴロリと。あるいは座席3つぐらい占領して。私、寝れません。修行が足りません。
あっちへ行って風に当たったり、こっちへ行って座ってみたり、すられないようにバッグをしっかりおなかの前に抱いて目をつぶってみたり、一晩中どろ~~んとしながら過ごしました。まあ私は比較的じっとしているのが得意なので、いいんですけど。汚いのだけはいやだった。


スラウェシ島・船上からコラカを望む(2008年)

そして夜が明けて、船はコラカの港に入っていきます。やれやれと私は船底へ行き、バスの停まっているところに向かおうとした。すると、上から「オイッ!(怒)」。見ると真横に私の乗ってきたバス。車掌が私に向かって目を吊り上げて怒鳴ってます。もう今にもバスは上陸するところなのです。あわてて乗り込むと、乗客は全員!全員ですよ!着席していました……。みんな私を見ている。一体いつのまにみんな?!ハズカシー……。でもよかった、乗り遅れなくて……。なんで誰も声かけてくれなかったの(普通は誰かが見つけて誘ってくれるのに)……。

疑問いっぱいですが、とにかく乗れてよかったのです。やれやれ。


もう皆さんおわかりだと思いますが、バスの切符には、船の1等の料金が含まれているのです。だから走ってバスを降りて庶民の皆さんと競争で船の席を確保する必要なんかない。堂々とゆったりと、ガラス窓に囲まれたお部屋の中に入っていって眠ればいいのです。

そして一緒にバスに乗っていた皆さんはそういうお部屋に行ったので、私と会うこともなかったし、私を誘いたくても私が見つからなかったのでしょう。

皆さん、ご迷惑おかけしました……。


その後私は何度もバスで船に乗っていますが、決してバスから走り降りたりしなくなりましたとさ。ははは。



夜明け頃、ジャワ島バニュンワギ港からフェリーに乗り込む船(2012年)

一番上の写真は、ジャワ島からスマトラ島へ向かう船(2008年)



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