スラウェシ島タナ・トラジャのお葬式。
会場にランタンと呼ばれるビーズ飾りが立てられています。
遺体安置棟(ラキエン)の横と、参列者の受付棟(ランタン・カランポアン)の横に。
前にも書いたことがあります。
お葬式でも結婚式でも同じように使われます。
女性の衣装のビーズ飾りはカンダオレっていう名前で、京の着倒れみたいです。
歩くと下に垂れた紐が揺れてとても華やか。
胸にかけるところが逆三角になっているのと、丸いヨーク型になっているものの両方があります。
これも結婚式でも同じ。服の上から身に着ける。
下に着ている服も赤でもOKのよう。結婚式では黒はNGとのことですが。
日本では小物ですらお葬式に赤はタブー。ところ変われば品変わる。ちなみに、日本のお葬式は昔は参列者も白い着物。黒になったのは西洋文化の影響。
ランタンもカンダオレもオレンジ色が基調になってます。ただし、タナ・トラジャの彫刻に使われる基本4色にオレンジ色は入っていません。
カンダオレは本来は各家で持っているのですが、最近は美容院で借りられるそうです。ビーズは昔は石、今はプラスティック。こんなのが石だったら重くてへろへろ、肩こり腰痛でしばらく動けないでしょう。とても微笑んでなんかいられません。
カンダオレを付けて正装しているのは孫娘たちだといいます。
確かにおばさんはつけてないので、未婚女性だけなのでしょうか。
振袖みたいなものでしょうか。
上のほうには何かの動物の模様が編み出されています。スンバのイカット(先染模様の織物)にもあるような模様です。
緻密。
美しすぎる。。 庇から垂れている縁飾りもビーズ。頭につけているバンドもかっこいい。イアリングも。髪の毛を独特の結い方をしています。インドネシアの女性は都市の人以外は髪を伸ばしています。
ブレスレットもすてき。ほしいかも。首飾りまでつけて、フル装備です。
お子ちゃまも。ブレスも、ビーズじゃないけどイアリング(ピアス)もしています。
すでに髪が結えます。
背中凝りそう。水色も必須の色のよう。
お葬式がこんなド派手でいいのか……。
写真再掲。受付棟から出てくる娘たち。
お葬式にこの娘たちがいなかったら、かなりつまらないと思う。
Photo/Tana Toraja, Sulawesi, Indonesia(2008年)
スラウェシ島タナ・トラジャ
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