島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

カラフルな竹網みのドア

2016-12-03 | 住まい・建物

インドネシア人はドアと窓に凝る?
都会の今風の建築は違うと思うけど
うんと田舎のフローレス島やレンバタ島では竹を主材料とした家が多く
壁は割り竹を編んだパネルで、その模様に工夫を凝らしてみんな楽しんでいる。
考えてみれば壁自体に模様があるっていうのは面白い。
日本の家なら土壁に板が打ち付けてあったりするが
それは板を横方向にずらっと並べるか、縦方向にずらっと並べるか、
たいていはそのどちらかで、板の並べ方によって模様を作っているものなんて
見たことがない。雨をよけたり寒さをしのいだりということが第一であって
そんなデザインで遊んでいるわけにはいかない。

インドネシアの田舎でもコンクリート造の家はあるが
そういう場合もたいていドアと窓に特別な色を付けたりして
アクセントにしている。

この家は壁はれんがとコンクリートブロックでできている。ドアだけが竹だ。
この島ではれんがを使った家をよく見た。島の中にれんがを作っている村もある。
窓はオレンジと緑というほぼ補色。インドネシア人は補色使いが好きだしうまいのだと思う。

インドネシアの一部しか知らないけど、見た限りでは、
インドネシアの家はかわいらしい。

写真/レンバタ島 2012年


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網竹パネル

2016-03-21 | 住まい・建物
インドネシアでは割った竹を編んだ壁がよく見られる。
ジャワ島やスラウェシ島でも見るが、特にフローレス島で多く見る。
一定の大きさのパネルになっていて、日本でいうとたたみ1畳、戸であれば幅半間(90cm)高さ1間(180cm)というサイズ感や、規格によって建築・販売をしやすくしていることによく似ている。2色の割竹を使って模様を出していて、ジャワでは網代編みのものが多いのだが、フローレスでは驚くほどさまざまなものがあり、それを鑑賞するのが楽しみだ。

写真は特に凝った模様だと感じたもの。フローレス島ウォノワルで。ドアが真っ赤で、そこにもこだわりを感じる。




Photo/Wonowaru,Flores, Indonesia(2012年)

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今日は雨降り・バリの庭

2016-02-13 | 住まい・建物

今日の日本はおおむね雨です。今はしとしとしていますが、明日は嵐になるようです。
雨はどうしてこんなにきれいなのでしょう。
雪もきれいですが、雨もきれいです。
1945年には黒い雨とか、最近ではPM2.5とか、春には黄砂とか、都会の排気ガスやらなんやらの混じった雨とかもあり、インドネシアなどのバイク大国では、雨もちょっと濁っているかもしれませんが、そういった例外はこの際ざっくりおいておくとして、雨は本来は大体見た目には透明で、ほこりを洗い流してくれます。
雨がなければ世の中のほこりが消えないままでしょう。

あまり極端な大雨には困るものの、インドネシアでも午後にやってくるスコールがザーッと樹々を洗い、雨粒が真っ白な線になっている様子を部屋の中から眺めるのはいいものです。田んぼも遠くの山もきれいに見えます。

バリの庭は常緑樹の葉を実にうまく配置してあります。
日本の最近の庭づくりではどうしても花の色を中心として考えてしまいがちな傾向がありますが、バリでは一年中葉が茂っているので、その葉の色を生かそうとしているようです。一過性の花よりも、一年中茂る葉を中心に考えるのはすばらしいと思います。
葉の色には緑のほかにも赤や白、紫があり、それをうまく組み合わせているのが分かります。日本ではよほどガーデニングに凝っているひとでなければ、木や草の葉は全部緑、と無意識に考えてしまいがちです。

バリではそういうお庭を見るのが楽しみでした。
バリの人たちのこの庭づくりの感覚を、日本でももっと取り入れるといいと思っていました。


Photo/Pejeng, Bali, Indonesia(2014年)

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タナ・トラジャのバンブー

2014-11-02 | 住まい・建物


いたるところに、こういう竹を見かける。
竹の国、タナ・トラジャをもとから支えるもの。
家にも、葬儀会場にも、建築材料として使われ
稲の束を結ぶときには、裂いて紐として使われる。

日本にはこういう株立ちの竹は生えていない。
筍を食べるモウソウチク、
筍の皮でおにぎりを包み、絵に描かれるマダケ、
籠の材料に好適で筍も食べられる(私としては一番好きな)ハチク、
いずれも株立ちにはならず、地下茎を横に延ばして勢力を拡大していく。
例外として、庭園や植物園に、観賞用に株立ちのものを植えている程度だ。

Photo/Tana Toraja, Sulawesi, Indonesia(2008年)
スラウェシ島タナ・トラジャ

 

〔参考〕タナ・トラジャのホテル「サンタイ・トラジャ」(ほかのサイトに移動します)


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竹で建築中の葬儀場全景 タナ・トラジャ

2014-11-01 | 住まい・建物

   *前の記事の続き

タナ・トラジャの貴族は一つのコミュニティーをつくり統治している(本で読んだ)。
小村とか集落という意味でいいだろう。

貴族の家は、トンコナン様式とよばれる弓なりの屋根の家屋で
その前に広場があり、その左右にほぼ家のミニチュアの形の米蔵が10棟ぐらい並んでいる。

葬式の場所は、その広場とは別の場所が確保されている(ガイドの話)。

サダンという村に、建築中の葬式場があった。
竹が運び込まれている。
前の記事のゲートは、3つ目の写真の右端の奥にあるもの。

葬式場は広場を取り囲む形になっていて、
北に遺体を安置する本殿的なもの(Lakkien)、
西(または東?)に親族の滞在するかなり立派な建物、
東(または西?)に海の家によくにた長い客席、
南にレセプションの役割をする休憩所(Lantang Karrampan)がある。

本殿的な建物は、トンコナン様式の舟形の屋根をしている。
2階建てになっていて、2階には家族が座る。
その背後にもお客さんが入る海の家様式の場所がある。

この1回限りの建築に、大量の竹が使われる。
柱も床も、天井の縁飾りも竹で作る。


Lakkien 遺体を安置する所。


参列者がごちそうをふるまわれる場所。

ちょっとした階段も、ごく簡単な造りだけれど、なるほどという工夫がある。
左右の竹に長細い穴を開けて、そこに割竹をさしこんで踏み板にする。



いつも結束上手。

Photo/Sadan, Tana Toraja, Sulawesi, Indonesia(2008年)
スラウェシ島タナ・トラジャ


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竹造りの葬儀会場 タナ・トラジャ

2014-10-31 | 住まい・建物

タナ・トラジャの貴族のお葬式は何日も続く。
3日、4日というのはちょくちょくあるし、5日だとかなり大きい方。それより大きいのもきっとあるのだろう。

そのお葬式の会場は、お葬式のたびに新しく造られる。
ただし、材料は使いまわしの場合がある。
お葬式があると会場造りの仕事が発生し、村人の雇用が創出される。
日当いくらなのかは聞いていないが、けれどタダ働きではないだろう。
トラジャ人は何年もかかって葬式代を貯めるのだから。

タナ・トラジャは竹の国だ。
竹づかいが見事だ。
太い竹が、竹のストラップで器用に結束される。
上の写真のストラップはラタンのようだ。ラタンも一応竹の一種ではあるが。

今造っているのは入場ゲートのようなところ。
若い男子が作業している。

雇用創出は、会場造りの仕事だけではない。
いけにえになる豚、水牛がたくさん必要で、それを育てる人が多くいる。
豚の餌にする飼料用サツマイモも必要になってくる。
5頭ぐらいの零細な規模での豚の飼育は、ランテパオの街なかでもいいサイドビジネス。
市街地の市場には、サツマイモの茎を買いに来たバイクが
ひっきりなしに往来する。



 結束ずみ

 今、結束中

Photo/Sadan, Tana Toraja, Sulawesi, Indonesia(2008年)
スラウェシ島タナ・トラジャ サダンの近く


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出作り小屋の穀物倉

2014-08-21 | 住まい・建物

前に書いたことがある。スラウェシ島の山間地に
ポツリと一人、入植して開拓していた人。
にわか作りの家も何もかも手作りだった。

そこにあった倉。
屋根が伊勢神宮のお社みたいに見える。

高床で、床下の柱は、よく工夫したねずみ返しになっている。



タナ・トラジャのトンコナン様式の倉は、柱がよく滑るヤシの木でできていて
ネズミが登れないようになっているが、
ここの開拓地ではそういう材料がないからなのか、1人で造るにはこれが限界なのか
よく分からないけれど。
とにかく何でも自分で作れるということに、私は感動する。



写真/スラウェシ島 中スラウェシ州(2008年)

前に書いた記事
開拓小屋 すべてを自分の手で  開拓小屋のキッチン


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もしもわたしが家を建てたなら……竹づかいの家と小屋

2014-08-17 | 住まい・建物

貴族の住むトンコナン様式の住宅よりは
どちらかというとこんな家に住みたい。
窓は日本の古民家のようには大きくないけど
空気もよさそう。立地もいい。

壁は竹の開き、屋根は椰子の葉のようだ。

手前右側に、水牛の皮が干してある。
その竹づかいが面白い。
水牛の皮はいろいろな用途があるようで
有名なところでは、ジャワの影絵芝居の人形を作るのに使われる。
今のトラジャ人が皮を多用しているようには見えないけれど。



東屋。何かに使われていたのか、よく覚えていない。
屋根が近代的なトタン葺き。
けれどやっぱり竹づかいが立派。
インドネシアのバンブーはとても太いものがあって
日本の樹齢30年位の杉よりも太そうなのが
ゴロゴロ生えている。

竹のような有用な素材を与えてくれた神様に感謝したいですね。
そういう神様がいるならですが。

植木鉢の花がイケてます。

写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)

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トンコナン 小さな窓の向こうに

2014-08-16 | 住まい・建物

タナ・トラジャの伝統建築、トンコナンハウスの窓はとても小さい。
その窓の向こうに親族のミイラが横たわっていることもある。
というのは、トラジャ族の人たちは、家族が亡くなってからお葬式をするまでに
何年も間をあけることが多々あり、その間、遺体をミイラにして保存しているからである。
ということは、結構な確率でミイラがいるんだと思う。

暑い国で窓の小さい家は住み心地が悪いと思うが
ミイラを風化させないためにはそのほうがいいのかもしれない。
少なくとも光は遮断できる。

家の中に炉、つまり台所があるのもこの家の特徴。
インドネシアやほかの熱帯の国では、台所を屋外の東屋や、家にさしかけた半屋外の小屋に作っているところが多い。
炉は3つの石を置くだけの基本形である。
炉の煙もミイラの保管に一役買っていただろう。


窓から私をのぞき見してる人。



家の正面には水牛の角をたくさん飾って力を誇示する。これまでにお葬式で捧げられた水牛の角である。昨日の記事の写真でもよく分かる。

ここに昔は人間の頭がい骨なんか飾ってなかったのか?と
勝手に素人の想像をめぐらせたりしている。トラジャ人は首狩り族なので。

首狩り族というと恐ろしい気がするが、日本人はもっと首狩り族なのだから驚くには値しない。
戦国時代の日本の戦のことを本で読むと、その首狩り度はトラジャ族の比ではないようだ。
お百姓などでも、落武者の死体が山の中に転がっていれば何でもいいので首をとって大将のところに持っていくとほうびがもらえたようなことが本に書いてある。
ただし見たわけではないので本当かどうかは知らない。
歌舞伎の一場面で、主への忠誠を示すために自分の子どもの首を箱に入れて差し出すのは有名である。菅原伝授手習鑑???だったっけ。
スラウェシの首狩りの風習はオランダ領になったときオランダがやめさせたのだそうだ。

屋根は伝統的には竹葺。割った竹をたくさん重ねてあるのだ。
トラジャ族の竹利用はすごい。
私のタナ・トラジャの一番の印象は、「竹の国」である。



最近は本当の竹じゃなくてプラスティックの竹もどきだったり、トタンだったりする。
日本の茅葺、藁ぶきの家も屋根から変わっていくから
やはり屋根というのはそれだけ造ったりメンテしたりするのが大変なのだろうと実感する。



写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)


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タナ・トラジャのトンコナン様式の建築

2014-08-15 | 住まい・建物

スラウェシ島の山岳地帯、タナ・トラジャにトンコナン様式とよばれる建築の家があるのは有名である。
トラジャ人がみんなそういう家に住んでいるのではない。一般庶民の農民は、正方形の2階建て住宅(1階部分に壁のない高床建築)などに住んでいる。

トンコナン様式の家は小さな集落をなしていて、山際にぽつりぽつりとあるそういう集落のたたずまいが、日本の合掌造り集落と雰囲気が似ている気がするので
私はスラウェシ合掌造りとひそかに呼んでいる。









この建築はサダン・トラジャと言われるいわゆるタナ・トラジャ地域ではいたるところで見ることができ、廃れるどころかどんどん新築もされている(2008年現在)。
トラジャの派手なお葬式も廃れるどころか派手になる一方と聞くから
彼らは見栄を張れる限りは精一杯張るのが生きがいなのかもしれない。
あるいは彼らの見栄というのは、古い物を捨てて新しい物に移行することではなく
伝統の中で思いっきり派手にやることだといえるのかもしれない。

トンコナン様式の家には貴族が住んでいて、集落はその一族でつくっている。
家の前に広場があり、そこをとりまくように倉が両側にいくつも並ぶ。
これらは貴族の持ち物である。



本でトラジャの集落について読んだ。
貴族というのは領主という感じである。
そこに小作人がいて、米を作らせている。
小作人たちは集落の回りに住んでいる。
そして奴隷と呼ばれる人も、この回りに住み、領主のための仕事をしている。

私が思うに、領主といっても領地はうんと小規模であると思う。
日本の戦国時代のような、尾張の国とか武蔵の国とかいうスケールではない。
貴族でも見た目は普通の人と同じである。また、労働しないわけではなく、普通に田んぼをやったりしているように見えた。

奴隷というとどうも日本では、かつてヨーロッパ人がアフリカから強制的に連れてきて非人道的な扱いをして過酷な労働をさせた人たちというイメージがあるが、
そういうものではなく、ちゃんと仕事をして領主に食べさせてもらっていた人たちである。働き方においてはサラリーマンと大差ないと思う。
日本語の奴隷という言葉は2つに分けたほうがいい。ローマの奴隷も後者のほうである。
タナ・トラジャのカーストは、貴族、平民、奴隷だという。今、現地のガイドたちは、貴族、中流、下流、奴隷という4つのクラスで説明する。けれどもともと中流というのは貴族と下流の混血で、本来は3階層だと本には書いてある。
最も今では学校教育などのためにそういう身分の区別はあまりしないし、恋愛結婚が多くなって、どんどん混ざっているということだ。

続く。

写真/ スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)


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村の石積みの階段

2014-08-10 | 住まい・建物

タナ・トラジャの村で。
見事な石積みの階段は
日本の農村でよく見るのと違って
土で固めてあります。

向こうにみえる家はなかなか立派です。

写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)


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タナ・トラジャ 木造の高床の家

2014-08-08 | 住まい・建物

スラウェシ島タナ・トラジャに多く見られる高床の家。
竹を多用したものが多いのだけど、この家はがっちりした木でできている。
すごいテクニックで木を組んで建ててあるのが分かる。
柱は礎石の上に立っている。

こういう家はたいてい正方形で、床下部分はりっぱな「壁のない1階部分」。
農作業のスペースとして使われる。
豚や鶏を飼っていることもある。
たたきのようにしっかり土が固められている。

円でも四角でも、真ん丸とか正方形とか、「正」であるものは
それだけで美しいと思う。

タナ・トラジャは高原なので、熱帯だけどそれほど暑くない。
けれど床下部分は、日射しを避けたり雨を避けたりするには最適。
いわゆる壁のある家の中にいる時間は少ないだろう。

タナ・トラジャは屋根が反り返ったトンコナン様式の家が有名だが
一般庶民はこういう家に住んでいる。
トラジャでもランテパオの街なかでは、普通のインドネシアの街で見るような
高床でない小さな家に住んでいる。

写真を撮っていたら、布を買ってくれと、家の人が出てきた。
この布、この地方のものではなく、バティックまたはプリントのようだ。







写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)


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タナ・トラジャの石柱と種子島

2014-07-26 | 住まい・建物

独特の葬送で有名なスラウェシ島、タナ・トラジャには
大きな石柱の建つ円形葬儀場がある。

ボルというところのものが一番大規模で有名で、
観光客はみんなそこに見に行くけれど
小規模なものはあちこちで見られた。



この円形葬儀場のことをRante(ランテ)といい、石柱をSimbuang(シンブアン)という。
貴族がここで葬式をする。
上の写真の石柱の向こうにみえるのは、広場の中心で、水牛のいけにえを捧げる場所である。

石柱は、下層階級の人たちが、水牛の皮で結んで、コロ(丸太)を敷いて
大勢で、よいしょ、よいしょ、という感じでほかの村から何日もかけて運んでくるという。

この円形葬儀場はいまだ使われていて、新しい石もある。
ボルのランテは400年前から使われているというが
トラジャ人がこの地にやってきた1000年~2500年ぐらい前からあるだろうという話もある。


で、種子島の北部、北種子(きたたね)地方。種子島は日本です、念のため。

   むむむ……  :神社1

   むむ……   :神社2

  むむむむむ……

  入口はこんな感じ。

  脇の道。道の両横は石をずらりと並べて仕切ってある。

こんな巨石のある神社は1つではありません。北種子のどこの神社にも、こんな石が据えられているのです。  :神社3




種子島の南部の茎永というところにある赤米資料館(名前正確じゃない)に行ったら
米の来た道についての説明があった。
日本への米の伝播には2ルートある。1つは中国・台湾のほうから来たもの。雲南とか、そういうところ。
もう1つは、東南アジア、フィリピンを通じて来たもの。こちらの米は今の日本の短粒米でもなく、タイにある長粒米でもないその中間ぐらいの米ということで、インドネシアの今のお米ってそうだろうと思う。種子島へは、このルートで米が伝わってきているらしい、という展示内容であった。

そういう文化の伝播の道があるっていうのは、インドネシアに親しみが感じられて、嬉しい。

写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2008年)
   日本 種子島(2014年)


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石造りの家を花で飾る

2014-05-19 | 住まい・建物

石の壁は2種類。丸っぽい石を入れた左側と、レンガサイズのブロックの右側。
下の方はもっと大きな石で基礎のように築いてある。

木の枠のドアと窓。なんでもないようだけど、色合いが壁とマッチしている。
(造った人が深く考えた結果かどうかは知らないけど)
豪華ではないけど、シンプルで、端正で、
家の周りがきれいだから余計に、お洒落。



写真/フローレス島東部 モニの近くの村(2012年)

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石が大事なフローレスの村

2014-05-17 | 住まい・建物

フローレス島の東の方の伝統村では石を特別な用い方をしている村を多く見かける。
お墓を石で築いているのはもちろんだが、それ以外に何やら意味ありげな置き方をしている。

インドネシア東部の巨石文化については、江上幹幸さんが精力的に調査され論文もいくつか出されているが
一般的な本として出版されているわけではないので、私は興味はあるのにいまだ手にとらずにいる。
江上さんの知見をお借りすれば、ここにある写真の石の意味もよく分かるのかもしれない。
一番必要なのは私自身がもっとインドネシア語をペラペラになって話を聞いてくることである。
けど、現実、そうではないので、写真を載せるだけということで……。

集落の広場を横切る石は、何かの結界?
夜になったらつまづいて転びそう……。危ないね。
家の周りも石でぐるりと取り囲んでいる(前の前の記事の写真でよくわかる)。
石舞台みたいなのはお墓だと聞いた覚えがある。
家の裏手には石積みを築いている。

スンバ、スンバワ島などには巨石文化があるというし
スラウェシ島の真ん中辺にもモアイ像みたいな巨石の像のあるところがある。
石って面白い。


フローレスの記録はメモを見れば地名や聞いた話も書いてあるのだが
なんせ無精で、記憶で書いている。







写真/フローレス島東部 モニの近くの村(2012年)

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