島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

朝食のお芋

2013-04-30 | 食べもの

フローレス島ルーテン近郊の小さな村に住む知人を訪ねた。
午前10時頃だったか。

何はともあれ、どうぞどうぞと、家の中に招いてくれる。
ガランとしてほとんど何もない家。
ジャワ島の町の人たちが住んでいるようなコンクリート造り、タイルの床のピカピカした家ではない。
柱は木、壁と屋根はトタンで、中に入るとそれがむき出しになっている。

屋根が薄いので暑いのかと思うと、意外とそうでもなくて、外よりはずっと涼しい。
そして薄暗い。

家の中に入るより外にいる方が気持ちがいいので、外でいいというと、
ゴザをもってきて外に敷いてくれた。
そして20分ほどして、お芋が出てきた。

白いお芋はキャッサバなのかと思ったけどそうでもないらしい。
白い方はほとんど甘みがなく、赤い方はかすかに甘みがあった。

その小さな村の人達は、街の人たちとはちがって、
ものにあふれた暮らしはしていない。
早く言うと「貧しい」というのだろうか。
恥ずかしながら私は本当に貧しいということが自分の中でうまく分かっていないので
言い表すことが難しいのだが、少なくとも、お金がたくさんある暮らしではない。
食べ物もおそらく切り詰めているだろうと思った。

けれど、ここ以外にもう一つ訪れた、もっと貧しそうな村でもそうだったけれど
お客さんが来ると(=私が訪れると)、まず食べ物を出してくれる。もてなしとは、食べ物を出すことなのである。
なので、相手が(私が)空腹だろうとさっき食べたばかりだろうとそんなことにはおかまいなく、まるでザブトンを出すように食べ物を出してくれる。
もちろんザブトンは減らないが食べ物は減るので負担は大きいはずである。

私が彼らの役に立つ人間ではないにもかかわらず、大歓待してくれるのだ。お客さんが来たということが、彼らにはそれなりにうれしいことなのだと思う。お客の来るところに福が来るという発想があるのではないか。

ほんとうにギリギリの暮らしをしているらしき人たちからそういうもてなしを受けると
恐縮して、日ごろの飽食を反省してしまう。
遠慮して全然食べないのもよくないし、かといってバクバク食べつくすのも悪いだろう……、と、その加減にどきどきしながらいただくのである。
心づくしが身に沁みる。

今の日本で、食べる量を制限する理由は、健康のためかやせるためである。食費を切り詰めるためにご飯の量を減らすという人は、いるにはいるが、そんなに多くないと思う。上等の牛肉じゃなくワンランク下げた牛肉を買うとか、カニじゃなくてカニカマボコで我慢するという人は多いだろうが。お米やパンなどの食料品が比較的安いからということもあるだろう(それも円高のおかげが大きかったのだがこれからのことは知らない)。
インドネシアの山村では、家計のために食べる量をセーブしているお父さん、お母さんがいることをひしひしと感じた。これは本当は生物としては当然のことなのだけど、そうしなくて済んでいる日本を、不思議に思うと同時に、本当に有り難く、贅沢なことだと感じる。
これらの小さな村から帰ってくると、しばらく粗食になるが、そのうち戻ってしまう。

写真/フローレス島ルーテン近郊で(2012年)

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とうもろこし

2013-04-28 | 食べもの

ジャワ島にいると、とうもろこしを主食的に食べるようなことはあまり経験しないが
東の方の島に行くとまだまだ食べられている様子が分かる。
インドネシアにとうもろこし畑はとても多い。とうもろこしの輸入はごくわずか(5%かそれ以下)のようだから、私の目にしないところでは大いに食べられていると思う。

メキシコでは遺伝子組み換えのとうもろこしは生産していないが、米国からの遺伝子組み換えトウモロコシの逸出で(あるいはまき散らされて、あるいは花粉の飛来で)、原種のトウモロコシが汚染されることを警戒しているという。一度汚染されたら二度と純粋なものに戻すことはできないだろう。
インドネシアにもそのような災禍が及ばないことを願う。

インドネシアでは日本のような平らな畑で栽培されているのも時折見るが、私がよく見たのは、山の傾斜地に生やされているものである。
特に、フローレス島の2つ東の島、レンバタ島では、乾季に山を焼いた後、雨季の始まる1カ月ぐらい前にとうもろこしを種まきして、収穫するということだった。
レンバタ島ではとうもろこして作るジャグンティティーという伝統の食べ物がある。これは簡単にいうと、ひしゃげたポップコーンである。
とうもろこしのバラした実を炒って、ひざの上に置いた大きな石の上に置き、小さな石をカチっと打ち付けてつぶす。するととうもろこしが小さなおせんべいのようになる。
香ばしくてとってもおいしい。
まさにソウルフードらしくて、大きな入れ物にいっぱいこれを詰め込んで、バスの中のおやつにしている人がいた。

作っている様子は、そのうち機会があったら掲載する。

ほかにもとうもろこしは、スープ(シチューというべきか)に入れられたり、御飯にまぜられていることがあった。
日本で最近栽培されているスイートコーンとはかなり違うもの。
日本ではとうもろこしを乾燥させたものは入手できないが、もっと売ったらいろいろなお料理に使えていいのにと思う。
まあ、お米が余っているので、そこまでして国産とうもろこしを売ろうとはだれも思わないのかもしれない。





参考記事 カボチャとトウモロコシ バジャワの伝統家庭料理 きび御飯のナシプチル 穀物としてのとうもろこし
写真/上 レンバタ島のパサールで 中 ジャグンティティーを作る・レンバタ島にて(2012年) 下 フローレス島バジャワのパサールで(2012年)

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米国産大豆

2013-04-24 | 食べもの

ナシプチルはナシチャンプルー(いろいろおかずのせ御飯)の一種で
甘いピーナツだれがかかっていて私の大好物。
ジャワ島のバトゥで食べたものはそんなに辛くないのだが
その近くのスラバヤ空港の(写真)は、すごく辛くて、一口食べるごとに、
ハアァァァ……。。と休憩しなければならなかった。
それでも好きだ。

前にも書いたけれど
ナシプチルのおかずは私の少ない経験ではほとんどが大豆製品。
すなわち、厚揚げ、テンペ、もやし、など。

インドネシアでは大豆を大量に消費しているわりに大豆畑に出会うことは少なく、
あちこちのサイト(例えば「世界食料日誌」「アメリカ大豆協会」など)を見て大体わかることは、国内消費の約7割が輸入で、その9割が米国からのものだということ。
つまり、国内消費の約60%ほどが米国産大豆だということだ。


米国では大量に遺伝子組み換え食品が生産されている。
そしてインドネシアでは、パックされてそこにラベルが貼ってあるような食品はそんなに多くないのだから、みんな何も気にせず米国産大豆をどしどし食べているということになる。
私は食品をラベルに頼って買うようなことは本当は好きではない。
おいしそうなのか、腐っていないのかなど自分の五感で判断すべきことであって
ラベルに何と書いてあろうと自分が気に入ればそれでいいわけで
数年前に起こった比内地鶏偽装問題なんて滑稽すぎると思っている。
しかし、放射能と遺伝子組み換えは目で見てもにおいをかいでも決してわからないのだから
哀しいことにラベルを見なければ見分けられないことになる。

インドネシアの食品をみんなパックしてラベルを貼れと言いたいわけではない。
食べ物は包装してない方がおいしく見える。
パサールの食べ物がみんなビニール袋に入っていたら行きたくなくなるかもしれない。

大豆だけでなく、日本でも遺伝子組み換え作物が一番口に入りやすいのは、油である。
味噌や醤油は、原材料のところに「国産大豆」と表示してあるものが最近増えているので
それを選べばかなり大丈夫だ。しかし油には書いてない。国産の材料を使った油は普通のスーパーではまずない。
油の材料は菜種、コーン、綿実が多くどれも遺伝子組み換え作物である可能性が高い。
だから、インドネシアではずっと使ってきたココナツオイルを使い続けたほうがいい。

と思っていたら、インドネシアでは、輸入のみならず、遺伝子組み換え作物を栽培して食糧増産しようという計画も検討されたとか。ただこれは2007年のニュースであって、現在それがどうなったのか、私は今のところ知ることができない。どうなったのだろう。
(日本では遺伝子組み換え作物は商業的には栽培されていない)

マーガリンの原材料表示も、「植物油」だけではなく、何の植物なのか種類をきちんと書いてほしいものだ。パーム油も多く使われているはずなので、それならいい。ただパーム油も環境問題としては多いに問題があるのだが。

遺伝子組み換え食品は健康に害があるとあちこちの機関が言っている(日本の厚労省は言っていない)。
最近、この問題を暴くドキュメンタリー映画が続出している。
健康に害があるだけでなく、自然環境にも、倫理的にも、非常にまずいと考える。

日本で多くの人の注目を集めているTTP、
先日スラバヤでそれについて各国が集まり話していたが、
日本では最初は農業者をどう守るかというあたりが国民の一番の関心だったように思うが
今、日本の食品表示から「遺伝子組み換えかどうか」をなくせと
米国が迫っているらしい。そんなことになったら大変なことである。お金の問題ではなくなる。
それにしても、米国は恐ろしい農業大国である。

世界中が食品表示ラベルなんかいらない世の中に戻ってほしい。

写真/ジャワ島スラバヤ空港にて(2012年)
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竹で編んだ玉

2013-04-23 | 籠・編んだもの

スラウェシ島のあちこちの店先に、こんな丸いものがぶら下がっていた。
何に使うのだろうと不思議でしょうがなかったのだけど、
これ、普通に、遊ぶための竹のボール。
なかなかすごいと思う。
ほかの島では見たことがない。
けど、スラウェシで、これで遊んでいる子も見ないのだけど
探せばどっかにいるんだろう。



写真/スラウェシ島で(2008年)

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盆栽

2013-04-20 | まちむら探訪

インドネシアの人は日本人と同じように園芸好きで
玄関の前に鉢植えをずらりと並べたりしている。
日本語のボンサイという言葉も結構いきわたっているようだ。
ジャワ島のバトゥでは、日本にある元祖盆栽のように枝ぶりを細工しているものもあった。

バトゥのブミアジは苗木や花苗栽培と販売が盛んな街。
それに関連して植木鉢を生産している人もあり、植木鉢屋さんも何カ所かにあった。
ご丁寧に鉢に盆栽と書いてある。
ある地方(国)の文化がほかの地方に移入したときちょっと形を変えていく様子は面白い。

バトゥのボンサイは、本当に小さいものは少ない。
家の庭で盆栽を生産している人もいる。


参考記事 バトゥの園芸
写真/ジャワ島バトゥ(2012年)


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湖の小舟

2013-04-15 | 村の暮らしと仕事

スラウェシ島の真ん中に、ポソ湖という大きな湖がある。
浜辺に小さな舟があった。どんな魚を捕るのだろうか。

現地の人によると、ポソ湖には径30㎝もある巨大ウナギがいるという。
ほとんど怪獣だ。
どこまで信じていいのやら。
ニッポンの京都大学の研究室が来て研究しているというオマケつき。

この舟の持ち主、ゴム草履を置いたまま、どこへ行ってしまったのだろう。


写真/スラウェシ島ポソ湖(2008年)

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天水利用 れんが積みのタンク

2013-04-12 | 村の暮らしと仕事

フローレス島バジャワ近郊の村では、天水(雨水)を利用する装置をもつ家が多かった。
おそらく水道は敷設されておらず、井戸を掘っているのだろう。

インドネシアでは、比較的大きな都市でも水道でなく井戸に頼っているところが多いと思う。ホテルに泊まると、ちゃんと蛇口から水が出てくるので気付かないが
一般の民家では、私が訪ねたり泊まったりしたところはすべて井戸だった。
道路もしっかり舗装され、家もピカピカで床はタイルで、という家でも、裏に井戸があって、そのまわりに水場が結集している。蛇口から水が出たとしても、井戸から引いているのだ。

フローレス島では乾季にはほとんど雨が降らないようなので、いくら天水のタンクを作っても、井戸がなければつらいだろう。さらに東のレンバタ島では、おそらく島という地形てきに井戸水も得にくく、山の伏流水から引いた水道があった。とはいっても各家に蛇口をつけるところまではいかず、共同の水場まで汲みにいくようになっていた。それでもとても便利になっているのである。

話が若干それたが、この写真のバジャワ近郊の村で、水タンクがあるということは、それなりに豊かであるという話。レンバタ島では、水タンクもお金持ちでないと持てないので、せいぜいバケツに受ける程度で、足りない分はみんな水道に汲みに行き、その水道が壊れたりするとたちまち水に不自由してしまう。

水は空から降りてくる貴重な資源だ。こうして使おうと思えば使えるのに
水道に慣れるとそのことを忘れてしまう。
我が家でも水は空からではなく道路の下からやってくる。

ちなみに、タンクにふたをして光が入らないようにすれば、藻も発生しないできれいなままだ。現地の人なら飲むこともできる。





写真/フローレス島バジャワ近郊。下の1枚は別の家。(2012年)
関連記事 天水利用 午後の雨の恵み


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マンガライの織物

2013-04-07 | 

昨日の写真の向かって左から3人目の人のサロン。
黒地にはっきりした白、赤、黄、緑、青という色の鮮やかさでよく目立ち、ソンケット・マンガライ(マンガライ地方の布)といえばこの布を指す。
機の経糸か緯糸に色糸を使って模様を織りだすのではない。織った布に後から模様を刺繍するわけでもない。織りながら針を使って色糸で刺繍的な作業をして、模様を入れていく。機の経糸と緯糸は黒い糸のみ。色糸は裏にもわたっている。

マンガライ県の、観光客を迎え入れている伝統集落に行くと、おばあさんや主婦たちが熱心に自分の織った布を売り込んでくる。
分厚くて、ずっしり重くて、1枚買おうものならかさばってしょうがない。
けれど実はこのあたりは高原なので雨が降れば寒々として、この布をまとえばあったかくてほっとするし、夜薄い毛布の上からかけるのにもいいから、「あってよかった」と思ったりするのだ。

模様はどれも同じような感じだが、ちょっとずつ違っていて
現地の人は一目見て、こっちは上等、こっちはちょっと安いネ、と、
品定めができる。
模様の細かさやらなんやらで、上下があるようだ。

色がはっきりしすぎて人工的に感じるので、民芸調好きの日本人女性には多分、これよりももっと渋い色のほかの織物の方が受けるだろうと思う。けれど、よく見れば、これだけの細かい模様を考えて作り出していくのはすごいことだと感心する。一つ一つの模様が可愛らしい。

日本人にとってはそう高い値段でもないが、現地の人からすると、1枚を何年間も大切に使う大事なものだ。決して趣味やぜいたく品として手に入れるようなものではない。

実はわざわざ伝統集落に行かなくても
パサールで大量に売っている。観光客のためだけでなく、地元の人が日常的にまだまだ必要としているからだ。
まだフローレスに行ったことがなくて、そこがものすごい辺境の地だと思っていた頃、ジョグジャカルタで布を売買している人に「これ、フローレスの手織り布」といって見せてもらったとき、もーんんんんのすごく珍しいものを見たと思って感激していた。
それがフローレスに来てみると手織り布があまりに普通にありふれているので拍子抜け。
(フローレスが大して辺境じゃないことにも驚いた)

このマンガライ・ソンケットは、模様がぎっしり入っている部分と、模様のない真っ黒の部分があって、真っ黒な部分が後ろに来るように着付けるのがきまり。



写真/フローレス島ルーテンにて(2012年)
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教会用の服 バジャワ

2013-04-06 | 

フローレス島バジャワ近郊の村で、教会から帰る女の人たち。
「婦人部」でもあるのか、中年女性だけが、全員サロンをまとって集まりに参加していた。
サロンが撮りたいといってカメラを向けると気持ちよく写ってくれた。

サロンは、布を輪にしてつないだもので、体に巻きつけて使う。
幅が広い(この写真では垂直方向の長さ)のは、布をつぎあわせているためで、40センチ幅ぐらいに織ったものを、3枚か4枚つなぐ。
みんな手織りである。

黒っぽい地にシンプルな線画で馬などを織りだしたものもあるし、全面に柄を織りだしたものもある。
下の写真の向かって左から3人目の人のは、この写真では見づらいが、黒地に白、赤、黄、緑など鮮やかな色で模様を付けたもので、ソンケット・マンガライ(マンガライの布)と呼ばれるもので、バジャワより西のマンガライ県の伝統模様である。

バジャワからモニやウォノワルにかけては、手織り布が今も盛大に作られている。
女性たちも多くが日常にこの布をまとっている。
Tシャツに綿の短パンの上からさらりと羽織る感じで、こんなふうに背中から巻くのがいい着方のようだ。
20代ぐらいになると、着用しない人も多くなる。

分厚い布なので、織り目の間にたっぷり砂を吸ってしまうが、洗うのもまた大変だ。
どこの家でも垣根の上などに洗ってひっかけてあって、それを見るのも楽しい。


写真/フローレス島バジャワ近郊(2012年)
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海辺の焼き魚

2013-04-03 | 食べもの

日本語で焼き魚と言うと、網の上で焼かれて脂が落ちてさっぱりした魚が思い浮かぶけど
ラブアンバジョーの焼き魚(イカン・バカール)はこってりしている。

フローレス島のラブアンバジョーの港近くの海岸沿いに、屋台というにはかなり大きな、けれど屋根はテント張りの仮設っぽい作りのお店がいくつか並ぶ。
屋根の外に、炭火で焼くコンロ(っていうのか)があって、一心に焼いている人がいる。
ときおり大きな炎が立つ。
足元には魚がいっぱい入ったバケツ。

魚は網にのせてお箸でひっくり返すのではなく、取っ手のある両側からはさむ網があって、その中に入れて焼かれている。

インドネシアの国内からのファミリー観光客や、一人で来ているビジネスマン風の人が
屋根の下のテーブルについて、慣れた様子で魚をむさぼり食べている。

注文の仕方がよく分からないけれど、ともかく魚を頼むと、ご飯と、トマト色のサンバル(酸味と辛みがある)と、ちょっとした野菜(キャッサバの葉だったか?うろ覚え)が一緒に出てくる。

隣にいたちょっとリッチそうなインドネシア・ファミリーは、魚定食のほかに、大きなイカを焼いて1センチ幅ぐらいに切れ目を入れたのを、デーンとテーブルの真ん中に置いていた。
おいしそうで、ちょっともらいたかった……。

食後に、甘くない紅茶をくださいと言ったら、とても甘い紅茶がきた。
「甘くない」の基準がインドネシア人とは違うので、私の注文の仕方が悪いのだ。
けど、「甘い…………」と言ったら、取り換えてくれた。ゴメンナサイ。いやな客。反省してます。


写真/フローレス島ラブアンバジョーにて(2012年)
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ラブアンバジョーの港

2013-04-02 | まちむら探訪

ラブアンバジョーはフローレス島の西の玄関口で、コモド島への入り口でもあり、フローレス島で一番観光客が多い町だと思う。

インドネシアを旅していて私はなぜかほとんど日本人に会わないが(日本人が好まないところばかり行っているのか)、ラブアンバジョーでは、チラチラと見かける。たいていはダイビングをやっていそうな若い男子。

また、安宿に泊まっている欧米人も非常に多い。インドネシア中を旅して、ここで長逗留してる人もよくいる。景色もよく、宿もたくさんあるので、居心地がいいんだろうか。
街の中心地にはカラフルな服をぶら下げたお土産屋さんや、海を見ながらシーフードを食べさせるレストランがあり、中心地を少し離れた海岸沿いには大きなリゾートホテルが立ち並ぶ。かなりバリ島化しつつあるように思える。

ラブアンバジョーで、焼き魚を食べさせる屋台以外に、地元の人の行くような手頃な食堂を探すのは結構難しい。
そんな食堂は華人の経営だったりする。
港には小舟が多く停泊していて、家族で漁に出かけるのが見える。

レンバタ島のレオレバという港町もバジョー族の集落があるところだが、そこも食堂やホテルの経営は華人が多い。
全般にインドネシアではお店の経営者は華人が多いようだけど、このあたりでは特に目立つ。

バジョー族と華人は切っても切れない縁がある(本で得た知識だが)。もちつもたれつと言っていいのか、あるいはバジョー族が不当に搾取されているというべきなのか、よく分からない。いろいろな見方ができるだろう。
バジョー族の人たちが海で得て浜や舟の上で乾燥させたナマコなどの海産物を、華人が仕入て、ほかの国向けに卸しているということのようだ。香港やシンガポールの高級レストランでナマコが出たら、インドネシア産である可能性が高いんじゃないか。


コモド島はコモドドラゴンで有名。地球上で一番大きいトカゲで、恐竜っぽい。フローレスの人は決まって「コモド島に行ったか? どうして行かないんだ?」と聞いてくる。「だって食われるもの」と冗談に言っていた。観察道がちゃんと整備されているし、食われるようなことはないだろう、と思っていたら、実際襲われた人は結構いるらしい。
(日本の観光地だったら犠牲者が一人出たところで徹底的な対策が取られるか、見学禁止になってしまうだろう)
けれど世界自然遺産になっているので、やっぱりそこへ行く観光客は多く、宿にいると、「誰か明日ツアーに一緒に行かない?」と、同行者を求めている人がよくいる。1人や2人では舟やガイド料が割高になってしまうからだ。
一人旅なら、そういう仲間を見つけるのがいい。探すのに多分それほど苦労はしないだろう。


写真/フローレス島ラブアンバジョーの海(2012年)

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天水利用

2013-04-01 | 村の暮らしと仕事

屋根から落ちる雨水を竹樋で受けてドラム缶に貯蔵して利用する。

このあたりの家はみんなこんな天水をためる装置をつくっていた。
乾季にはほとんど雨が降らないので、たまの雨は貴重だ。

写真/フローレス島バジャワ近郊(2012年)

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