あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

兵器の夜

2017-11-28 01:34:00 | 
先生、貴方の子を、堕ろしたいんですよ。
何故かって言うと、もう貴方のことを、愛してないからですよ。
貴方は顔だけやないですか。他に何の取り柄が在るんですか。
貴方は馬鹿じゃないですか。
貴方はカスじゃないですか。
貴方はクソじゃないですか。
貴方はゴミじゃないですか。
貴方はただ美しい白人、ただ其れ丈やないですか。
なんで貴方の子を、俺が命を懸けて産まなくちゃならねえの。
確かに俺は、貴方が美しいから、貴方にドブドブに惚れて、貴方を誘惑し、貴方に抱かれたさ。
そして、貴方は俺に言ったよね。
俺を抱いたあと、誇らしげな顔で、実は自分のは、15センチ在るのだと。
意味がわからなかったよ、先生。
だから何ですか?
だから何ですか?
だから何ですか?
貴方の子供なんて、絶対産みたくない。
貴方がどんなに美しい白人だったとしても、たったあの一言で、貴方のすべては破壊され尽くしたんです。
俺の恋心を、粉砕するのに充分でした。
嗚呼、俺の乙女心はなんて繊細なのだろう。
ははは、ぱぱぱ、ぱはぱは、貴方は阿呆な貴方に見合った、阿呆な女を探したまえ。
15センチの夜に、悦んでくれる馬鹿で阿呆でカスな女は山ほどいることだろう。
お似合いの夜だ。最高の、15センチの夜だぜ。
貴方の子は、堕ろさせて貰います。
ひひひっ、人殺しだよ。俺も貴方もな。
15センチの兵器を貴方は俺にぶっぱなした。
その兵器は、俺の膣にダムダム弾の如くに周囲を切り裂きながらぶちこんでずぶずぶと抉り込み、俺の子宮を喰い破って俺の大腸と小腸をも引き裂き、その尖端は、胃までも達していたという。
ははは、見ってん。そこに転がってる俺の死体。
腹ン中からなんか抜け出たみたいになってるやろ。
俺と貴方の胎児が、やっぱりゆうてきよってん。
「死にたくない」って。
其れでこのざまよ。
ははは、ぱぱぱ、ははぱぱ、胎児が唄っている。
ははぱぱ、ぱぱはは。なぜ僕を、愛せなかったの?
先生、貴方の子を、堕ろしたいんですよ。
貴方の兵器は、俺と俺の子を殺したんですよ。