不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La scelta imbarazzata

2004-06-23 01:38:22 | 日記・エッセイ・コラム
「J"s てんてんてまり」~太陽と月
「Garnet Lips」~ローマ教皇
にちょっとづつ趣向は違うけれど、トラックバック。

Giovanni Paolo 2世。今、世界で一番神に近い人。
教皇というお勤めは終身職であるために
体が不自由になっても呂律が回らなくても
ひたすら世界平和のために己の人生を捧げている。

先日ブッシュ大統領は
ローマ訪問の際にヴァチカンで教皇とも会見している。
もちろんメディアの焦点も、
おそらくブッシュ大統領の意気込みも
イラク戦争に関する教皇の意見にあったのだと思う。
それも大事な話だけれど。

でも教皇はもうちょっと違ったテーマについても話をしていた。
同性愛者の結婚について。
結婚・離婚に関して既に厳しいカトリック教では
断じて認めるわけにはいかない同性者の結婚。
でも世界はどんどん動いている。

フィレンツェはイタリアではよく知れたゲイの多い街。
仲良く腕を組んで歩く男性のカップルもよく見かける。
それが普通に街の中に溶け込んでいるから
今はもう何も違和感も感じない。
そのフィレンツェにある某ピッツェリアには
皿洗いとして働くお兄ちゃんがいる。
知る人ぞ知る、有名人。
彼は見るからに
ヒゲの濃い、おでこのひろくなりつつある男性の風貌。
でもきちんと毎日メイクして
胸の開いた服を着てぴちぴちのジーンズを履いて
私より女性らしい物腰で歩いている。
そんな彼を昔、中央駅のトイレで見かけたことがある。
すごく悩んでいた。

「ジブンハドチラニハイルベキカ」

彼にとっては
シェークスピアも真っ青なくらいの大問題。

結局彼は顔を真っ赤にして「紳士用」に駆け込んでいった。
風貌からしたら絶対そっち。
でも気持ちとしてはこっちでも良いよって言いたかった。

まだそういうところで自由な選択はできないわけですね。
個人が個人として、
思うままに暮らしてしまったら
この世の中には秩序も何もなくなってしまう。
でも彼らにも望むように
人生を謳歌する自由はあってもいいのにね。


Massima delusione

2004-06-23 01:17:53 | ニュース
「犬との生活」~残酷な勝利~にトラックバック

無意味な勝利とタイトルされたイタリアVsブルガリア戦。
この試合に至るまでにイタリア代表の不甲斐なさは
痛いほど感じていたのだけれど。
結局グループ最終戦に及んでも
「他力本願」であったことは悔やんでも悔やみきれない。

トッティーにはトッティーなりの理由があってのこととはいっても
(マンマークのきつさに対する抗議であるとか云々)
スポーツマンらしからぬ行いで
今大会のイタリア代表のツキが逃げていったのは明らか。
でもそれ以上に、代表のプレーはちぐはぐで
勢いもなかったよ。残念ながら。
Vieriが不調だった。誰の目にも明らか。
Del Pieroのスタミナ不足。今に始まったことではない。
監督の意思がグランドに反映される前に
試合はいつも中途半端に終わってしまう。

グループ最終戦後のインタビューで
MaterazziとOddoがコメントを寄せていて
どちらも「ついていなかった」といっていたけれど、
プロの仕事だもの、
運命だけで左右されるわけではないのも
彼らにはイタイほどわかっているはず。

色々いわれても
やっぱり今回上出来だったのはCassano。
彼のロスタイムでのゴールの後の
嬉しさの中の嘆きというか
なんともいえない表情が印象的。
ちょっと見直したかな。

Trapattoniはこの試合が
代表監督としての最終戦。
誰もがそれを知っていて、誰もが心に何かを秘めていて。
「胸を張って帰ろう」そういう彼の姿が一番元気なかったんだけど。
彼の後任にはLippiが就くのは8割がた確定。
新しい代表チームが作れるかどうか。