不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il Carro Matto del 25 Settembre 2004

2004-09-29 13:06:30 | アート・文化
Carro Mattoについての詳細は
以前のエントリを参照して下さい。

当日はよい天気だったけれど、風が強くて
私などは他人事ながら
積上げたワインが風に煽られて
崩れたりしないのだろうかという
無駄な心配までしてしまった。

ちょっと出遅れたので
出発時点から見物することができなかったのが
お祭好きな私としては
ものすごく残念ではあるけれど
ドウォーも広場に近づいてくるところからキャッチ。

フィレンツェのドゥオーモの東から北側というのは
なぜか年中冷たい風が吹き降ろしているところで
当日もけっこう冷たい風が。
その中を太鼓の轟とともに、仮装行列がやってきて、
そのあとに真白なキアーナ牛二頭に引かれた
ワインの山車が登場。
思ったより小さい。
すごくでかいものを想像していた私がいけないのだろうけれど
ちょっとガッカリ。
fiasco

ドゥオーモ前で一旦停止した山車。
そこへ仮装した「コマンダンテ(指揮官)」が登場。
彼の号令と共に武器を下げたり上げたり、
そしておもむろに大砲を鳴らしたり。
轟音が石の建物に鳴り響いて観衆はそうとうビックリ。
そして司祭さんが登場。
vescovo
ここで祝いの言葉を述べてワインを祝福し
今年のワインを受け取るという儀式。
せっかくここまで本格的に伝統行事をやるのなら
もう一つ細かいところまで
考慮してほしかったなぁと思ったのは
フィアスコワインのコルク部分。
昔は絶対に蝋づけだったはず。
でも司祭さんが受け取ったビンの口は
プラスチックで加工されていました。残念ね。

山車は引き続き練り歩きシニョーリア広場へ。
伝統的にルフィナからやってくるこの山車は
フィレンツェのシニョーリア(政治家とかお偉いさまがた)へ
その年のワインの振る舞いをしてフィレンツェ市の繁栄と
フィレンツェ市民、ルフィナ市民の
健康を祝うというのが主旨。
そんなわけで仮装行列の中には
フィレンツェ軍兵の格好をした人をはじめ
ルフィナの農民風の仮装をした人や
シニョーリを演じる人もいます。
singori

シニョーリア広場でも式典が行なわれ
旗振り(Sbandieratori)による
エキシビションも行なわれましたが、
とにかくこの日は風が強くて
世界屈指の旗振り軍団ではあっても
放り投げた旗が風に煽られて思わぬところに流され
受け取れないことがあったりして。
こういう風が強い日には
できるだけ投げ技を使わずに工夫するとか
そういうことは考えないのでしょうか…。
fiasco_sbandieratori

式典は滞りなく終わり
ウシさんも一仕事終えて山に帰れる時がやってきました。
それにしても復活祭にしても今回のカッロ・マットにしても
ことあるごとに山車を引かされるウシさん。
しかも今回は赤いお飾りつけられて非常に鬱陶しそう。
お疲れさまでした。
bue

我ながら暇だよなぁと思うのですが、
行列がどこへ帰っていくのか
ちょっとついて行こうという気になり
ヒョコヒョコ後をついていったら、
こんなところに奴らのアジトが!(笑)
夜になるとビールを飲み、
お喋りに興じる若もので溢れる
某アイリッシュパブの目と鼻の先です。
sede



Capelli colorati

2004-09-24 14:24:21 | 日記・エッセイ・コラム
私はあまり自分の見てくれに手をいれない。
化粧は息苦しくてしていられないし、
流行の服に興味も特にないし。
帰国の度に母がそんな私を見て
「もうちょっと洒落っ気を出しなさいよ」と嘆くほど。

私は人並みの外見・容貌(だと思っている)。
まぁ、日本人というよりは
ペルー人やフィリピン人に間違えられるような
比較的濃い顔をしている。
昔から友人には「化粧したら映えるだろうに」とか
よく言われてきたけれど、
何もかも、そういう事が「面倒くさい」のだ。

そんな私も一つだけ、やけに気になることがある。
白髪。
中学生の時代からけっこう白髪が多くて
もう既に人生の長い友達ではあるのだけれど、
地毛が真っ黒なだけに白いのがよく目立つ。

先日などは象牙海岸辺り出身の女性につかまって
「あなたのその髪はメッシュ入れているの?」
とまで聞かれてしまった。
「いや、これ地毛なんで…。」
そんなまだらなメッシュ、
入れるほうが大変だよぉと思ったりしたけれど
もう随分前から染めなくては!
と思いながら先延ばしにし続けていたので
仕方がないといえば仕方ない。

で。
先日友人の代理で出かけたある会見
このときに、その友人から
「ジーパンで行くなよ」
「化粧しろとは言わないけど、きれいな格好して行けよ」
といわれた。

「まぁ、化粧はしないよ。
でもジーンズでは行かないよ。
せめてスカートくらいは履いていくから。」と答えた。
でも本人が気になっていたのは
そんなことよりも白髪だったのだ。

ということで、21日の真夜中に
なんとか髪を染め上げた。
白髪が目立たなくなったので、
たぶん10ヵ月ほどは若返った。(笑)
パープルレッドというとんでもない色に染めたけれど
元の髪が真っ黒なので、
そんなに派手でもなく
いい感じに明るい色になりました。
本人は満足。