不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

I pasti nell'Elba

2004-06-11 16:51:16 | 旅行記
かつて、やはり後輩と旅したイスキア島では
ホテルつきの食事がめちゃくちゃブーイングものだった。
前科のある我々二人は実は今回のホテルの食事にも
あまり期待していなかった。

ところが、おいしかった。

アンティパストから盛りだくさんで
パスタの種類も豊富だしメインも色々選べる。
もうすっかり何を食べたのか
記憶の中で交じり合ってしまうほどに、色々食べた。
好き嫌いが多いので、
実際にはあまり豊富なバリエーションを楽しんではいないのだけれど
それでも「色々食べた」という満足感が残っているのだからすごい。

ただホテルレストランで一つ気になったのは
sparecchiareが早いこと。
食べた端からどんどん皿を片付けられてしまう。
時にはまだ食べているのにもっていかれちゃうことだってある。
それは困る。フォークやナイフももっていかれては困る。
実際どこかにカメラが付いていて監視しているのではないかという
絶妙なタイミングでお皿を下げにやってくる。
宿泊客が多いので、皿が足りないのかもしれないけれど、
もうちょっとゆっくり食べさせてほしいのよね。
(もちろん2日目には習得して
下げてほしい皿を横に積み上げる作戦を展開。
これはうまくいった!)

12.JPG
Porto Azzurroで食べたCacciucco。
これはリヴォルノの名物料理で
(因みにエルバ島はリヴォルノ県の一部)
魚介類をざっくりこってり煮込んだスープ。
伊豆育ちなのに魚の苦手な私には酷な食べ物。
エビやシャコがそのままの形でにょきっと出ているところなんか
まるで地獄の釜茹でを髣髴とさせて、撃沈。
そして何よりも黒い貝殻にオレンジ色の身を秘めているCozze。
これは私の美的感覚が許さない。(笑)
もちろんああいうエビやシャコやその他諸々の姿かたちがあってこそ
カッチュッコの意気込みっていうものが感じられるんですが。
なんだかんだと文句を言いながらも食べて、
まぁ、おいしかったんですけどね。
スープはよーくダシが出ていて磯の香りがして。
このとき後輩はロブスターのパスタを食べていて
これがかなりおいしかったらしい。
しかもお安くて大喜び。(8,50ユーロ)
海の恵みの豊かさに感謝。

S.Andreaの海辺で食べた食事もなかなか。
ここでは後輩の旦那がうにのパスタを食べていた。
確かに岩場でうにを発見して騒いだあとだったので、
当然といえば当然なのだけれど
これまであまりうにを食すという
イタリア人に会ったことがなかったので
あまりイタリアでは食べないものだと思い込んでいたし
しかもトスカーナの端っこで食べられるなんて思わなかった。
(因みに私はうにも食べない…美的感覚が…。笑)
後輩はカジキマグロのステーキなんぞを食べていて
これまたたいそうご満悦。

こうやって書いてきてふと思ったこと。
後輩はさすが親の血を引いているのか、外さない。
必ず一番おいしいものを食べている(ような気がする)。
(因みに彼女はラーメン屋の娘)
そして私は極度の偏食のため
食べ物に関しては相当、損をしているということも実感。