あきここの豆だいふく

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むずかしいことをやさしく

2007年02月16日 | 日記
今朝、電車の中吊り広告を見ていたらこんなことが書いてありました。

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むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをゆかいに
ゆかいなことをまじめに
       書くこと

井上ひさし
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高校のときに新聞部に所属していたのですが、「むずかしいことをやさしく」書くことができることが真の頭の良さだと思っていました。
難しいことを難しい言葉で並べ立てると一見頭が良さそうですが、それは「虎の衣を狩る狐」と同じように見えるのです。言葉の難しさで自分を大きく見せようとしているような。

反面、むずかしいことをやさしく話すことができる人は大きな人だと思いました。それは深く理解しているからなせる技であり、頭の良さ+他人に対する配慮までも含むようになるので「大きな人」だと思ったのです。

そうは言っても当時の私は土台となる「難しい」ことすらよく分かっていなかったので、いつか「むずかしいことをやさしく」表現できる、そんな大人になりたいなぁ・・・と思っていたんです。
今でも難しいことは難しいままでなかなか優しく解明できないのが切ないですが(笑)。

そして、この井上ひさしさんの中吊り広告に出会いました。

「むずかしいことをやさしく」のあとにも続きがあったのです。

 *

普段、だんなの人が「他の人から見たらなんでもないことなんだけれど、自分にとってはそれがとても面白くて、そしてその”なんでもないこと”をとことん楽しんで追求する人になりたい(のんたんにもそうなって欲しい)」と言っているんですが、井上ひさしさんの言葉の最後「ゆかいなことをまじめに」がそれに当たるなぁ・・・と思いました。

私の考えと、だんなの人の考えがつながっているのがとてもいいなぁと思った朝でした。