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【会津野】書籍「名残りの雪」

2018年05月29日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主 ならびに 古書 会津野 店長の長谷川洋一です。

「名残りの雪」(城山記井子著)を読んでいます。

この本は、会津高田町(現在の会津美里町)出身の城山さんが書いた随筆(エッセイ)集です。

この地図は、昭和35年頃の会津高田町尾岐地区のものです。

話しの端々に、出身集落の様子が出てきます。話では集落の名前は出て来ませんが、推測すると、谷ヶ地集落の出身ではないかと思います。

さて、この谷ヶ地集落は、農業用の治水ダムとして建設された宮川ダムと新宮川ダムにより、湖底に沈んだところ。

このエッセイ集を読むと、当時存在していた頃の様子がとてもよくわかります。

読み進めると、「虫送り」の話がでてきます。

「虫送り」とは、土用入りした次の日に、農作物を荒らす害虫を戒めるために、虫を虫かごに入れて川に流す行事です。現在でも、同じ尾岐地区の高橋集落でこの行事が毎年行われています。

子供たちも、虫かごの行方を追い、浮き沈みしながら川を流れていく様子を見守る。

見届けた後に家路をたどるとき、皆がうつむき加減になり、口をきかない。

なぜなら、いくら害虫とは言っても、小さな命に対して気のとがめがあったのであろう、と、著者は書き綴る。

暮らしのひとつひとつを丁寧に、そして、自然を構成するすべての生き物に対する畏敬の念が強く伝わってくるエッセイ集でありました。

人の優しさを再確認できる素晴らしい内容です。

こういう文人を生んだ地域に造られたダムによる恩恵で、干ばつ被害を防ぎ我々の食べる農作物が安定的に作られる。

しかし、小さな命を粗末にしてはならないことも、あらためて考えさせられるものでした。

今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。

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