おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
「未来を味方にする技術」(斎藤昌義著)を読みました。
核心をついてる!と思ったのは、「新規事業」と「新規事業計画」のこと。
少し引用してみます。
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計画には、承認者が納得できる合理性が必要です。そのために自分たちの経験、既存の顧客の事例、巷の話題など、わかりやすい言葉や数字をつなぎ合わせ、相手の無用なストレスを与えず、すんなりと納得してくれそうな計画を作ろうとします。わかりやすいことやロジックが優先され、それにそぐわない事実は切り捨てられてしまいます。その結果、自分たちのできること、既存顧客といったこれまでの事業資産に都合がいい市場を創造し、その市場でこちらに都合がいいように振る舞ってくれる顧客を創造し、その市場や顧客に都合のよいデータとその解釈を与えることで「いかにもうまくいきそうな事業計画」を作りあげてしまうのです。
そもそも、新規事業とは新たな市場や顧客の開拓なのですから、「既知」や「既存」がそのままでは使えません。それにもかかわらず、既知や既存の延長でしか考えられないとすれば、それはもはや「新規事業」とは呼べません。ならば、そんなことに無駄な時間を費やすよりは、既存事業をさらに改善して利益率を高めたり、顧客の裾野を増やしたりといった取り組みに時間を費やす方がはるかに有益です。
(中略)
「新規事業」を作っているのか?
「新規事業計画」を作っているのか?
あらためて問い直してみてはいかがでしょうか?
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補助金申請の作成を経験すると、いかに「新規事業計画」をうまく書くかに時間を費やしてばかりいるかに気付きます。
新しい市場を創生するための計画を作っても、その実現性を承認者に納得させることは極めて困難で、たいていは思考錯誤しながら、自らの判断で市場を作り上げていくしかありません。そうです。成功はそこにしかないと言ってもいいのです。
この本は、「人工知能」などのITの力を味方につけて、新規事業を開拓することを主眼として書かれたもの。
近頃、宿屋に古本屋を併設しようかと思っています。宿泊者には販売価格と同額で買い戻しするような仕組みを取り入れれば、まるで古本屋で立ち読み(寝読み?)しているような感覚でご利用いただけるサービスになるのではないかと考えています。ただ、買い入れ・管理・販売などの仕事を現在の体制で行うことはまず無理。これを人工知能とITを駆使して、買い入れ価格の計算や管理、さらに販売まで行うことができないだろうか。
先日、googleが提供するオープンソースの汎用AIを使い、キュウリの仕分け機を農家が作った記事を読みました。キュウリの形を撮影しながら、最初はヒトが判断するデータを蓄積し学習していきます。データが多くたまると、どの写真とよく似ているかを判定し、A級品やB級品などに仕分けしていくものです。
本は、ISBNという固有の番号とバーコードが印刷されているものだから、いったい何の本?という判定はデータさえ用意すれば簡単です。
本それぞれの市場価格の調査も、人工知能がネットから情報収集してくることでできそうです。
買い入れ本のコンディション判定は、キュウリの仕分けを応用すればできそうです。
管理と販売商品の袋詰めなどの発送業務は、ロボットを使わないとできないかな?
宿泊者への販売と買戻しは、セルフレジでできそうだ。
なんだ、すべてITで動く古本屋が開業できるではないか!
こんな「新規事業」どうだろう?
昨日、警察署へ行き、古物商許可の申請書をいただいてまいりました。
とりあえず、やってみるか!
今日も素敵な一日を過ごしましょう。
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