音信

小池純代の手帖から

日毎の音 硯 200916

2020-09-16 | 日記

  硯


 黒船となづけしことも秋彼岸鍋倉山産龍渓硯


 星月夜鎌倉殿の馬の名を戴く硯二石鎮座す


 なぜ馬が硯に化けて此処にゐる磨墨は黒池月は赤


 鎌倉の腕は相模の海を抱く硯の陸は古墨の海を
              陸:くが 古墨:こぼく

 青墨と水と硯が相合ひてきよきかをりを流しくるるも
              青墨:あをずみ







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