音信

小池純代の手帖から

日毎の音 末 210103

2021-01-03 | 日記

  末


 語りえぬものを語るや太郎冠者「末広かり」の唐傘さして


 下京の白衣黒衣や末富の麩焼き煎餅「白酔墨客」


 もとあつてこその末とは言はるどはるかむかしにもとは散けて
                          散:あら

 劫末の時代の裾にもぐりこみ時間の端を顔まであげる


 末端の先にはなにもなきことを十指垂らして思ふなりけり





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