音信

小池純代の手帖から

日毎の音 房 201221

2020-12-21 | 日記

  房


 かつて詩のともだちだつた筆・硯・紙・墨、四宝と呼ばれし昔


 工房に椅子ひとつあり人ひとり寄り来て座る独房なれば


 くだものを一房一房並べ置く石とも花ともつかぬ物象

 
 安房の国鋸山の白き石切り立つ山を切り分けて来し


 すつぽりとくるまれてゐてよいと言ふ宿房といふ場所がさう言ふ





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