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合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

ポニョは単なる「老人の妄想」か?

2010-01-24 13:25:46 | Weblog
謎解きをさらに進める。
ポニョ論をすると必ず次のような反発にあう。
「ファンタジーの世界に理屈は不要」
「子どものために作った童話なんだから」
果たしてそうか?
あるいは
「宮崎駿はアニメの原点に戻り、手書きにこだわったのが本作の狙い」
「海を主人公に描きたかった」
「宮崎のイマジネーションは素晴らしい」
どれもこれも(監督の言葉の通りとはいえ)、理解できないポニョという怪物を「理解」するための苦肉の作というか、こじつけに聞こえる。

明確に非難する声もある。押井守は「老人の妄想」と言い切った。あの宮崎駿も、黒澤明などと同じく老害に陥った、ということか。ポニョがアカデミー賞など大きな賞を逃したのは、メッセージ性のなさを問われたらしい。
本当にそうか? ポニョはメッセージ性の少ない、単なるおとぎ話なのか?

否、と答えよう。作者は多くのメッセージを隠している。あからさまに表すと子どもも見る娯楽作品にならないから、苦い薬をオブラートに包むようにして…。
そのヒントとなるのが物語の「違和感」だ。宮崎駿ほどの手だれが、なぜかくも矛盾の多いストーリーを放置したか?
そこにこそ「崖の上のポニョ」の秘密が隠されているのだ!

謎を解くためには、まず宮崎駿がこれまでどういう作品を作ってきたか振り返らねばならない。
(以下次号)

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