合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

町田リス園

2005-04-15 23:25:31 | Weblog
 朝、テントが暑くなってきたので起きる。7時半。昨日、1時頃目覚めてからラジオ深夜便を4時まで聞いていたせいか。まだ夜型のペースが抜けていない。起床が遅いので朝飯を作るのはやめて出発の準備をする。ところが荷台に荷物を括り付ける紐が見当たらない。バッグの底から発見するまで30分以上かかる。その後、荷台に紐をかけるのに悪戦苦闘。このGIANTの自転車の荷台は、どうしたわけか紐をひっかける突起が皆無。設計者はどういう発想の持ち主なのだろうか?
 結局9時までかかった。その後、ネットで訪問予定の博物館の情報を検索する。まず童謡記念館だが、ここは土日しかやってない。従って本日は行っても無意味だ。またトンネル工事の技術を紹介するモグラ博士館は、現在移転改装中とのこと。南へ行くのはやめてこのまま西を目指す。また細山郷土資料館は月・金は休みとのことで本日は休み。近くにある中村正義の美術館ともども飛ばすことにした。
 府中のサントリービール工場に行ってビールの試飲をしたい誘惑にもかられたが、①分倍河原から送迎バスが出ており、今日じゃなくてもいつでも行けること、②近くの府中の森博物館は見所が多く、この二つを回ると他の施設が見れないこと、などを理由にパスすることにした。
 旧多摩聖蹟記念館を目指す。しかしここで地図を読み違えてしまい、誤ったルートを取ったと勘違いして戻り、時間を30分以上ロスする。この時点で、今日のうちの相模原市立博物館の見学は無理だなと考える。
 聖蹟というのは天皇が行幸した場所を指す。明治天皇が30才の頃、連光寺の山や多摩川に兎猟・鮎猟に何回か訪れた。昭和5年、明治天皇の偉業を称えるため、この地に記念館が建設された。聖蹟桜ヶ丘の駅名はここから来ている。
 館の中央には馬に跨った明治天皇の巨大な像が鎮座している。周囲には記念館建設の提唱者である田中光顕が収集した書(西郷隆盛や勝海舟、徳川斉昭らの書)が並ぶ。喫茶もあり、像を見ながらお茶を飲むことも可だ。
 
 以前町田市立博物館を訪ねたときに、町田は丘陵地帯だと実感したが、流石にアップダウンが多い。次に目指したのはその時知った町田市立自由民権資料館。明治10年になっても憲法も国会もなく、国民が政治に参加する権利は与えられていなかった。一方で徴兵や租税の義務がある。そこでそうした権利を求めたのが自由民権運動だった。多摩の民権運動を紹介するのがこの資料館だ。建物は凄く立派である。当時の演説会の様子(警察官が演説の中止を言い渡し、土瓶や火鉢などのものが飛んでくる)の絵や、演説の手振りを書いたテキスト、ハイカラ女学生が演説を夢見る錦絵とかあって面白い。未遂に終わった政府打倒計画(大阪事件)や、民権運動家たちの対立(切り取られた中村克昌)、北村透谷と美那など、知らないことがいろいろとある。
 お茶を頂いてビデオを見たり、関連図書を閲覧することもできる。過去の見学者の感想ノートを見ると、昨年は新撰組の企画展をやっていて、その関係で訪れた若者が結構いたようだ。ちっとも知らなかった。入館無料。

 町田リス園に行く。入園料400円。タイワンリスが放し飼いになっている。大島のリス園を連想したが、ここのリスは大島リス園から来たそうだ。餌をくれるものとリスがどんどん向かってくる。こちらの体に飛びついてくる。リスの爪は痛い。この日は運悪くドピーカンの晴天で半袖のシャツを着ていたため、リスの爪で手が傷だらけになった。リスが上ってくるのは手袋をしてる左手ばかり。夏でも長袖着用は必須だろう。小さな子供など、リスは可愛いものと思っているだろうが、恐怖で泣き出してしまうのではなかろうか。そのくらい怖い。リスの餌代(ヒマワリの種)は100円だが、十分な量がある。何故か大きなリクガメもいる。カメは暖かくなると出てくるらしい。人も気にせず、ゆうゆうと草を食んでいた。
 放し飼いの場所を出る。外にもウサギやモルモット、カメや鳥などがいる。モルモットとウサギの餌は100円だが、こっちは量が少なすぎ。せめて倍の量にしてほしい。モルモットは争うように餌を食べていた。一方ウサギはあまり食欲がないようだ。
 このリス園は知的障害を持つ人が多数働いている。リスは怖かったが、十分な着衣(長袖・厚着)をしていれば楽しめるところだろう。

 町田ぼたん園の隣に、ふるさと農具館というのがあるらしいので行ってみる。パネル館、ふれあい館、体験実習館に分かれている。ふれあい館には麦作・稲作・養蚕などの道具が並んでいる。体験実習館では菜種油を絞る実演と販売をやったりするらしい。「多摩ミュージアムコレクション」という本があった。多摩地方には実にたくさんの博物館施設があるようだ。

 この日はこっからが大変だった。寝場所と考えたのは相模川の河川敷だが、そこまで行くのにえらい時間がかかった。途中道に迷ってほぼ逆方向に走ったりして、完全に夜になる。途中スーパーで米やパン、菓子などの食料を調達。川についたのは8時半頃。野球場の奥にテントを張る。テントの中でPCを開くが、暗くて目が疲れるためすぐにやめる。水の入ったペットボトルをビニール袋に入れ、そこにライトを当てることでちょっとした照明になることを発見。ランタンにもなる懐中電灯は、接触不良のためまるで使えない。電池を抜いて捨てよう。11時頃に就寝。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿