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Toys and Reasons『おもちゃ と 賢慮』 P.91,第2パラグラフから。
翻訳し直しです。
人間の心の構造は,当人の習慣とビッタリ一致して,展開するものですね。人間は,赤ちゃんの時に,口や五感のニーズを満たしてもらうことに加えて,お母さんに驚き感嘆してジッと見つめてもらいたいし,そのお母さんが驚き感嘆してジッと見つめている眼差しに応えたいものですし,お母さんの顔を見上げたいし,お母さんの顔に応えてもらいたいものですから,誰か見上げられる人を尊敬し続けたいし,期待し続けたいものです。つまり,誰かが,まさに,一目返す中で,赤ちゃんを陽気で楽しくします。
こうすると,赤ちゃんは,歩きが定着する一歳半前に,母親が繰り返し驚き感嘆して長い時間見つめることを習慣にするとともに,赤ちゃんが母親の眼差しを繰り返し見上げることを習慣にすることで,初めて,赤ちゅんには,人を尊敬し期待する心の構造も生まれるものであると同時に,尊敬し期待する母親から,繰り返し一目見返してもらうことを赤ちゃんが習慣にすることで,赤ちゃんには初めて陽気で楽しい心の構造も生まれる,ということでしょう。
ニッポンでは,人に敬意を払い期待する人,陽気で楽しい人が少なくて,不愉快そうな人,腰巾着・太鼓持ち,怒りっぽい人が多いのは,赤ちゃんの時期に,ゆったり時間をとって,驚き感嘆する眼差しで赤ちゃんを見つめることを習慣とできる母親が,絶滅しているからでしょう。