エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

日常生活>大震災

2016-04-26 09:00:42 | エリクソンの発達臨床心理


東日本大震災。今も体験を通して、あるいは、メディアを通して、記憶に強烈に残っている方がほとんどでしょう。特に、直接被災された方にとっては、今も被災前の生活を取り戻すことさえ出来ない方の方が多数でしょうから、その御苦労は如何許りかと案じられます。
私はこの4年程、被災地の小学生と、その母親と面接してきました。もちろん、その中には、被災された方が多数含まれています。ところがです。面接の中で子どもが問わず語りで話すお話が、被災に関する話であったためしが、ただの2ケースしかないんですね!
出て来るお話は、ほぼすべて、お母さんと温もりのある、したがって、悦びに満ちた関わりを、心底望みながらも、それがなかなか、手に入れられずに、困っちゃってます、ということです。
ですから、子どもにとっては、日常生活>大震災‼︎ ということですね。

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インターメッツォ : 子どもと子ども

2016-04-26 06:15:01 | 聖書の言葉から

 

 

 
愛着障害を知りましょうよ 私たちのために
   晩年、NHKの「心の時代」に出演する西村秀夫先生 遊びが足りない!   エリクソンが見...
 

 今朝は、山崎豊子さんの言葉から(『作家の使命 私の戦後』より)。

 

 

 

 

 

   戦争孤児(中国残留孤児)は捨てられている

 

 

 

 

 

 今の時代、発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもは、捨てられている

 弱い立場の子ども等は、いつの世でも、簡単に捨てられてしまいます。その子ども等を手助けするためには、意識と意志が大事ですね。

 

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可愛い子には旅をさせよ

2016-04-26 06:01:44 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
ルターが教えてくれる、日本で毎日コワーイ事件が起こる訳 改訂版
  「悪い良心」ほど恐ろしいものはありません。人間をケダモノにするからです。 Young Man Luther 『青年ルター』p195の第3パラグラフから。...
 

 

 子どもが人の立場に立つことを学ぶためには、親が子どもの立場に繰り返し立つことによって、人の立場に立つ脳を子どもの頃から育てていかなくっちゃあね。 それを ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.239の 最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 ストレスは全て悪者という訳じゃぁありませんし、子どもは安全だけじゃぁなくて、挑戦と危険も必要だということも、私どもは分かっていなくちゃぁなりませんね。我が子は守りたいと思うのが人情でしょ。でもね、危険のない子ども時代を願うことがないか、自問してもらいたいと思いますよ。結局は、遊び場を一番安全にしようとすれば、ブランコもない、滑り台もない、デコボコもない、木もない、他の子一人いない、楽しみ一つない、ということになっちゃいますね。子ども達の脳は、時間を掛けて、ゆっくりと、繰り返すことによって、形作られるものでしょもし、子ども達が、小さな危険に対処して、自分が選択した様々な結果をコントロールするゆとりがなくちゃ、もっと大きくて、もっと重大な決断の準備もできませんもんね。

 

 

 

 

 「可愛い子には旅をさせよ」 ですね。

 

 

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#光りの笑み  #出来たぁ~ #ヴァン・デ・コーク教授の確信

2016-04-26 05:02:54 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
その働きには、深ーい意味があります
  幼い頃の大人との関わりには、一生残る社会的な意味があります。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p34のブラ...
 

 

 ヴァン・デ・コーク教授の重病な子どもが、不思議なことに 劇場のセラピーでは、エバッタ人物を演じたといいます。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第20章 Finding your voice : communal rhyhtms and theater「自ふんの声を見つけてね:分かち合うリズムと劇場」p.333の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 お次に、ニックは「幸せな日々」のフォンツ役を仰せつかりになりました。女の子たちのあこがれの的になり、観衆をうっとりさせたことは、ニックが回復する際の転換点となりましたね。ニックは、「気分はどう?」などと言う、たくさんなセラピストと一緒の時とは違って、劇場では、従来そうなりつつあった、勉強が出来ない子、過敏な子以上に、一廉の人物らしき人物を、心深く、しかも、身体的に体験することが出来ました集団に対して価値ある貢献が出来たので、ニックは、「自分はできる、出来たぁ」という経験を直感的にできました。ニックがこのように体験的に新しい自分になれたおかげで、今日あるように、創造的で、自分も人も大事にできる人物になれたと、私は確信しています。

 

 

 

 

 これが心理臨床で、子どもがよくなる時の具体的なダイナミクスですね。

 ニックは、光るように笑みをニッコリしたことでしょう。

 

 

 

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一貫性のない子育ての賜物

2016-04-26 04:01:08 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
愛着障害を知りましょうよ 私たちのために
   晩年、NHKの「心の時代」に出演する西村秀夫先生 遊びが足りない!   エリクソンが見...
 

 今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の25日目。

 今晩は、 「発達トラウマ障害≒愛着障害の証拠」の章の15日目。発達トラウマ障害≒愛着障害の診断基準D.5.です。

 

 

 

 

 

     診断基準D.5.友達でも、大人に対しても、安心と安全のために、友達に対しても、大人に対しても、ベタベタしようとしたり、過剰に頼ったりすること。

     診断基準D.5.は、発達トラウマ障害の診断基準のAのトラウマ・ストレスに晒されてきた子どもが示すことの多い、間違った境界線の事です。これには、性的な問題行動や、間違った身体的な境界線、あるいは、過剰な自己開示も含まれるかもしれません。NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の調査によれば、発達トラウマ障害の4分の1が、性的な問題行動があると、言われます。NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)のデータによれば、発達トラウマ障害の子ども達は、他の子ども達、PTSDの症状が重度のコントロール群と比べても、不適切な性行動を取ることが多い、とされます。CCTC(シカゴ子どもトラウマ・センター)の研究では、発達トラウマ障害の子ども達は、他のトラウマに晒されている子ども達に比べて、対人関係の自我境界の問題を抱えていることが有意に多かったのでしたし、性行動も多かったし、「子ども性行動尺度」が高得点でした。これらの知見は、他の出版されたデータと一致します(メリック、リトーニック、エバーソン、コックス、2008; タレン・スウィーニー2008)。

 

 

 

 

 

 人が対人関係の中で、いわゆる自我境界を適切に育てるためには、親の養育態度が一貫していて、そこで示される自我境界も一貫していなくてはなりません。

 しかし、親が子どもと関わる時間が短く、この自我境界も、親の気分でコロコロ変わっている場合の方がはるかに多いのが、ニッポンの偽らざる子育て事情です。

 

 

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