エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

いろんなプロが来てくれるアメリカの高齢者施設

2016-04-02 07:54:18 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
機械仕掛けの神様
                          国立 第3公園の桜 オッカム主義は、神の絶対性に対して、どう関係したのでしょうか? Young Man Luther...
 

 

 高齢者向け住宅は、民主主義の指標です。日本みたいに高額なのは、民主主義がまだまだ遅れている確たる証拠です。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の、p.117の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 一般的に言って、高齢者施設が大きくなればなるほど、そこの職員さんは、ますます専門化しますし、ますますバラバラにされている、ということが分かります。多くの職員さんは夜中に自宅待機を命じられています。職員さんたちが長期休暇を取ったり、働きすぎたりする結果、職員がよく辞めることもなりますし、新しい職員が入っても、最初はお門違いの事しかできません。ほとんどの職員は施設の敷地以外に住んでいますから、大規模な駐車場が入り口俯瞰にある場合が多いです。何台ものトラックが食糧、飲み水、事務用品、衣類、お楽しみ用品を運んできます。美容師は定期的に来てくれますし、調理師、歯医者、マニキュリスト、マッサージ師も来てくれます。

 

 

 

 

 

 私もその昔は、児童施設の職員でしたから、分かりますが、アメリカの施設の方が、日本の施設よりもはるかにたくさんの、その道のプロが来ていくれいることが分かりますね。

 

 

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 ブルース・ペリー教授は、河合隼雄先生に似ている

2016-04-02 06:09:54 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
機械仕掛けの神様
                          国立 第3公園の桜 オッカム主義は、神の絶対性に対して、どう関係したのでしょうか? Young Man Luther...
 


 

 うつ病の人が、100年前の6倍になっているというのは、うつ病も社会病理の1つになっている証拠でしょう。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.234、第2パラグラフ、10行目途中から。

 

 

 

 

 

私どもが、また、この社会病理の傾向に気付いたことは、結婚と離婚のパターンが変化したこと、ロマンチックな関係に満足することが難しくなってきたと言われていること、経済的には上から下までの、いろんな家族が、仕事と家庭での暮らしのバランスをとることにもがいていることでしょう。心が健康でいるために必要なことと、現代社会が提供していることがチグハグであることが、親たちがいつも感じる不安に見られます。たとえば、インターネット、メディア、薬物、ヤクザ、ロリコン、経済的不平等、特に、これらのいろんな問題に私どもがどう応えるのかを形作る文化の価値観でしょう。右から左まで、私どもの今の生き方が健康だと信じている人は1人もいないみたいですね。それは、何が悪くて、その悪いことに対して何をすべきかについて、人それぞれで、意見の一致は見ないのですけれどもね。

 

 

 

 

 

 今の時代は、どうでもいいところは便利になってますけれども、暮らしは人間らしいものから程遠いものになってきましたね。

 ブルース・ペリー教授は、今の暮らしは不健康だと感じていても、どうすればいいのかについてはバラバラだと言います。今の社会はヴィジョンを失っている訳ですね。叡智がヴィジョンにまでなっていない段階です。

 それにしても、児童精神科の医師であるブルース・ペリー教授が、文明批判をしているのですから、河合隼雄先生のようですね。

 

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本気にならないと、ビョーキは治りません!

2016-04-02 03:21:37 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
古賀茂明さんとニュースステーション
  27日(金)のニュースステーション、たまたま途中からみました。古賀さんと古館さんが言い争った後らしい。 安倍晋三政権は、いくら批判しても足りないくらい。政...
 

 

 トラウマのことを話すと、理解されづらいですから、トラウマのことを話す場は、意識に意識を重ねて、創り出さなくてはなりません。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.246、ブランク下の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマの痛みを表現するのに安全な場を見つけ出すって、猛烈に難しいでしょ。ですから、断酒会のようなサバイバーの団体ができるんです。アルコール依存症のアダルト・チュードレンの会、ニコチン依存症の会、他の支援団体は、とても大事になりますね。本気で本当のことを話すことが出来て、やり取りが出来る場を見つけることが出来て初めて、ビョーキから回復できるわけです。ですから、サバイバーには、本物のプロのセラピストも、また必要です。本物のプロのセラピストとは、サバイバー達の暮らしの中にある,苦悶に満ちた細部までも、聴き洩らさない「心の耳」で聴く訓練が出来てる人のことです。

 

 

 

 

 

 このように、発達トラウマ障害の人たちには、本気で語れる場が必要です。それは、本気で「心の耳」で聴く人がいて初めて成り立つ場でもあります。本気で「心の耳」で聴ける人は、同じ痛みを抱えている人と、本物のプロのサイコセラピスト牧師さんや坊さんたちなんかが、資格はなくとも、かえって、本物のプロのセラピストという場合もありますから、そこんとこ注意。逆に、資格はあっても、看板倒れもいるので、そこんとこも注意ですね)だけです。それ以外の人(心理教育しかしない人)が関わっても、ビョーキは回復しませんから

 

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発達トラウマ障害(DTD)とPTSDは、全くの別物なのに・・・

2016-04-02 02:40:02 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

  

 
加山雄三さんとヒュポメノー
                      国立 桜通り 今年の正月に朝日新聞に「逆境に学ぶ」と題して、三人のインタヴュー記事が掲載されました。いまでも、デジタル版で読めま...
 

 

 「発達トラウマ障害」Enpediaと

 発達トラウマ障害を英語で・英訳 ‐ 英和辞典・和英辞典Weblio辞典

 をご参照ください

 

  今晩は、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の2日目。

 冒頭部分の段落から、序章の最初の2パラグラフを飛ばして、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 極度のストレス障害(DES : Disorder of Extreme Stress)について、DSM-Ⅳに加えるための実地試験をやろうとする流れ(ベルコヴィッツ、カプラン、デローズ、マンデルとサルジンジャー、2000、ロース、ニューマン、ベルコヴィッツ、ヴァン・デ・コークとマンデル、1997、ヴァン・デ・コーク、ベルコヴィッツ、ロース、マンデル、1996)は、子どもの頃に、不適切な養育環境下で、対人間暴力でトラウマを負わされて、大人になった人の精神病理を、描き出すものでした。この過去を振り返る研究がハッキリと示しているのは、子どもの頃に恒常的に対人関係によるトラウマに晒され続けて、大人になった人に対して、対人関係によるトラウマが及ぼす衝撃は、人になってから、レイプ、災害、あるいは、事故に遭遇した患者達の衝撃と比べて、異なっている、ということです。極度のストレス障害の症状の塊は、最終的に、DSM-Ⅳに「PTSD関連の特色」として取り入れられました。大人になってから発病したPTSDと、子どもに対して対人間暴力が臨床的に及ぼす影響は、全くもって異なるものだということが分かってきたことと、これらの子どもに対する実効性のある治療法を開発する必要性があるということを主たる根拠として、2001年に、国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワークが設立されるに至ったわけです。それから8年も経たないうちに、PTSDや極度のストレス障害は障害と認めるけれども、発達トラウマ障害を障害とは認めない)現行の診断分類のやり方は、トラウマ関連の様々な困難のために、精神科医療のケアを受けた10000人以上のトラウマを負わされた子ども達には、相応しいものではないことが、データに基づいて明らかになってきました。

 

 

 

 

 

 このように、一発の地震や津波のよるPTSDとは、全く異なる、子どもの頃に受けた、虐待やネグレクトによる発達トラウマ障害、治療法を開発する必要が出てきました

 その後、さらに7年経過した昨年2015年に、 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』を出して、発達トラウマ障害の三大治療法は、サイコセラピー、薬物療法、ボディーワークの3つの組み合わせだと結論付けています

 したがって、発達トラウマ障害≒愛着障害が溢れるほどいる今の学校では、心理教育は、発達トラウマ障害≒愛着障害のセラピーとしては、全くの役立たず、お門違いのミスリード(ウソとゴマカシ)だと言わなくてはなりません役立つのは、サイコセラピー、薬物療法、ボデーワークとその組み合わせです。

 私は、薬物療法とボディーワークの効果は確かめておりませんが、サイコセラピーの効果は、確認済みです。時にサイコセラピーは、的な効果を示すことがありますが、それは天来の恵みだと私は考えます。

 

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