チョコな奴

チョコはチョコでも卵巣チョコレート嚢胞から命名。すっかり体調も戻りブログに趣味のことなど書きたくなってきた今日この頃…

明日の記憶

2006-06-23 23:05:40 | 映画
身につまされる映画。

主人公、佐伯はバリバリの広告マン。大手クライアントの仕事が決まり、部長職という責任ある職責をこなし、部下からもしたわれている。家族は妻ともうすぐ結婚する娘ひとり。そんなある日、異常な行動が続き、自分でも異常に気づき始める。妻の説得の元、病院で検査してもらうと「若年性アルツハイマー病」との診断。仕事にも支障が出始め、退職し自宅での療養生活を送ることになる・・・

最近の私も昔の記憶は蓄積されたものはすんなり出てくるのに、最近の記憶はあっという間にDeleteされていてぜんぜんでてこない。特に固有名詞、友人の間では、あれにでていたあの人で通じているので、お互いに名前が出なくてもなんとかなる。しかし、これが仕事になるとPCの力を借りて、PCに蓄積された情報がどのへんにあったのかを思い出してなんとかなるという厳しい状況だ。う~ん、キケンだ。映画の中でもミッチー(及川光弘)扮する医師が、佐伯にテストする場面では思わず、ゴックンと唾を飲みこむほど緊張してしまい、自分もテストされている気分。

今日、国営放送のドキュメンタリーで100歳の老人の脳の番組をやっていたが、前頭前野が活発に活動しているかどうかがカギらしい。少し負荷のかかるような学習で前頭前野を活発化させるのがよいらしい。話題のDS「能力トレーナー」も慣れてしまうと効果が薄いのかもしれない。

なんでもいいから自分の興味のもつことを少し一生懸命勉強することがよいのかもしれない。さてさて、着付け教室も来週で終り。今度は何をしようかな?

ナイロビの蜂

2006-06-09 23:32:46 | 映画
ダビンチコードを見ようか悩んだ末、今日で最終日のイギリス映画「ナイロビの蜂」を見ることにした。今日は数ヶ月前にできた、いつもとはちょっと違う場末のシネコン。金曜の夜でも人は極めて少なく、一番小さな部屋で、観客は10数名。

ケニアに駐在のイギリスの外交官に妻の悲報が届けられる。妻は活動家でアフリカで行われている製薬会社の人体実験と役人の利権に気付き訴えようとしていた。何も知らなかった夫は、妻の遺品から何かに感づき妻の死の原因を追究しようとする。

この原作の作者はサスペンス作家。しかしながら、この作品はサスペンス、夫婦愛、そしてアフリカの悲惨な現状を訴えるという3本立て。どれをとっても中途半端な印象は否めない。イギリスという国は強いものには極めて批判的で弱いものには手を差し伸べる。彼らの文化には「ドネーション」寄付というのは根付いていて、チャリティーのコンサートなどは毎夜どこかで華やかに行われている。日本からは遠いケニア、観光客は訪れることもあるが、日本人の印象は動物のいる国。ナイロビは都会だが、スラムには貧困がはびこっている。そしてエイズをはじめとする病気の蔓延。

商業ベースを考えれば、アフリカの悲惨な現状を描くのはこのぐらいが精一杯だったのかもしれない。日本人にとっては、非常に重い世界。この重さを軽くしてくれるのが、この作品でアカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ助演女優賞をとったレイチェル・ワイズ。女性の強さと美しさを見事に表現。身ごもっていてお腹の大きな姿でさえうっとりするほど美しい。

かもめ食堂

2006-05-22 19:05:39 | 映画
まだ、休暇は続いているので、平日の昼間に映画を見に行く。封切からずっと見に行きたかったのだが、上映館がちょっとばかり遠くてやっと見に行くことができた。

小林聡美、もたいまさこ、片桐はいり出演。もしも片桐はいりが室井滋だったら「やっぱり猫が好き」になってしまう。あ~懐かしい。

舞台はフィンランド。小林聡美演ずるサチエさんはヘルシンキでひとり、かもめ食堂を開く。1月たってもお客は現れない。ある日、日本人旅行者のミドリさん(片桐はいり)と話をするようになり、ミドリさんはサチエさんのお店を手伝うようになる。

フィンランドは実は日本に一番近いヨーロッパ、直行便で9時間半。有名なのはムーミン、白夜、森と湖。ヘルシンキは海に面していて、栄養状態のよい太ったかもめがたくさんいる。町は北欧らしく整然としていて、人も少なくのんびりしている。こののんびりとした空気感が画面から感じられる。

サチエさんは売り上げよりも、現地の人に受け入れられる気軽な食堂を目指している。またサチエさんの人間に対する距離のとり方もとても好感がもてる。親しくなっても、お互い敬語を使いあっている。けっして相手のプライバシーに介入しない。「来るものは拒まず、去るものは追わず」精神を感じる。サチエさんの「人は変わるものだから」という一言にぐっときた。

この原作は群よう子が映画のための書きおろしである。ここのところ群よう子といえば「きもの365日」「きものが欲しい」の2冊きものエッセイを読むぐらいだった。食べ物に対する考え方、人との距離のとりかたがまさしく群よう子らしいなぁと感心した。近々にフィンランドでも上映されるらしい。フィンランド人がどんな感想を持つのか楽しみである。


アンジェラ

2006-05-14 21:36:10 | 映画
リュック・ベッソン監督10作目「アンジェラ」。彼は10作で監督を辞めるといい続けてきた。かつて尊敬する監督たちも10作品を越えると魅力がなくなるのを目の当たりにしてきたからだそうだ。ただし、どのメディアも「引退か?」と?マーク付きなので今後の動向を見守りたい。

役名を映画のタイトルにしたものとしては3作目「レオン」「ニキータ」に続くものである。モロッコ人で、先祖はナイジェリアでアメリカの居住ビザをもつアンドレはパリで借金の取りたてにあい、飛び降り自殺しようと橋に立つ。すると隣には180cmもの美女が先に飛び込んでしまう。とっさに助けてしまうアンドレ。そして美女「アンジェラ」は彼の言うことをなんでも聞くと言って、2人の48時間が始まる。

全編、白黒、フランス語、そしてパリである。白黒がかえってパリの美しさをひきたたせる。セーヌにかかる数多くの橋。セーヌ遊覧船「バトームーシュ」から見るデコレーションされた町並み。ホテルの窓からみるパリの夜景。どれもこれも美しい。ベッソン監督はあえて朝5時から10時、夕方のもっともパリの美しい時間に撮影した。パリに行ったことのある人なら景色だけでも楽しめる。

ベッソン監督は背の高い美女がお好きなようだ。「フィフスエレメント」に出演したミラ・ジョヴォヴィッチも173cm、2人とも肉体的に強烈に強く描かれている。

それに引き換えアンドレの軟弱ぶりは、ある意味男性の本性を描いている。しかし、ここでもまた藤田嗣治同様アンドレもまた異邦人として扱われる。詳しいことは描かれていないが、モロッコ人でフランス語を話し、アメリカの移民ビザに偶然当たりニュヨークに渡ってビジネスをする。パリでは彼はアメリカ人として扱われる。イギリス人、フランス人でアメリカを快く思っている人は少ない。友人と思っていた人々に騙され続ける。ベッソン監督がそのまま映っているようだ。彼は批評家との戦いに少々疲れていた。今、彼は悟ったのかもしれない。愛するということを。

プロデューサーズ

2006-05-02 20:42:20 | 映画
ちょっと前に見た映画だけれど、ものすごく印象の強烈な映画だったので目をつぶれば光景が目に浮かぶ。一般的にミュージカル映画というのは終わったあとで印象に残った曲が鼻歌ででてしまうものだけれど、この映画はオカマちゃんたちのあの笑顔が浮かんでしまうのだ。

物語は売れないミュージカルプロデューサーとミュージカルが売れないほうが黒字になるというからくりを発見した気弱な会計士が2人で組んでミュージカルを作る。売れないはずが一転大ヒット。その理由は・・・

日本ではジャニーズが演じたらしい。違うな~。そこで私ならという配役をご紹介したい。素直に作ってみたらやけに年齢層が高くなってしまったので、年齢層低い版も作ってみた。

年齢高いバージョン          年齢ちょっと低いバージョン
マックス:西田敏行          マックス:古田新太
レオ:川平慈英            レオ:佐藤弘道
ウーラ:叶美香            ウーラ:伊藤美咲
フランツ:宇梶剛士          フランツ:照英
ロジャー:細川俊之          ロジャー:境雅人
カルメン:美川憲一          カルメン:カバちゃん

やっぱり年齢層高いほうがしっくりくるな~。

夢のチョコレート工場

2006-02-21 00:23:23 | 映画
ティムバートン、ジョニーディプの「チャーリーとチョコレート工場」は「シザーハンズ」同様大好きな作品のひとつになった。

「チャーリーとチョコレート工場」には原作があり、1971年にも映画化されていた。それが邦題「夢のチョコレート工場」である。いつも立ち寄るレンタルショップで「チャーリーとチョコレート工場」の棚の脇にこっそり飾ってあったので、借りてみた。(ちなみに「チャーリーとチョコレート工場」特典版付きDVDはすでに購入済みです、まだ見てないけど。)主演のジーンワイルダーはミュージカル出身らしく、この作品でも突然歌になったりする。ミュージカルというほどではないけれど、他の出演者も時々突然歌になる。タモリだったら絶対に受け付けない作品だと思われる。

「チャーリーとチョコレート工場」もこの作品を見ると原作に意外と忠実なんだろうなぁと思った。特に大注目の「ウンパルンパ」が小人姿ででてきて、教訓めいた歌をうたったりする。昔の映像技術を考えるとけっこうたいへんだったろうなと想像できる。当然CGなんてないから映像的には新作のほうが美しくて夢もあるんだろうが、この作品は作品でとても楽しめた。もしレンタルショップでみかけたらぜひ新作との比較の意味でも借りて見ていただきたい。

ところで「シザーハンズ」で思い出したけれど、子供の頃から人間になれない人間の形をしたもののお話が好きだった。「ピノキオ」「妖怪人間ベム」など。この4月から「妖怪人間ベム」がアニマックスで放映決定だそうだ。そういえば家のボロマンションも近隣にマンションが建ち受信状況改善のためケーブルTVになっていた。契約はしてないんだけど・・・そろそろ契約しちゃおうかな~と本格的に悩んでいる・・・

ソフィーの選択

2006-02-02 21:36:39 | 映画
人生は選択の連続である。ビジネスでもプライベートでも、人は日に何度も選択している。その選択が大きなもの、重要なもの、意味のないもの、つまらないものであっても選択は迫られている。

1982年、メリル・ストリープ主演の映画。若き日のメリルストリープの代表作。映画の中で、メリル演ずるソフィーは数々の選択を迫られる。第二次世界大戦の中、ユダヤ人であるソフィーはナチの強制収容所に入れらる。ネタばれしてしまうので詳しいことは書かないが、戦時中、子供との別れである選択をせまられる。この映画の中でも一番苦しい選択ではないかと思う。自分であったらどうなるのだろうかと考えさせられる。

日日の生活の中で他人の選択を目にすると「どうしてあんな選択をするのだろう」とよく思う。私の基準からは明らかに間違っていると思われる選択をする人が多い。簡単に言ってしまうと「価値観の違い」というものなんだろう。自分の選択の場合はやはり間違ってしまうことがある。傍から見ると私が思うと同じように「どうしてあんな選択をするのだろう」と思われているのかもしれない。

先日の手術を受けるということも選択のひとつだった。症状のない私にはまさに青天の霹靂(へきれき)。そろそろ更年期で生理も楽になってきたし、内膜症ともおさらばさと油断していた。このまま手術しないという選択肢もなかったわけではないけれど、いつ破裂してもおかしくない。その場合は緊急、開腹手術になる覚悟が必要だった。また、医療機関、医者も選択した。どこでも同じ手術が可能かというとそんなことはない。あるいはお腹を開けてみると実際はけっこうたいへんだったりする。腹腔鏡手術のはずが、開腹手術になってしまうということもまれではない。今はインターネットで調べられるので患者も賢くなった。

「ソフィーの選択」DVDにはなっていない。ビデオはばか高い。2月25日土曜、朝8時からWOWWOWで放送する。興味のある方はぜひ見ていただきたい。


博士の愛した数式

2006-01-26 22:40:50 | 映画
昨日の休暇最後の日、リハビリを兼ねて「博士の愛した数式」を観にいった。レディーズディということで、いつもチケット窓口がひとつしかあかない場末のシネコンなんで少し早めにでかけた。チケット窓口は2つも開いていた。だけど、10人以上の女性が並んでいた。

なぜ行列が進まないかというと、指定席のせいである。このあたりでいいかという問いかけに考える人が多いのである。場末のシネコンにはめずらしくチケット窓口は3つ開放された。それでも中高年女性はなかなか席が決まらないので行列は前に進まない。やっとチケットを手にいれ中にはいるとほぼ満席である。

事前に小川洋子の原作を読んでいた。家政婦が深津絵里、博士が寺尾聡、大人になった√が吉岡秀隆、子供の√が斉藤隆成、博士の義姉が浅丘ルリ子。ピッタリの配役で驚いた。たいてい原作を読んでいるとミスキャストにうんざりしたるするのだが、今回はそれがまったくない。

大人の√が高校の先生になって、年度始めの授業で博士と自分の関係から数学の楽しさを教えてゆく。こんな授業なら私も数学嫌いにはならなかったのではないかと思う。

子役の斉藤隆成が時々子供の頃の吉岡秀隆に重なる。寅さんシリーズ、北の国からと子役としてずっと見てきた。もうこうなると日本中が吉岡秀隆を親戚の子供の成長のような感じでみてしまうんだろうなぁ。

原作と若干違うところは、博士が√の所属する野球チームのコーチを務めるところだ。原作ではもっと弱々しい博士であるが、寺尾博士は元気だった。ただ意図するところはきちんと抑えてあり、そういった意味では原作に極めて忠実だった。

長野の上田などでロケしたらしく「阿弥陀堂だより」同様に映像は美しい。でも、映画館で観なくてもDVDでいいかな~という感じなんでBランクとしておきます。