もしかしたらミッチェルは筋の通ったプロットを書けなかったのかもしれない。「錯綜したプロット」という言い方は誉め言葉に近いのだが、彼女の場合はちょっと違う。キャラクターが奔放に動きまわるせいで、筋の通った1本のプロットは見出せず、あちこちを引っ張りまわされるのは読者ではないか。そのため謎がどこにあるのか分からずに、ただ最後まで付き合うしかない。でもキャラクターが面白いので、OK。
【ウォンドルズ・パーヴァの謎 グラディス・ミッチェル著 河出書房新社】
【ウォンドルズ・パーヴァの謎 グラディス・ミッチェル著 河出書房新社】
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