spin out

チラシの裏

俳優パズル

2012年10月14日 | ミステリ
前作「迷走パズル」よりストーリー、謎とも複雑に作られているので面白いのですが、
たたみかけるような小騒ぎの連続がロースンの「帽子から飛び出した死」みたいで、めまいがしそう。
キャラクターが細かく出入りするのはアメリカ人の作風なんでしょうかねえ
(合作の作者2人はイギリスからアメリカへ帰化)。
今作は「迷走パズル」に比べるとキャラクターも比較的奥行きがありますが、
謎解き寸前まで散らかった筋なのは合作のせいかもしれません。

Why done itだけで犯人を指摘しているのが惜しいうえに、
初日の芝居の進行(ここあたりの筋は面白い)をめくらましにして、
伏線を回収しながらの推理パートを省いているのが残念。
それがあると反対にストーリーが重くなるのだろうけれど。

■俳優パズル パトリック・クェンティン 創元推理文庫
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 横溝正史の日記 | トップ | ゴースト・ハント »

コメントを投稿

ミステリ」カテゴリの最新記事