東映動画「白蛇伝」のネタのネタということで。
「白蛇伝」は東宝映画「白夫人の妖恋」を下敷きにしているそうで、
この「白夫人の妖恋」の原作が「白夫人の妖術」です。
いままでこういった文壇作家の本はいっさい読んでいない(はず)ですが、
やっぱりうまいですね。
人や妖かわからぬ白夫人にとりつかれた青年許仙は、
妖術によって波乱の人生をおくる、という話ですが、
幻想的な場面も官能的描写も日本語としての厚みがあります。
林房雄は、こういった伝説などから材をとった作品をいくつか書いているようですが、
いま簡単には読めないことが残念です。
この短編集には、ほかに「妖魚」という作品も収録されています。
タイトルと書き出しだけ読むと、小栗虫太郎の秘境ものか香山滋の怪生物ものか!
と期待してしまいます。
ところが読んでいくとただの釣りものかと落胆しつつも、
ラストで探偵小説的な(かすかに、ですけど)種明かしもあり、
意外に楽しい作品でした。
林房雄には「釣人荘殺人事件」という、
いかにもミステリ風のタイトルの作品もあり、できたら読んでみたいものです。
林房雄はプロレタリア作家として世に出たのですが、検挙後に転向してます。
それはそれとして、ミステリ界にも少し関係していて、
東京創元社のクライム・クラブ(旧)でガードナーや、
シャーロット・アームストロングの翻訳を手がけていました。
大川博社長が顔出しで挨拶している!
■白夫人の妖術 林房雄 新潮文庫
「白蛇伝」は東宝映画「白夫人の妖恋」を下敷きにしているそうで、
この「白夫人の妖恋」の原作が「白夫人の妖術」です。
いままでこういった文壇作家の本はいっさい読んでいない(はず)ですが、
やっぱりうまいですね。
人や妖かわからぬ白夫人にとりつかれた青年許仙は、
妖術によって波乱の人生をおくる、という話ですが、
幻想的な場面も官能的描写も日本語としての厚みがあります。
林房雄は、こういった伝説などから材をとった作品をいくつか書いているようですが、
いま簡単には読めないことが残念です。
この短編集には、ほかに「妖魚」という作品も収録されています。
タイトルと書き出しだけ読むと、小栗虫太郎の秘境ものか香山滋の怪生物ものか!
と期待してしまいます。
ところが読んでいくとただの釣りものかと落胆しつつも、
ラストで探偵小説的な(かすかに、ですけど)種明かしもあり、
意外に楽しい作品でした。
林房雄には「釣人荘殺人事件」という、
いかにもミステリ風のタイトルの作品もあり、できたら読んでみたいものです。
林房雄はプロレタリア作家として世に出たのですが、検挙後に転向してます。
それはそれとして、ミステリ界にも少し関係していて、
東京創元社のクライム・クラブ(旧)でガードナーや、
シャーロット・アームストロングの翻訳を手がけていました。
大川博社長が顔出しで挨拶している!
■白夫人の妖術 林房雄 新潮文庫
コレはコレはマタ良さ気なものを出してきましたね
林房雄は全くノータッチ状態でした
恐らくは聊斎志異あたりの書き換えだと
高を括ってます。
「どもりの僧正」って今でも刊行可能なんだろうか?
古本屋でピンときたので買っておきました。
わたしも「聊斎志異」のタイトルだけはざっと見てみました。「白夫人~」という題はなかったのですが、中身まで確認していないので、ネタ本としてありえるかと思います。
いまE・S・ガードナーの本は新刊書店では絶滅してるでしょうね。
「~の僧正」は創元ですが(ハヤカワは主教)、あやうい言葉ではありますね。