猫町3丁目アパート 屋根裏工房

『屋根裏工房』は自称ゲイジュツ家たちの溜まり場 
いま『イエロースットン刑務所』を連載中〜!

「江戸の100人展」口入れ屋 徳兵衛

2010-02-27 | 俳句と絵と書と・・
      
      えーっと・・ 今のところ入っている仕事は、荷揚げ人足と
      溝さらいくらいのものですね。
      あのね、うちは口入れ屋(職業紹介所)ですけど毎日いい
      仕事ばかりはありませんよ。
      
      そうそう、ひとつだけいいのがありました、ご浪人さんは
      やっとう(剣術)の方はどうなんです? 用心棒の仕事なん
      ですがねぇ  え? やっとうはダメ?

「江戸の100人展」咄家 春木屋若旦那

2010-02-25 | 俳句と絵と書と・・
      
      ようこそのお運びで。
      
      わたしは「春木屋若旦那」 これ師匠が付けた芸名なのです。
      名前の通り日本橋の炭問屋春木屋のバカ旦那・・ いや若旦那ですが
      咄家になりたくてお父っあんに勘当して欲しいと云ったら、
      お前は一人息子だからダメだ! と云われましてね、
      それで三年咄家をやってモノにならなかったら家の跡を継ぐ、という
      約束でこの春がちょ~ど三年目。みなさんの拍手と笑いが炭屋になる
      か咄家になるかの運命の分かれ道なのです。

      みなさん、この顔が炭屋をやっていい顔ですか。どうみても咄家の
      顔でしょう。そこんところをよ~く考えて、つまらなくても笑ってや
      ってください。
      それではきょうのお題『寿下無』でお付き合いのほどを・・・


      留守中、たくさんのコメントを有難うございました  

「江戸の100人展」目黒の百姓

2010-02-23 | 俳句と絵と書と・・
      
      この大根、おらがかぁちゃんの足みてに太くて真っ白だぁ!
      畑から抜くたびに、おらぁむらむらっとしゃうんだぞ。
      でもよ、こうして10日も干すとバァちゃんの足みてぇに
      しわしわになるんだ。
      それでどうするのかって? 江戸の人はなぁ~も知らねえんだな。
      これを樽に並べて米ぬかと塩振ってフタして重しをすれば、
      うめぇたくわんになるだぁ。お前さんらは毎日、おらがかぁちゃん
      の足を食べられるんだ。
      うめぇんだぞ~
      

「江戸の100人展」枕絵の女

2010-02-21 | 俳句と絵と書と・・
      
      口入れやさん、もうちょっとましな女はいなかったのかい。
      顔は悪いし、色は黒いし、色気はないし・・ これじゃぁ
      ろくな枕絵が描けませんよ!
     
      そうかい、私が歌磨や北斎くらい有名なら、タダでもいいから
      描いてほしいといういい女はいくらでもいるってのかい!!
      それでこの女はどこから連れてきたんだい。
      なんだって! 豆腐屋の源吉さんのかみさんだって



      ちょいとヤボ用で留守にしております。いや、温泉じゃぁ
      ありませんよ。ヤボ用です。そんな訳で きょうのUPは予約更新です。
      コメントの返事は書けませんので、悪しからず。 山豚火

「江戸の100人展」力士の房洲山

2010-02-19 | 俳句と絵と書と・・
      
      ちょいと房洲山! 大きな体をしていつまで炬燵に入っているのよ。
      まわしをつけて稽古を始めたらどうなんだい!
      
      なに! 毎晩ねえさんと布団の中で稽古しているから大丈夫だって!
      バカだね、この子は! そんなことを大きな声で言うもんじゃぁないよ。
      印判師の房州やさんから、ちょっとの間預かってくれって頼まれたから
      面倒みているのに こんなことになっちまってさ。
      房州やさんに知れたら困るのは、あたしなんだからさ。

      そんなんじゃぁないよ、あたしと房州やさんの関係は・・・
      ほんとうなんだからね 




      ちょいとヤボ用で5日ばかり留守にいたします。
      コメントの返事は書けませんので、悪しからず。山豚火

       

「江戸の100人展」豆腐やの源吉

2010-02-17 | 俳句と絵と書と・・
      
      自慢じゃないが、豆腐やは江戸で一番早起きの商売だ。
      朝は七ッ半(午前3時)に起きるんだぞ。
      寒いし、水は冷てえし楽な商売じゃないぜ。
      それがどうしたって云われる困るけど、そういうことさ。

      さぁ~って、今朝もいい天気だ。これから豆腐を担いで
      売りに行くか。
      にゃんこねえさんが、おれの豆腐を待っててくれるんだ!


      お前さん! にゃんこねえさんって誰なんだい 
     

「江戸の100人展」女浮世絵師 葛飾應為

2010-02-15 | 俳句と絵と書と・・
      
      葛飾應為(かつしか・おおい)
      葛飾北斎の三女、父に似て画才があり浮世絵師に嫁いだが
      夫の画技が自分より劣るといって離別し、以後、父北斎と
      生活を共にする。技倆は父をしのぐほどの才能だった。
      女ながらに平気で春画を描き、父北斎の描いた春画の
      かなりの作品は娘應為の作だと言われている。

      画号の應為は、北斎が「おーい、おーい」と娘を読んだのを、
      そのまま画号にした。


      春画って春巻きみたいなもの? なぁんてとぼけている
      さんはここをクリックしてください。

「江戸の100人展」へ組のもへ次

2010-02-13 | 俳句と絵と書と・・
      
      おおっと半鐘だ! 火事だよ!
      ねえさんごめんよ これからがいいところだってのにさぁ
      火事じゃしょうがねえよ!
      なにしろおいら火消しのまとい持ち へ組の もへ次って言うんだ!
      
      なにがおかしいんだい! へ組かい? もへ次かい?
      しょうがねだろう へ組の町内に生まれちゃったんだから!
      親が もへ次なんて名前を付けちゃったんだから!
      けえってくるまで大人しく寝んねしてな!

      
      どいたどいた へ組のもへ次だ! 火事はどっちだ!

      どうもいけねぇなぁ へ組のもへ次じゃ 力がはいらねぇ

      
      

「江戸の100人展」東洲斎写楽

2010-02-11 | 俳句と絵と書と・・
      
      ああ 困りますよ 私の顔を載せちゃ!
      
      東洲斎写楽は なぞの絵師ってことになっているんですから
      それに「火鉢ひとつや・・・」ってまるで私が貧乏絵描きの
      ようじゃないですか!

      え? いまお茶を差し上げた女ですか? いえいえ女房じゃ
      ないです。 いい女でしょう えへへへへ 私にほの字でね
      離れないんですよ。

      あ いまの話書かないでくださいよ なにしろ私はなぞの絵師
      写楽なんですから

「江戸の100人展」肥取り農夫

2010-02-09 | 俳句と絵と書と・・
     
      くさ~いだって!
      そんなこと言っちゃいけねよ お前さんのしたウンコだべ!

      長屋の共同便所の肥取りにくる農家のおじさんは ここで
      排出される1年間の下肥代を 住民一人当たり米1斗で契約し
      貨幣に換算して(20.000円~25.000円)大家に支払う。
      大家にとっては この糞尿代が絶大な収入源なのだ。

     
      朝からくさ~い話でシツレイいたしました
      「肥とりに 尻が増えたと大家言い」 

     

「江戸の100人展」仕掛人 藤枝梅安

2010-02-07 | 俳句と絵と書と・・
      
      藤枝梅安(ふじえだ・ばいあん)
      鍼医者 鍼一本で病人を治すがこれは表の顔。裏の家業は仕掛人。
      鍼一本で悪人を殺る。

 
       今夜は裏の仕事ですよ。気に入らない奉行が一人おりましてね。
      「わたしは賄賂は一文ももらっていません!」などとすました顔でいい
      ながら なん万両という庶民には気の遠くなるような金を動かしている
      不愉快なヤツなのです。
 
      おや いいあんばいに月が雲に隠れましたよ 

「江戸の100人展」野菜売り

2010-02-05 | 俳句と絵と書と・・
      
      巣鴨から野菜を売りにきた 農家の嫁さん
      今朝は思ったより早く売れてしまったので 長屋の
      おかみさん達の井戸端話に加わって わいわいがやがや
      早く帰っても姑がうるさいので こんなところで息抜きです
      
      これが楽しみで朝早くから野菜を売りにくるのです 

「江戸の100人展」寛政暦の制作者

2010-02-03 | 俳句と絵と書と・・
      
      わたしの勤めは寺社奉行の天文方。
      浅草の天文台で夜な夜な星空を眺めています。友人の印判師の房州や
      さんが「のんきなお勤めで結構ですなぁ」なんて云いますが
      日食、月食を基に寛政暦を作るのですから大変な仕事なんですぞ
      家内には「暦を作るのにどうして夜になるとお出かけになるのです?」
      なんて皮肉たっぷりに言われるし・・・

      房州やさんこそ のんきでうらやましい。こたつの中で山頭火や
      お地蔵さんを彫っていればいいのだから
      

「江戸の100人展」矢場の女

2010-02-01 | 俳句と絵と書と・・
 
      矢場は江戸庶民の遊戯場
      客は座敷に座って楊弓で的をめがけて矢を射る
      矢場女は客の射る矢を拾ったり 矢が的に当たると
      「当たりィ!」と叫んだりした。
      彼女たちを目当てにしてくる客も多かったらしいけど
      山豚火は楊弓場には行ったことありませんです
      これ ホントウです