2016年2月23日(火) 59日目

2016-02-24 00:56:21 | 日記
12回目の夜勤終了。

今回は初の2人夜勤だった。
約80名の入居者を2人だけで一晩中対応する。
一緒だったのは、同じ男性で副主任のUさん。
まだ31歳と若い。

この仕事はいつも「何が起こるか分からない」という緊張感があるが、
2人だとその緊張感の度合いが違う。
タイトロープを渡るような感じ、と言ってはちょっと大げさだろうか・・・。

正直、一方が休憩中で、一人だけの時間帯(も当然ある)では、
「ナースコールが鳴りませんように」「何も起こりませんように」
と祈りながら過ごした。お腹が痛くなりそうだった。
幸い、夜間のナースコールはいつもより若干少なめだったと思う。

まあなんとか無事に終わらせることができたものの、
「2人で夜勤は無理だよな」というのが率直な感想。
もうあまりやりたくない。

法律では20人の入居者に対して1人の夜勤者を割り当てるべし、
(つまり80人では4人)となっているそうだが、
実際に経験してみて、それは妥当な線のように思える。



ところで、この仕事に就いて、いつの間にか3カ月が経過した。
一番強い感想としては、「この仕事は圧倒的に女性の方が向いている」
というものだろうか。

最初の夜勤の時に、夜勤専門のパートの女性ヘルパーSさんが
いみじくも言っていた。
「女性には母性があるからね・・・」
そりゃそうだ。

そもそも「高齢者の生活支援」と言ったって、
概して男なんて大雑把でいい加減な生活しかしていない。
自分もそう。
掃除もテキトー、洗濯もテキトー、入浴もテキトー、食事もテキトー。
そんな人間が人様(特に女性)の生活を支援するなんて無理がある。

それに、細かいことに気がつかないし、デリケートな部分が分からない。
男性が女性におむつ交換や入浴介助をしてもらうのは抵抗ないだろうけど、
女性が男性にそれらをやってもらうのは抵抗があるだろう。
実際に男性の介助を拒否する女性の利用者さんもいる。

じゃあ、男性ヘルパーの存在意義って何だろう?


男と女の間には 
深くて暗い川がある
誰も渡れぬ川なれど 
エンヤコラ 今夜も舟を出す
Row and Row Row and Row
振り返るな Row Row
   (野坂昭如「黒の舟唄」より)


いつまでこの仕事を続けられるのかは、正直未だにまったく分からない。
明日はオフです。ほっ



【時間も金もないので、どうせ読めないだろうけど、面白そうな本】



『絶筆』
(著)野坂昭如
新潮社

倒れてもなお、書き続けた12年!
警世と洒脱、憂国と遊び心、無常と励ましに満ちたラスト・メッセージ。
荷風が死の前日まで『断腸亭日乗』を綴り続けたように、
脳梗塞で倒れた後のノサカもまた日記という作品に魂を傾注していった。
急逝のほんの数時間前まで・・・。
揺れ動く時代が滲む最晩年のエッセイ選を附す。