goo

2019.6.15 「濃昼山道」(ごきびるさんどう)  先人が築きし苦難路を往復する

 昨日の土曜日は日本海側に出かけ、

「濃昼山道」を往復した。

この「濃昼山道」の存在は随分昔から知っていたが、

沿線に目立ったピークがないことから、

自分の中では登る対象と認識していなかった。

ところが今春Hiromiが入手した道の駅のパンフレットに、

この山道が片道11kmあることを知り、

急に興味が湧き早いうちに歩いてみようと決めた。

  昨日の朝6時20分、

石狩市厚田区安瀬(やそすけ)地区の山道入口をスタートした。

入口には車が10台ほど駐車できそうなスペースがあったが、

この日は我々だけの入山となった。

  スタートしていきなりの急登。

50mほど上がって海を見下ろすと、

その後は傾斜が落ちて平坦な道を北上することとなった。

初めて歩く山道はワクワクするもので、

Hiromiと二人、気持ちよく歩を進める。

地形図によるとこの片道11kmは、

北上する中で東から西の海岸に伸びる広い尾根を、

乗っ越して進むことになる。

つまり大きなアップダウンを経て行くということだ。

しかし実際に歩いてみると、

大きな山を二つ越えるという表現がふさわしいと感じた。

そしてこの道は私が生まれる100年も前に出来上がっていたという事実が、

何とも信じがたい思いで歩く。

山道は登山道と違い、

その目的から上を目指すものではないため、

ゆっくりゆっくり高度を上げ下げしながら海岸線を北上する。

そんな山道が時折並行して北上する送電線と交わる。

しかもその送電線の下はきれいに草刈りがされていた。

送電線の保守管理用に草刈りされているのだろうが、

それはそれで過酷な労働を思わせる。

送電線の刈り分け道は広くて眺望が効き、

思わずそこを歩いて行きたくなる。

しかし、山道とは違って直線的に北上するため、

アップダウンがかなりきつい。

 蛇行したりジグを切ったりしながら進む山道は地形図通りだったが、

同時に周囲の植生によっては、

随分ショートカットできる箇所があった。

そんな部分を目にしながら、

往路は山道にしたかって歩き、

復路でショートカット出来るところはすると決めた。

山道入口から7km歩いて、

8時40分、CO.350で「濃昼峠」。

ここがこのルート中の最高標高点となる。

周りの樹木のせいで見通しは効かないが、

少しずれると送電線が走っており、

そこは素晴らしい展望台となっていた。

 

 「濃昼峠」からはどんどん下る。

こちらは厚田側よりはるかに傾斜がきつい。

海側が崖状地形で少々緊張しながらも、

海岸線の美しく雄大な風景を楽しむ。

そして再び樹林帯に入り、

眺望のない中を下って行くと、

ひとりの男性が登ってきた。

肩には草刈機を担いでいる。

すれ違うとき送電線下の草刈りかと尋ねてみると、

その通りで2名ペアとのこと。

しかも遠く離れた当別町から、

ひたすら送電線下の草刈りを続けてきたというから驚いた。

10日間の作業予定だそうだが、

とにかく過酷な作業であるということが想像できる。

このあと二人ペアのもうひと方とすれ違ったが、

こちらは少々年配のせいか、

同じく草刈機を担いでかなり辛そうに登っていた。

 9時25分、濃昼入口。

昔車で訪れたことのある濃昼漁港だ。

滞在時間は僅かで、「さて、復路に入るぞ」と私が言うと、

「袋???」と、いつものようにボケるHiromiであった。

 濃昼からの登りはやはり斜度があってきつい。

つらくておっせージジイを置いてどんどん先を行くHiromi。

そのスピードに対抗できるのはショートカットしかない。

ところどころでショートカットしてHiromiの前に出る。

そんなことを繰り返しながら淡々と歩を進め、

10時20分、再び「濃昼峠」。

その後見晴らしの良いところで昼食。

更に歩き続けて13時20分、駐車地。

帰宅後に送ってくれたHiromiのGPSデータによると、

往復21km、累積獲得標高1,041mであった。

復路で歩行距離が1km少ないのは、

何度もショートカットしたためだ。

 この後車中泊を経て翌日他の山に登る予定だったが、

夜間確実に雨が降るという予報に、一旦帰宅して「サイゼリヤ」で一杯やることにした。

そして久しぶりの土曜日「サイゼリヤ」なのでToshiにも連絡。

三人で楽しい夜を過ごして満足。

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2019.6.9 初... 2019.6.16 『... »
 
コメント
 
 
 
Unknown (Tak)
2019-06-17 08:59:41
ゴキビル?ゴキブリとヒルを彷彿とさせる名前ですねー。これもアイヌ語が由来なのでしょうか?しかし、Amigoさんも知らない隠れた名コースがまだまだたくさんありそうですね!
 
 
 
まだまだ・・・ (Amigo)
2019-06-17 17:38:49
私は無積雪期になると登山道しか歩かないので、未踏の山が数知れない。
まだまだだが、何度繰り返して登っても楽しい山がたくさんあるので、未踏峰をつぶして歩くという積極的な考えもない。
楽しけりゃいいのよ~
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。