今日も、歩いて行こうか…

近郊の山歩きや、昔の街道・古道を歩いてみたり…、鈍行列車で知らない町を訪ねると、探していたモノが…きっと見つかる。

山口県・岩国を訪ねて

2005-03-31 12:05:44 | 知らない町を歩きたい…
青春18きっぷを利用、車中片道約6時間…現地滞在約4時間の
行程。ガイドブック等でイメージを膨らませていた岩国。
しかし、JR岩国駅から錦帯橋までのバス…交通渋滞に巻き込ま
れて少々うんざり。これが行楽シーズンだと、もっとひどくなる
予感がする。
駅から錦帯橋までバスで約20~30分の距離、橋の周辺だけが観
光スポット? 団体バスツアー客が多かった…。

平成の架け替え(H16年3月完成)を終えた錦帯橋は、日本が誇る
見事な木造建築技術の結晶。ぜひ、橋の下に行き、見上げる事を
お勧めします…その力強さ、美しさには圧倒される事でしょう。

橋を渡ると、土産物店の呼び込みが騒々しくて、情緒破壊…。
ロープウエーで岩国城へ…。城は鉄筋コンクリート…
展示物も刀剣が中心で、岩国の城主との関わりが今ひとつ不明。
見るべきものは、4階の展望室から市内の眺望のみ。

再び橋を渡り旧城下町へ…、しかし、その面影は少ない。
合成添加物を使わない漬け物の製造販売の「うまもん」本店は、
昔の醤油蔵を使っている。建物の中は公開、土蔵の中は社長室…、
団体が来店すると社長自ら漬け物の説明も…。
添加物だらけの土産品とは違い、このお店の商品は安心して買え
るし、食べる事が出来る。「うまもん」は岩国での唯一の収穫…。
出来る事なら…もう少し商売っ気を控えめにして、昔の建物を生
かした道具類も含めて資料館として残して頂けると嬉しいが…。

片道約6時間の電車旅…。昔の情緒を期待して旅をするほどの
ことは無かった…残念。




東海道を歩く「鈴鹿峠を越えて、関宿へ」

2005-03-22 12:47:13 | 昔探しの旅:街道・古道…
2005年3月21日、JR草津線:甲賀駅から土山宿~鈴鹿峠~坂下宿~
関宿まで歩行距離…約24k、時間…約6時間半。
<参考>草津線/貴生川駅から土山方面へのバス(あいくるバス)の
     本数が少ない。午前 8:45、9:20、11:00、11:50(発)
     (9時~10時台に貴生川駅着、バスに乗るとして…)

当初予定していた電車に乗り遅れ、貴生川に着いたのが10時13分、
バスを待つより次の電車で甲賀駅へ。そこから土山まで歩く事に
(11:00出発)、県道24号線を約2時間ほどで旧街道に入り、土山宿
へ。平日でもダンプが疾走する県道を過ぎ、旧街道に入るとホッ
とします。田村神社の前にある道の駅で一休み。しかし、鈴鹿峠
はまだまだ先…田村神社には立ち寄らず、急ぐ事に…。
国道1号線を渡り蟹ヶ坂の集落まで旧道を歩きます。集落を過ぎ
ると国道1号線に沿って、延々と…。
ヤマケイの本を参考にイメージを作っていたけど、実際は大違い。
文面にある「峠の手前の右手にある廃業した峠茶屋」が第一目標。
右手には廃業した「山賊茶屋」(山の方へ進む脇道もあり…)、
しかし、どうも違うし…近くの住人に尋ねると…まだまだ先らしい。

そもそも…鈴鹿峠=山越えの難所…というイメージも間違ってい
たようで、歩きつつ山の方を見ながら、あれを越える…という勝手
な思い込みもあったのが原因…。

やがて1号線のトンネル手前の近くに、廃業している峠茶屋が現れ
その先の小さな橋を渡ると道標。この道標も不親切…。道標のすぐ
側に山道もあり、それかと思わせる。
まさかと思いながら、1号線に沿って舗装された坂道を上ると、そ
こに鈴鹿峠の石灯篭「万人講常夜燈」がありました。
あまりのあっけなさに、少々期待はずれ…の感。途中、脇道に入
り込んだりして、少々時間ロスをしたけど…鈴鹿峠(15:15着)。
少し先へ進むと「鏡岩」への案内板。しかし、関宿への到着時間
を考え、立ち寄らずに山道を下りました。高架下の階段を下ると
片山神社。なお下って行くと一号線の側道…、ひたすらに進むと
坂下宿への旧道へ…。
坂下宿は小さいながら昔は賑わった所だったそうですが、今はひ
っそり…昔の面影は少ない。これは、ある意味…道路行政の被害
者。今の一号線が開通する前は、この集落に国道を通すために道
路幅を広げた結果のようです。
坂下宿を過ぎ、やがて「鈴鹿馬子唄会館」。通り過ぎようとする
と、会館の方が出て来て、入ってください…と。小休止を兼ねて
入館。その方がいろいろと説明をして下さいました。先を急ぐの
でと足早に出発(16:20)。
そこから沓掛の集落は旧道で…所々に面影もありますが、沓掛を
過ぎると1号線をひたすら…。側道らしく、車の排気ガスに苦し
められます。やがて、関宿の看板…、国民宿舎前を通り、関宿・
西の追分に到着(17:00)。
ここからは関宿の整備された旧道へ。電信柱の無い町並みが美し
い。しかし、車が通るのが惜しい…。古い建築物もあれば、現代
建築も…。地域住民の葛藤を想像しながら東の追分の手前で戻り、
JR関駅へ。17時47分発で夕暮れの中、帰途につきました。

<参考>平日はもっと大型車が多いように思われるので、避けた方
     が良いでしょう。
     公共交通が不便なので、途中リタイアは難しい。



近江中山道を歩く:醒ヶ井宿からJR彦根駅まで…

2005-03-18 22:55:48 | 昔探しの旅:街道・古道…
2005年3月16日 昨年、JR関ヶ原駅から西へ歩いた続編。
先日の雪が日陰に残るJR醒ヶ井駅を降り、醒井宿を少し東
へ戻り、清水の流れる地蔵川から出発。昔の街道の雰囲気
が残る町並みを通り抜けると、車の往来が激しい国道に…。
排気ガスに悩まされながら約10分ほどで、河南の集落…。
ここからは国道を離れて旧中山道を歩きます。しかし、昔を
偲ぶような建物は無く、ただ街道らしき風情だけ。やがて北
陸自動車道に突き当たり、高架下を抜けると…「久礼一里塚
碑」。この辺りになると小高い山も近くなり、街道らしくなり、
農家の人も心持ち優しい眼差し…。
十字路に「番場宿の石碑」と「汽車汽船道碑」があり、そこ
を過ぎると番場宿。所々に古い民家があったり、昔の商家跡
などの表示も軒先に吊っていて、それなりの雰囲気。
農家の庭先…と言っても街道沿いに、なぜか厠が並んでいる
のが気になりました。古くて壊れかけた厠も…。
番場宿を過ぎると名神高速道路と並行に歩きます。高速で走
り抜ける車と、ゆっくり歩く旅人…。数年前ならきっと車で
走ったであろう事を考えると、これもオモシロイ。
まさに高速道路を見下ろす側道が「小磨針峠」。坂を下ると
道標があり、右に歩いて磨針峠を目指します。集落に入り、
神社を過ぎ、脇道を探しながら進んだために「望湖堂」へ
立ち寄るのを忘れてしまいました。
鳥居本宿に入ると、昔の建物も残っていて、街道らしき風情
も所々に…。「赤玉神教丸本舗有川家」「合羽所」等の建物
が古めかしくていつまでも残しておきたい。
やがて、朝鮮人街道の道標のある十字路…。右に曲がると
彦根への近道。今回は少し遠回りして彦根インターへ、ここで
中山道とお別れ…、国道沿いにJR彦根駅に向かいました。
歩行距離…約13k、3時間。



ベンガラの里:岡山県・吹矢へ…

2005-03-18 01:15:07 | 知らない町を歩きたい…
2005年3月8日「青春18きっぷ」で岡山県・備中高梁へ。
駅前から備北バスで、山間の狭い道路を約1時間ほどで吹矢の
集落に到着。標高550mの山間部にあり、江戸後期から明治・大
正にかけて銅山とベンガラで繁栄し、現在の町並みの基礎が出
来たそうです。
ベンガラとは赤色顔料で銅山の副産物から作られ、江戸時代か
ら昭和40年頃まで生産されていた。ベンガラで塗られた現在の
街並みは江戸・明治・大正の時代からの建築物が残されていて
「国選定重要伝統的建造物群保存地区」になっている。
行楽シーズンは、賑わうそうですが、私が訪れた日は人の姿も少
なく、ひっそりとした集落でした。でも、帰りのバスを待つ間に
「楓」というお店に立ち寄り、いろいろとお話が出来て、有意義
なひとときが過ごせたことが忘れられない思い出になりました。
そこは江戸時代からの建物を小さな喫茶店に…。ここで生まれ育
ち、吹矢小学校の女先生を長くされた方で、吹矢の町の生き字引。
今年76歳、昔の話などが聞ける貴重な存在…。いつまでもお元気
で長生きをして頂きたいと願っております。
時間が無くて、足を伸ばす事が出来なかったですが…ベンガラで
莫大な財を残し、城郭を思わせる広兼邸は、映画「八つ墓村」の
ロケが行なわれた場所として有名。
これから訪れる方は、最初に広兼邸へ行かれると良いでしょう。