今日も、歩いて行こうか…

近郊の山歩きや、昔の街道・古道を歩いてみたり…、鈍行列車で知らない町を訪ねると、探していたモノが…きっと見つかる。

紅葉を求めて、奈良県上北山村・大台ケ原へ…

2009-10-21 22:54:54 | 知らない町を歩きたい…
朝5時半過ぎにJRで出発、
近鉄阿部野橋駅で「大台ケ原探勝割引きっぷ」を購入、
特急で大和上市駅に向かった。この割引きっぷだと、近鉄の往復と
奈良交通バスの往復、大台荘での土産物などの割引が可能である。
ただし、特急を利用すると別途、特急券(片道¥500)が必要。

大和上市駅に8時14分到着、8時35分発のバスに乗り換える。
(大台ケ原行きの路線バスは、平日1便のみ)
駅前の停留所では係員が整理券を配っていたので受け取る。
もっとも、今日は乗客の数も多くなく、小型バスでも十分座れた。
吉野川に沿って山道を軽快に走り、温泉地やダムを眺めながら
山間の道をドライブ…、途中から大台ケ原ドライブウェイに入る。
ここからは小型バスでも対向車が来ると困るぐらいの道幅である。
徐々に高度を上げ、それと共に紅葉も楽しめて飽きない。
大台ケ原に近づくにつれ、紀伊山地の急峻な山並みに驚く…。
とにかく、道路のすぐ側の谷が一気に落ち込んでいるのだ。

紅葉に囲まれた大台ケ原駐車場に10時過ぎに到着。
広い駐車場には自家用車で来た子供連れの家族などもいた。
空は雲ひとつ無い澄み切った青空で、世界有数の降雨量の場所とは
思えないほどである。
先ず、ビジターセンターへ向かい、マップを購入。
トイレは駐車場の周囲2ヶ所にあるが、100円程度のチップを支払う
システムで、料金箱に投入。
まァ、これも自然環境保護対策のひとつであると思えば納得。

コースは東大台と西大台に分けられているが、一般的に東大台を周遊。
(西大台は利用調整地区になっていて、事前予約が必要)
管理された周回路以外は植生保護の為、立ち入りが禁止されている。

ビジターセンター横から日出ヶ岳へ向かう…上道を歩き約20分程で
少しきつい急坂、10分程で日出ヶ岳山頂が見える。
木の階段を上りきると標高1,694mの山頂…展望台からは尾鷲の太平洋、
振り返ると大峰の山並みが一望出来る。
昼食後、整備された階段木道を歩いて正木峠(写真)、トウヒ林とイトザサに
覆われた正木ヶ原を抜け、牛石ヶ原へ。
野生鹿に遭えるかもと思ったが人も多く姿を見せなかったようだ。

ここから先は今回のクライマックス…大蛇ぐらへ。
断崖絶壁に突き出た岩場から急峻な谷底と紅葉が眺めることが出来る。
まさに絶景の極み…柵はあるが、足を滑らすと隙間から落ちるかも。
この眺めを目に焼きつけて分岐まで戻る。
分岐からシオカラ谷を目指す…。
途中から石がごろごろした急坂を下る。反対に上がってくる人は
息も絶え絶え、ヘトヘトの様子…。
ようやくシオカラ谷に掛かる吊橋へ…渓流と紅葉が
マッチした風情に一息つく。
しかし、吊橋を渡ると急な石段が現れ、今度はこちらの息が上がる。
石段を過ぎると少しなだらかな登り道が延々と続く。
右手に大台山の家が見えると出発点の駐車場は近い。

東大台コースは一般的には約3時間半程の行程。
帰りのバスも一便しかない(往路のバスが時間まで待機していた)。
再度、ビジターセンターへ寄ったり、食堂でコーヒータイムも。
その後、苔道を歩いたり、中道の途中の渓流まで歩いたり
大台教会まで行ったりして、ゆっくり時間を過ごすことが出来た。
15時45分、バスは定刻に往路と同じ乗客たちを乗せて帰途についた。

なお、割引きっぷで大台荘で使える土産物・喫茶割引は
閉店のため使えなかった。
また、駐車場には上北山村の産直品、食堂施設も完備していて
弁当持参でなくても安心して来れるという開けた観光地でもあった。