今日も、歩いて行こうか…

近郊の山歩きや、昔の街道・古道を歩いてみたり…、鈍行列車で知らない町を訪ねると、探していたモノが…きっと見つかる。

鳥取県東部:智頭町で昔探し…

2007-07-29 16:51:39 | 知らない町を歩きたい…
JRの青春18きっぷを使い、智頭町までの日帰り旅。
JR上郡から智頭急行の鈍行で1時間15分…、青春18きっぷの時期は
一日乗り放題切符(¥1000)が発売中で、とてもお得。
一両のワンマン車両ですが、乗客も少なく貸し切り状態だった。

智頭駅に到着後、駅前にある観光案内所で資料を収集し旧街道へ…
二つの川を越えると昔の面影が残る智頭宿界隈。
鳥取藩のお殿様が参勤交代の時の宿泊地がこの智頭宿だったとか。

先ずは、国登録有形文化財・智頭町指定文化財である「石谷家住宅」を
訪ね、公開されている内部をゆっくり見学。石谷家はこの地の大庄屋で
あり、町の発展にも貢献したという。
現存する住宅は、大正時代に約10年かけて改築した木造建築の大きな家屋。
入り口を入ると今では考えられないような巨木の梁組、大黒柱などに
圧倒されるほど…。精緻な欄間飾り、二階への木造螺旋階段と太鼓橋の
造りに遊び心を感じさせてくれ、見応えのある建築物だった。
石谷家住宅の前には昭和17年に建築された洋風建築の消防屯所(非公開)も。
旧街道沿いを歩くと家々の軒先に杉玉が下げられて、ちょっとユニークな
杉玉風のオブジェもあり、楽しませてくれる。

旧街道を北へ…街道の外れに板井原集落への案内標識。
ここから坂道を4キロ…舗装された道だが、山道を登って行く。
杉林の山道を延々上る…、ようやく板井原隧道(トンネル)、
たまに車が通るだけだが、汗ばんだ体にひんやりした風が心地良い。
隧道を抜けると下り坂…、その先に駐車場が見え、手前右に「六尺道」の
入り口を示す看板。本来はそこを通って集落へ…、しかし、大きな蜘蛛の巣が
あって遠慮し、駐車場の脇道を通って集落へ向かう。
途中で丸木橋を渡り、六尺道へ合流…すぐに六体地蔵に出合い、そのまま
道なりに歩くと集落内につながる。
まさに「伝統的建築物保存地区」そのままの姿がそこにあった。
農家の庭先を通り抜ける感じであり、日本の原風景(写真)だ。
この集落を基点としたトレッキングコースもあるとか。
しかし、今回は帰りの時間も考慮するとあまりゆっくり出来ない。
往路を戻ることに…、帰りは下り坂なのでずいぶん楽…。
旧街道まで戻り、諏訪酒造に併設されたお店に立ち寄り、
ぶらぶら散策しながら智頭駅へ戻る。
猛暑だったので、少々お疲れ気味の一日だった…