津駅から海に向かって歩き出すと
すぐに国道23号線にぶつかり
それをまたいで更に歩くと
過疎化が進む下町に入り込む。
昔ながらの家々が密集し、車一台通ることも出来ぬ
細い路地が縦横無尽に張り付いた
寂しい集落なんだ。
本当に県庁所在地?を思うくらい寒々とした空間が
そこにはあるんだ。
ふと気がついて津駅の方向を振り返ると
津のランドマーク・アストビルが無駄に光を発している。
明るい搭の根元もたいそうな賑わいもなく
酔って店を出るとスッと冷めるそんな空間なんだ。
この街はこれから先どうなっていくんだろう。
人も街も会社もどこに向かっているんだろう。
寒々とした秋の夕刻、少し深刻に考える時間があった。