ここ最近、タワーの事ばかり書いていますが、この先15年程度はアパマンハム継続に変わりはありません(^^)
前回はタワー建設を決心した頃の話を書きましたが、その次にしたことは地質とか土質ということを調べてみました。
その方面の知識はまったくと言って良いほどなく、「とりあえず1エリアだから関東ローム層かな」という感じ。
タワー基礎を支える力はそこの土壌にあるのか?
導電性とかはどうなんだろう?
何を置いても穴掘りはしやすいのだろうか?
思い立ったのはこんなところだったと思います。
今まであまり触れませんでしたが、建設地は茨城県の鹿島台地(鹿嶋市)に位置します。
同じ県内という事と、家内が以前勤めていたという事で何となく馴染みがあったので、つくば市の産業総合研究所、俗にいう産総研に地質などを教えてくれる部署があることをインターネットで知り連絡してみました。そこでは親切丁寧に、地質情報整備活用機構というところのジオ・アドバイザー相談窓口と言うところを紹介して下さいました。このジオ・アドバイザーの相談窓口はある程度までは無料での相談に快く応じてくれます。今回は具体的な建設場所の緯度経度とアマチュア無線用鉄塔を建てるという事を、質問フォームに記入してメール送付。確か数日以内に回答が返って来ました。回答して下さった方は数十年にわたって鹿島台地の調査に携わった専門家でした。またこれと同時に現役の地質調査のプロである友人の知見も得ることが出来ました。
この友人からの回答は非常に詳しく、そして何よりも嬉しかったのがアンテナを建てようとしている場所の地質学的な歴史にまで言及してくれた所です。「かつてはここは海だったのか!」云々、実家の両親にも如何にも自分が勉強したかのようにひけらかしたことが懐かしいです。
結果、地下3mくらいまではローム層でその下は砂礫とのこと。
これでおそらくは岩とか水が出ることなく行けるだろうと確信しました。
今回の実際の工事でも事前の調査結果と同様の結果となり、問題なく地下2m(接地棒先端で地下3m弱)まで掘り下げることが出来ました。
ちなみに私は傍観者で、私より大大大先輩のお二人が作業して下さいました。心から感謝しております。
堀始めの頃。
結構深くなってきましたよ!(ほぼ2m)
お二人とも段々と疲れてきて、穴からの脱出が厳しく・・・・・
時に二人とも穴に落ちそうになったりして、そんな笑いに溢れた作業となりました。
このお二人はいままでに数えきれないほどのタワーを建てられてきて、コンクリレス建塔も経験されているそうです。
その経験を活かしての穴掘りなのですが、今回、建塔工事を終えて思うところを記しておこうと思います。
いくらでも紹介されている事なのですが、それは関東ローム層の性質です。
地耐力に優れているとのことですが、掘削してしまうと顕著にその力が低下してしまうということ。
個人的見解というか憶測になってしまいますが、腐食、斜塔などのリスクを承知でローム層にタワーをコンクリレスで建てるならば、穴の形はタワーの外形に限りなく近い事が理想という事になります。つまり無駄に広く掘らないということ。しかし実際には人が入って掘り進んでいく訳で、なかなかそのようにはいかないでしょうが、そのように掘り進めれば関東ローム層の分子結合を破壊することなく、強い地盤の殻に覆われることとなるのではないでしょうか。
しかし、この一年前の調査段階ではコンクリの基礎をしっかり打っての建設を考えていたのでした。