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レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

iPhoneで猫の写真を撮ること

2024-08-24 | 
iPhoneで撮った写真である。背景のボケは擬似的なもので、若干の不自然さはある。それでもスマホのカメラ性能は日進月歩であり、もはや大抵の人にとって、iPhoneさえあれば事足りる状況となった。カメラの性能だけでなく、その保存とアウトプットに関してもスマホは優秀な装置であり、人々と写真の関りはスマホ以前の時代とは大きく変わった。それでも世の中には「大抵の人はiPhoneで間に合うかもしれないが、自分はそれでは飽き足らない」という層が必ず存在する。僕もその層に属している。これは他の世界、例えば顆粒出汁の世界でも同じことだと思う。最近の顆粒出汁は本当に優秀で、一般的な料理あれば昆布から出汁を取らなくても十分代用できる。この分野では僕は顆粒出汁の世話になる。一方で顆粒出汁では満足できずに、必ず自分で出汁を取らないと納得できない、そういう人も必ず存在する。

そういった例は枚挙に暇がないが、キリがないので話をカメラに戻そう。時折、僕は誰かから「カメラが趣味なんですよね?」とか「カメラをやっているそうですね?」と聞かれることがある。面倒な人と思われないよう適当に答えるが、本当は「カメラをやっている」なんて変な用語は存在しないと言いたい。そもそも僕の趣味は「カメラ」ではない。「写真を撮ること」である。カメラはその為に必要な機材でしかない。本質的にはテニスとラケットの関係と同じである。・・・。
いやそれは言い過ぎだな。写真撮りの多くはカメラが大好きなのである。写真を撮ることが主目的でも、道具にも偏愛を注ぐ。それは認めよう。そこを見透かされているので、「カメラをやっている」なんて変な言葉が生まれたのだろう。

若い写真撮りのなかには、デジタルネイティブでフィルムカメラを使ったことのない人も増えている。それどころか今後は、カメラを使ったことのない人も増えてくるだろう。スマホで写真を始め、スマホでしか写真を撮ったことのない人たち。心配しなくても、「カメラが趣味」なんて言葉は消えていくのかもしれない。そんな妄想をしながら猫の写真をiPhoneで撮ったわけだが、猫にとってそんなことはどうでも良い問題みたいだった。「面倒なこと考える二ャ」と言っていた。

iPhone 15 PRO



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