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No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

変わらぬ壱弐参横丁

2020-09-03 | 街:宮城






仙台市の壱弐参横丁。外から見ると、これはバラック作りの小屋の集合体であり、上部を屋根で繋いだだけということが分かる。そういう状態だから、僕はこの場所を「屋根付き路地」などと呼ぶ。「屋根付き路地」って、矛盾だらけの言葉だ。「お札専用コインパーキング」みたいなもので、その存在の根元を否定しているような言葉だ。どう呼ぼうと、僕はここを歩くことは好きなのだが、今回は「カメラのバッテリー」を忘れてくるという失態を犯した。ここでほぼバッテリー容量は尽きてしまったようだ。


LEICA M10 / SUMMILUX M50mm ASPH
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マスクと朝市

2020-09-02 | 街:宮城



JR仙台駅前の「仙台朝市」。武漢ウイルス騒動以来、仙台に行くことを避けていた。東北地方で最も人が集まるのは仙台市で、当然ながら発症者数も東北地方の中では最も多いからだ。やっと落ち着いてきたので、所用ついでに中古レコードを買おうということで、久しぶりに仙台まで出かけてきたのである。

まず到着した時点で、心折れることが一つ。それはカメラの予備バッテリーを持参するのを忘れたこと。ボディの中にはバッテリーが入っている。でも、その残量は50%以下。つまりは、どの時点かでバッテリー切れで終了することは間違いない。電池の不安を抱えながらの撮影は、とても気持ちが悪い。まあ切れたらそれまでだ。割り切って撮影するものの、どうしてもネガティブな気分に支配されていた。写真は朝市の様子。人出は結構多かった。密回避とバッテリー節約のため、一往復のみ歩いた。リスク管理としては、それで良かったのかもしれない。市場を歩く人は、皆マスクをしていた。

LEICA M10 / SUMMICRON M35mm ASPH
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にわか雨が降る午後

2020-08-31 | 街:宮城
直前まで晴れていた空が、見る見るうちに曇り出した。茹だるような暑さのなか、驚くほど冷たい風が首筋を掠めた。案の定、ポツポツと大粒の水滴が空から落ちてくる。空を見上げた瞬間、雨は突然と土砂降りになった。アスファルトを激しく叩く雨音が周囲に響き渡る。典型的な「にわか雨」、あるいは「夕立」だ。これは「にわか雨」で、すぐに止むことが誰にも分かっている、そういう古典的な雨だ。なにかというとゲリラ豪雨が発生する昨今、こういう予定調和的な大雨も良いものだ。


LEICA M10 / SUMMILUX M50mm ASPH
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一ノ蔵とフランク永井の町

2020-01-31 | 街:宮城







宮城県の旧・松山町(現・大崎市松山地区)である。ここには、「一ノ蔵」という酒造会社がある。旨い酒である。今では大崎市の一部になっているが、旧・松山町の方にとっては誇りだと思う。そして、もう一つ。写真にはないが、この町は「フランク永井」の出身地であるという。日本酒ミュージアムという見学施設の横に、何故か「フランク永井記念館」が併設されている。何故だろうと思っていた。帰宅後に調べたら、この町の出身だと知った。高い入場料でもないので、見学しておけば良かったと思う。別にフランク永井さんに関心がある訳ではない。何か取っ掛かりがあると、町の様子がより理解できるのである。


LEICA M MONOCHROME(CCD) /  SUMMICRON M35mm ASPH
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Mモノクロームの空〜足らざるものはなし

2020-01-29 | 街:宮城
僕の使っている、「ライカMモノクローム」は、モノクロ写真しか撮ることのできないカメラだ。設定の問題ではなく、そもそも機械(ハードウェア)からしてカラー撮影ができないのである。通常のデジタルカメラであっても、設定によってモノクロモードにして、カラー記録をしないという方法はある。でも僕のように意思が弱い人間にとって、「モノクロでしか撮れない」という意味は大きい。「撮れるけど撮れない」ことと「そもそも撮れない」ことは大きく異なるからだ。そこを自分の意思でコントロールできる人もいるだろう。それが僕には難しい。分かり易い例でいえば、ダイエットをするにあたって「食糧はあるけど食べない」ことは難しいけど、「そもそも食糧がない」のであれば、受け容れることができる(受け容れるしかない)、そういうことだ。

さて、 富士フィルムのX-PRO3にかまけて、久しぶりのライカをもっての外出である。やはり最初の30分くらいは、しっくり来ない。どうしても雑念(色欲=カラーに対する欲のこと)に支配される。でも、暫く撮影を続けると、その瞬間はやってくる。僕は「色」から解放されて、光と影の世界を歩く。そのクオリティは別として、世界と僕は同化する。例えば、掲載した写真の光景、もう色がどうのなんて、関係ない世界がそこにある。繰り返しになるけど、クオリティは別の話です。尚、Windows PCで見ると、少し画面が明る過ぎるかもしれません(調整はしましたが・・・)。


LEICA M MONOCHROME(CCD) /  SUMMICRON M35mm ASPH
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それでもY字路の中洲に建つ

2020-01-27 | 街:宮城


たまに、スコッチのシングルモルトを舐めながら、Google マップのストリートビューを眺めることがある。小学生の頃、飽きもせず地球儀を眺めていたのと同じ行動だ。宮城県に涌谷町という町がある。そこに中々雰囲気のあるY字路があり、中洲には歴史のありそうな大きな商店が建っている。鳴子温泉あたりに行った際に、涌谷町まで足を伸ばそう。そう思ってから、既に数年が経っている。そこに行った写真が今回の写真だ。

中洲の建物の細くなった先端部分は解体されていた。中洲は先端の三角が大事なのだ。建物自体は、まだ現存しているが、もう使われていないようだ。解体された切断部分は、コンパネ板で塞がれている。嗚呼、これは写実的に撮るものではない。かつての勇姿に敬意を表し、光と影と粒子で写真を撮ろう。実際は後でLightRoomの世話になるとしても、僕はシャッターを押すときには、そう決めていた。写実的な写真は、僕が撮らなくても残っているだろう。


LEICA M MONOCHROME(CCD) /  SUMMICRON M35mm ASPH

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摩訶不思議な仙臺四郎のお寺

2020-01-11 | 街:宮城




仙台のアーケード商店街のテナント1階にある「お寺」、三瀧山不動院。江戸から明治期に仙台に実在した「生きる福神」仙臺四郎の像を祭っている。仙臺四郎といっても、大抵の人は知らないだろうし、僕だって当初は知らなかった。でも仙台においては、その名を知らぬ者はいないという。知的障害があったという仙臺四郎だが、彼が行く店は須らく繁盛するとの噂が立ち、そのうちに彼の写真を飾るだけで商売繁盛するということになり、彼の死後も「福の神」、つまり人神として崇拝されるようになったという。初売りのキャラクターにもなっている。お寺さんが実在の人物を祭るのも不思議な話だが、福を求める参拝客で溢れていた。これにて仙台編終わり。

X-PRO3 / XF23mm F2.0R WR



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仙台初売り〜国税庁が認めた例外とは

2020-01-10 | 街:宮城





先の記事でも書いた通り、仙台は「初売り」に執念を燃やす町だ。そこまで初売りに拘ると、年末にモノが売れないのではと心配になる。それは僕なんかが心配しなくても良いだろうけど・・・。さて、1月3日の仙台は、もの凄い数の人通りだった。そして、あちらこちらの店員さんが大きな声を出している。通りを行く人にアピール合戦なのだ。もうヤケクソというかトランス状態のようになっている店員もいる。例えば、眼鏡屋さんも福袋、ドトールコーヒーも福袋、とにかく福袋の嵐である。なんでも、「仙台初売り」は旧・仙台藩からの伝統行事で、現在でも国税庁が特例として「景品表示法の適用除外」を認めるという嘘みたいな事実がある。本来は認められない豪華な景品を初売り3日間に限り認めているそうである。残念ながら、僕はいつもレコードの5%割引券しか当たらないので、その例外がどのようなものかは分からない・・・。そして、余りの人混みにウンザリして、意味もなく路地裏に退避していくのがお約束である。

X-PRO3 / XF35mm F1.4R 

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新年の壱弐参横丁を歩く

2020-01-09 | 街:宮城







ルーティーン的に同じことを繰り返すのは苦手である。でも、こと年末年始に限っては、ルーティーンの嵐となる。12/30大掃除、12/31自宅で過ごす、1/1朝から酒を呑んで何もしない、1/2山形善宝寺に初詣、1/3仙台に初売りに行く。結局、大晦日と元旦しか、ゆっくり休めない。そんな訳で仙台の初売りだけど、僕は単に中古レコードを買うだけだ。そして籤引きをして、一番下の「5%割引」をしてもらうところまでが、お約束だ。

レコードを買っている間、家人は三越あたりで買い物をしている。それが終わると、なかなか厳しい峠を走って帰らなければならないので、早々にお暇する。写真はお昼ご飯を食べる前後に撮った「壱弐参横丁」の様子。大体いつも通りの光景だ。

X-PRO3 / XF23mm F2.0R WR
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クラシックな漢の背中

2020-01-05 | 街:宮城
初売りで賑わう街を歩く老いた男性。ビニール袋を持っているので、何かを買ったのだろう。連れはいないようだった。背中は哀愁に満ちるが、どういう事情なのかは知る由もない。もしかすると大河ドラマのようなスペクタルな人生かもしれないし、平穏無事な人生で単に買い物で疲れただけかもしれない。どういう経緯であれ、一人の漢として、こういう何かを語るような背中は尊敬に値する。

追伸:くどいけど、X-PRO3のフィルムシミュレーション「クラシックネガ」。この画像は完全無加工のjpegそのものだ。渋すぎて涙が出そうである。


X-PRO3 / XF35mm F1.4R
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