僕の使っている、「ライカMモノクローム」は、モノクロ写真しか撮ることのできないカメラだ。設定の問題ではなく、そもそも機械(ハードウェア)からしてカラー撮影ができないのである。通常のデジタルカメラであっても、設定によってモノクロモードにして、カラー記録をしないという方法はある。でも僕のように意思が弱い人間にとって、「モノクロでしか撮れない」という意味は大きい。「撮れるけど撮れない」ことと「そもそも撮れない」ことは大きく異なるからだ。そこを自分の意思でコントロールできる人もいるだろう。それが僕には難しい。分かり易い例でいえば、ダイエットをするにあたって「食糧はあるけど食べない」ことは難しいけど、「そもそも食糧がない」のであれば、受け容れることができる(受け容れるしかない)、そういうことだ。
さて、 富士フィルムのX-PRO3にかまけて、久しぶりのライカをもっての外出である。やはり最初の30分くらいは、しっくり来ない。どうしても雑念(色欲=カラーに対する欲のこと)に支配される。でも、暫く撮影を続けると、その瞬間はやってくる。僕は「色」から解放されて、光と影の世界を歩く。そのクオリティは別として、世界と僕は同化する。例えば、掲載した写真の光景、もう色がどうのなんて、関係ない世界がそこにある。繰り返しになるけど、クオリティは別の話です。尚、Windows PCで見ると、少し画面が明る過ぎるかもしれません(調整はしましたが・・・)。
LEICA M MONOCHROME(CCD) / SUMMICRON M35mm ASPH