グレースの自動車・鉄道撮影記

80年代の自動車(日本車と日本車ベース自動車)の画像や鉄道車両(115系等)の写真など。画像の無断転載は固くお断り。

念願の現代自動車 グレース初期型に対面

2019-06-03 14:52:30 | 韓国の自動車


 今回の韓国遠征の目的である現代自動車グレース初期型の撮影。フィリピン マニラにて中古輸出された個体を撮影したことはあるものの、本場、韓国で撮影するのは初めてである。
 時は1986年。自動車合理化措置の解除でワンボックスカー(韓国内ではミニバスと呼ばれる。)を再び製造出来るようになった現代自動車。当時提携していた三菱自動車の最新型であった3代目デリカをベースに開発し、一般公募でグレース(Grace)と名付けられた。グレースの由来はエレガントやレースカーのようにの意味らしい。エンジンは三菱自動車製のサイクロンエンジンを搭載し、フェイスリフト前にはLPGを搭載したモデルも登場した。(発売当時のグレースのCMにもサイクロンエンジンであることがPRされている。三菱製サイクロンエンジンの良さを現代自動車が相当、認めたのかもしれない。)
 ソウルオリンピックまで2年を切った1986年12月から発売開始。途中で小変更を加えながらも1993年3月のフェイスリフトまで3代目デリカ初期型とほぼ同じ姿で製造され、この年代に製造されたグレースは韓国では角グレース(韓国語で角グレイス。ハングル文字は 각 그레이스)と呼ばれる。

 前置きが長くなったが、今回出会った角グレースの写真を。

 韓国版デリカスターワゴンと呼びたくなる風貌。デリカスターワゴン2WDロングボディーがベースなのだろう。
 韓国の法規上、9人乗りや12人乗り(!)も用意されたので、日本のデリカを見慣れていると長く感じる。日本でよく見る3代目デリカは4WDのショートボディーのスターワゴンだからな。9人乗りか12人乗りかを確認したかったので、室内を見ようとしたが後ろの方がスモークフィルムで覆われているので確認できず。
 ギアはフロア式のマニュアルで座席は茶系だった。自分の父親の自動車が2代目デリカベースの初代スターワゴン2WDだったので、この室内を見て懐かしく感じた。
 ウインカーランプが白であること、HYUNDAIのロゴが中央なので1990年11月以降に生産されたものだろう。

 側面

 カッコイイね。


 リア。当然、3代目デリカでお馴染みのスタイル。ナンバーは大邱5。一桁ナンバーは1996年までの様式で5はミニバスの番号である。ワンオーナーの可能性が高いな。
 因みに後輪のタイヤホイールカバーが微妙に違うのが分かるだろうか?大宇製のホイールカバーで大宇のロゴが書いてある。


 ロゴ。スーパーグレースと書いてあるな。ナンバーのハングルの書体が毛筆体で日本と違った3代目デリカの姿を見た感じになる。

 場所が変わりまして

 京畿78ナンバー。二桁ナンバーは1996年から2004年までの様式。この段階だと角グレースの生産は終了しているので中古で購入したか、引っ越しで移動したかの何れかだろう。
 

 グレース 2.4FBMと書いてある。2.4FBMだと1992年6月に登場したLPGモデルだな。このLPGはニューグレンジャー(3代目デボネアのOEM)のタクシー仕様に搭載したものを改良したらしい。日本のデリカには無いLPGモデルとか興味をそそるね。因みにウインカーのカバーは後年、交換したもの?


 反対側から。室内を見ると運転席の座席が撤去されている。それなので廃車体だろう。


 リア。こう見るとデリカより面長なデザインに感じるが気のせい?


 グランド サルーンのロゴ。


 最後にリアのグランド サルーンのロゴを。



 今回、会った2台の角グレースはシルバーの個体だが、過去には白や茶系など様々なカラーが用意されていたはず。次に角グレースに会う日はあるのだろうか。
 そんな訳で、2019年5月の韓国探索写真は終了。(いずれも2019年5月撮影。)