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サブウーハーの位相

2008年02月28日 17時28分42秒 | オーディオ
さて、キモチワルイ音の一要因かと思われる『サブウーハー(以下SW)の位相』の話です。

「MySpeaker」というソフトを(無料で☆)入手したので、早速位相の測定です。
ただ、何回も言っているとおり安価な機材なので、あくまでも相対評価ということで、今回のデータは…
「MySpeaker」の測定結果から求めた
SWを加えた事によって生じた位相変動

です。


さて、テータの見方ですが・・・
上のグラフが『逆相』状態。下のグラフが『正相』状態。
ここで『逆相/正相』というのは単なるSW側の表記ので、どちらが正しい位相であるかという話ではないので注意が必要です。
そして、SWのカットオフ周波数は『85Hz(青棒)』『48Hz(赤棒)』の2つを測定。この二つの値は、『85Hz正相』ではキモチワルイ音であり、『48Hz逆相』では違和感の少ない音であったという、OFF会での経験に基づく値です。


さて、グラフを見てみると・・・
『逆相』では位相変動が大、『正相』では位相変動が小、というのが一目瞭然です。しかし、よく見ると逆相では大きな位相変動は50Hz以下(超低音域)に集中しているのに対し、正相では大きな位相変動は110Hz付近の高い周波数まで認められます。

f特だけの確認で『正相』が良いとしてしまったOFF会前の判断は、
超低域で位相変動が少なくなる(つまりf特上で低音が伸びる)『正相』選んだといえます。

しかし、OFF会開始時での『正相』試聴ではキモチワルイ音となってしまいました。

そこで、超低音域より低音域(100Hz前後)における位相変動は、聴感上での違和感として感じやすいと仮定すると、『正相』の90Hz・105Hzに存在する大きな位相変動がクローズアップされてきます。
そして、『逆相』に変更する事で、(全体的な位相変化量は増えますが)大きな位相変動は超低音域へとシフトします。『逆相』の場合、違和感は減少した体験からも、先程の仮定は正しいと言えそうです。



結局の所、
SW位相の『正・逆』を決める時は、「超低音域」より聴感上重要な「低音域」の位相を重視する事。
という事です。


そして、新たな疑問と発見が…
同じ位相設定のはずなのに、グラフ中の「青棒(クロス85Hz)」「赤棒(クロス48Hz)」では、位相が異なる。これはSWのレベル変動のためか…と思い、SW単独での位相を測定してみた所、
「クロスオーバー周波数」「シネマ/ミュージック切り替え」によっても位相は変化するのです。
電気回路に詳しい方なら「当然じゃ~ん」って感じだと思いますが、意外な発見でした。続きは、次回!?


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