南の海のワナビ

小説家を目指す「南野海」の野望ははたして達成されるのか?

「ロスト・ワールド」ってどこか気持ち悪い

2009-09-29 23:53:48 | 映画
 きょう、たまたま「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」をテレビで見たんですが、たんに娯楽としてみる分にはおもしろいんですが、ちょっとつっこんでみると、なんか気持ちわるいですね、この映画。
 アメリカの病んでる部分が見える。(1と3はそんなことないんですが、どうもこの続編はそう感じます)

 まず主人公のなんとか博士の娘ですが、なぜか黒人。どう考えても人種的にちがう。
 これは母親が黒人なのか、あるいは養子なのか、そのへんの説明は一切ないんですが、イッツアメリカ。人種差別なんてどこにもないんだぜ。みたいな主張が感じられ、かえって不自然です。べつに黒人差別や異人種の親子をテーマにした映画じゃないんだったら、普通に同じ人種にしとけばいいのに。

 で、ストーリーは勝手に恐竜の島にいっちゃった恋人の科学者を追いかけて、主人公も島に渡るんですが、あとからやってきたハンターチームと主人公チームが反目します。
 で、主人公チームのカメラマン(こいつがくせ者だ)とヒロイン、ハンターチームが捕まえた恐竜を勝手に逃がします。そのせいで、けが人続出。おまけに通信機まで壊れちまった。
 さらに、怪我した子供のティラノザウルスを勝手に持ち帰り、治療。
 そのせいで両親がやってきます。
 主人公達死にそうになるわ、仲間のひとりは喰われるわ、さあ大変。
 で、ハンターチームに助けられるんだけど、このカメラマン、感謝するどころか悪態はつくわ、自分の行動が仲間を殺したことをまったく反省しないわ。(主人公も責めないしな)
 けっきょく、両チームとも通信手段を失い(ぜんぶカメラマンのせい)、危険なルートを移動するはめに。(そのせいでまた何人もハンターが死ぬ)
 しかも、カメラマン、その最中、ハンターチームのリーダーの銃から、銃弾抜き取っちまいました。
 これはまずい。子供の恐竜つれだして仲間が死んだのは、あくまでも事故だったけど、こいつはやばい。未必の故意で殺人罪に問われてもしかたないところ。
 案の定、ティラノザウルスが襲ってきたとき、弾が出なかったせいで、何人も殺されました。
 もう、どう考えてもこいつ諸悪の根源です。
 そういうやつって、こういう映画じゃ途中で殺されるのがパターンですが、こいつは死にません。
 それどころか救助にきたヘリコプターの中で、「俺はあいつの銃から弾抜いてやったぜ」と自慢げに語ります。
 こいつ、一切反省してません。それどころか、正義の味方のつもりです。

 で、こいつが最後まで生きてるのが容認されるところを見ると、多くのアメリカ人にとっても、こいつは正義なんでしょう。

 俺たちの大好きな恐竜を守った英雄だ。悪いハンターなんか何人死のうが知ったことか!
 ハンターはただ仕事で恐竜捕まえに来ただけなんですが……。

 で、ここでめでたしめでたしとはならず、ハンターを雇った会社の人、なんと親のティラノザウルスをアメリカ本土に連れ帰りました。
 こいつを見せ物にして大成功のはずが、本土で逃げだし大暴れ。
 何人も喰い殺されます。
 まあ、こうなったら警察のSWATとか軍隊が出てきて、射殺するのが正しい対処なんでしょうけど、なぜか主人公達の活躍で、もとの船に閉じこめ、島に送り返します。

 ティラノザウルスは悪くないんだよ。つれてきた人間が悪いんだい。

 なんかそういわれてる気がします。
 おまけに最後に、「恐竜はほっといてやれ。人間は干渉するべきではない」と大演説。
 なんかはっきりいって気持ち悪いです。
 


ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]

ジェネオン・ユニバーサル

このアイテムの詳細を見る



南野の小説(電子書籍)「二挺拳銃お姫様」「海の底のアルテミス」発売中。ともに税込み525円。
ケータイで読みたい人は、ただ読みネットから入って、「人気作が待望の電子書籍化」というところを探してみてね。

押してね。
  ↓ 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カイザー、ディーラーに就任... | トップ | 居合いは再生怪人のリーダー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事