まったりした日々

トレイルランニングや自転車に取り組むクリエイターのまったり雑記。
たまには占星術やプチグルメも。
札幌在住。

ハセツネどうにか完走!

2009-10-13 14:08:04 | トレラン
第17回日本山岳耐久レース長谷川恒男CUPに出走して来た。
痛めている膝の痛みに耐え、何とか完走。タイムは15時間台。目標のタイムには届かなかったが、何とか完走出来て良かった。
以下に、レース詳細を。長いです。

10日夜、最終便にて千歳空港を出発、東京へ。レース会場に近い立川に宿を取り、到着は午前1時過ぎ。
寝る前に、補給食や飲み物のチェック。クエン酸飲料にアミノ酸などブレンドする。この時コーラのペットボトルに発泡性のタブレットを誤って入れてしまい、泡が溢れ吹き出すトラブル発生。レース前に早くも動揺する。とりあえず寝る。

翌朝、武蔵五日市の会場に向け出発。すると選手の方々が列車にたくさん。2000人規模の大会はやはりすごい。

開会式会場はすでに選手で溢れており、荷物置き場も満足に確保出来ない状態だ。なんとかバックを置かせて頂き、最後の装備チェックを完了。何人かの知り合いの方にも挨拶を済ませ、あとはスタートするだけ。

12時半からの開会式を楽しく過ごし、1時にスタートの号砲が鳴り響く。いよいよレースの開始だ。
膝の痛みが出ない様、ゆっくり目にスタート。先頭集団はスゴいスピードで行ったようだが、こちらは遅い速度で渋滞の中を進んでいく。
噂に聞く7キロ地点予備関門入山峠の渋滞をやり過ごし、15キロ地点醍醐丸への登りを進む。すると早速右膝と左ふくらはぎに違和感が。痛めてる膝は分かるけどなぜふくらはぎ‥?かばってるからか。しかしけいれんを起こすことは無く、そのまま進む。

20キロ地点あたりで陽が沈み、熊倉山以降はハンドライトを点灯。ヘッドライトは22キロ地点第一関門浅間峠で装着。
浅間峠には、暗闇の中たくさんの選手が休息していた。ここでアンパンを食べ、5分ほど休んで再び出発。

細かいアップダウンをひたすら繰り返し、標高を上げて行く。結構キツい。なるべく休まない様に、走れる所は走るよう心がけながら日原峠、西原峠と通過して行く。このあたりから膝の痛みはかなり出るようになる。休むと復活するのに時間がかかるので、なるべく止まらない様に。

38キロ地点三頭山の登りをこなし、山頂で小休止のあと第2関門むけ出発。調子が上がってきたので、出来るだけ速度を上げることを心がける。途中奥多摩周遊道路に出つつ、42キロ地点月夜見第2駐車場第2関門到着。ここで1.5リットル、主催者唯一の給水を受ける。これにもクエン酸、アミノ酸の粉末を投入。これが失敗の元に‥。
このあたりから、いよいよ膝の痛みが本格的になる。釘で刺した様な痛みが走るので、出来るだけ痛まないポイントを探りながら走ることにする。さすがに渋滞は無くなってきて、一人旅のタイミングも出てくる。暗闇の中一人で走るのは不思議な気分だ。藻岩山で試しておいてよかった。

御前山を通過し、50キロ地点大ダワ到着。するとみぞおちに違和感を感じる。吐き気だ。そんなにキツくないのに‥?と思いながらドリンクを飲むと、どうやら甘さに胃が反応している様子だ。考えてみると、濃いめのクエン酸飲料、クエン酸投入したパワージェルをメインに補給していた。カロリーメイトやアンパンは口直し程度だ。甘い酸っぱいものだらけで、胃が拒否し始めた模様。肝心の水が甘いのでどうしようもない。8キロ先の御岳山にわき水があるはずなので、そこまで我慢して進むことにする。ここで胃が落ち着くまで20分ほどロス。調子そのものは良かったので少し残念。

大岳山への登り、体は楽だが胃からこみ上げるので、休み休み進んで行く。鎖場をやり過ごし、山頂到着。大分胃が楽になってきた。

下りを進んで行くと、やがて御岳山付近に到着。沢の流れの音がする。水場が近いか‥?と思っていると、こんこんと湧き出す水場を発見。一気に500ミリリットルほど飲み干す。真水はやはりうまい‥!1リットル未満になったハイドレーションパックにもたっぷり補給し、濃いドリンクを一気に薄味にしてしまう。ようやく生き返った‥!

ここからは、できるだけスピードを出して走る様にする。やがて60キロ地点日の出山に到着。すると見事な東京の夜景が‥!
故郷を一望出来る夜景だ。こんなに見事だとは想像以上。
あと数時間たてば日の出を拝めるはず。是非見たいと思ったが、我慢して進むことにする。あと10キロちょっと。

ここからは、最後の力を振り絞り全力で走る。膝の痛みはかなり激しかったが、そこは我慢。

金比羅尾根のラストあたり、コンクリの急坂登場。痛めた膝には苦しい道だったが、なんとか通過。すると、そこは武蔵五日市の街の中。誘導に従い、力を振り絞るとそこはゴール!完走出来た‥!

すぐに完走証と完走記念Tシャツを手渡される。完走証を受け取ると、不意に涙が出て来た。スポーツで泣くのは初めてだ。周りにも、泣いている方が何人か居る。真剣な気持ちが涙になったのだろうか。


その後、主催者が案内して下さる温泉に入り、知り合いのゴールを見届け会場を後にした。睡眠を取らないまま札幌へ帰り、今日は筋肉痛でボロボロ。ハリきゅう接骨院にてじっくり治療を受けた。かなり体を酷使した模様。
しかし膝のじん帯が伸びたりしていることは無く、休息を取り治療に専念すれば治るとのこと。よかった‥。


今回のレースは、トレラン歴の浅い私にとり教訓に満ちていた。主なものは「山には真水も持って行け」「体に合う補給食を練り直せ」「痩せろ」「故障が出ない様調整するのも実力のうち」などだろうか。
真水については、登山では必ず真水メインにするのだが、トレランでは足つり防止のためスポドリ系しか持って行ってなかった。ハイドレーションを二つにするなどして、真水やお茶など携帯した方が良さそうだ。


レース直前に家族と「崖の上のポニョ」を観たせいか、苦しいときはポニョの歌がエンドレスで頭の中にかかっていた。あれでポジティブになれたかな。それと、山中鹿之介の「憂きことのなほこの上に積もれかし 限りある身の力ためさん」という和歌も結構出て来た。自分なりに持てる力を出そうとしたからだろうか。この2つには、かなり励まされた様に思う。

初の日本山岳耐久レース、参加して良かった。様々なご縁や助け、教えによって、何とか出場、完走出来た。まずは膝を治し、来年に向け鍛え直そうと思う。ニセコトレラン4時間切り、ハセツネ12時間切りが来年の目標だ。トレランと自転車、楽しみながら深めて行きたい。


ハセツネの 山道駆け抜け 無事完走
険しき道程 今は懐かし


主催者・ボランティア・地域の皆様、選手の方々、応援頂いた皆様に感謝を申し上げます。有り難うございました。
コメント (14)
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