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《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

ニッチ(生態的地位)/Hull

2010年05月27日 15時53分16秒 | 生態学
2010年5月27日-2
ニッチ(生態的地位)/Hull

Hull, D. 1978. A matter of individuality. Philosophy of Science 45: 335-360. [p. 200により引用]

"An ecological niche is a relation between a particular species and key environment variables. A different species in conjunction with the same environmental variables could define quite a different niche. "

  「一つの生態〔学〕的ニッチは、特定種と鍵的環境変数のあいだの一つの関係である。同一の環境変数と結びついている異なる種は、かなり異なるニッチの範囲を定めることができるだろう。」(試訳)

 種は物の総称か構築体であり、鍵となる環境変数は構築体である。この両者の関係となると、、、。ここでの種とは、種に属する生物体のいくつかを指すのか。生物体の振る舞いまたは恒常的性質と、生物体が存在している周囲の環境変数との関係なのだろうか。
 しかし趣旨は、両者(種生物体とその環境の諸条件)が特定の時と所、あるいは大雑把にすればかなり幅広い時と所、において適合しているかどうか、を問題とするということだろう。これは一見もっともに見えるが、実践的には難儀なことになる。たとえば、