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Bunge哲学辞典:level レヴェル〔準位〕、level structure レヴェル構造〔準位構造〕

2012年07月17日 00時20分21秒 | Mario Bunge哲学辞典
2012年7月17日-1
Bunge哲学辞典:level レヴェル〔準位〕、level structure レヴェル構造〔準位構造〕

level レヴェル〔準位、階位、水準〕 [BungeDic1: 158-159]
 多義的な用語であり、よって、なんらかの形容詞とともに用いられるべき用語である。存在論では、実在の一つの_統合的_レヴェル、または編制〔組織性〕のレヴェルは、一定の性質と法則を共有する物質的(具体的)存在者の一収集体である。統合的レヴェルについての最も単純な諸仮説は、(a) 実在(すべての実在する対象の収集体)は、五つの主要なレヴェル、つまり物理学的レヴェル、化学的レヴェル、生物学的レヴェル、社会的レヴェル、そして技術的レヴェルから構成される、(b) 物理学的レヴェルを越えるどのレヴェルの存在者も、より下位のレヴェルに属する存在者から構成される、そして (c) より高位のレヴェルは(むしろそれらのレヴェルに属する個体は)、より下位のレヴェルの個体が会合  するか〔associtaion〕発展するかのどちらかによって、やがて創発した、というものである。心的レヴェルを加えなかったのは、唯物論的存在論において、心は、物ではなくて、脳の過程の収集体だからである。どのレヴェルも、必要に応じて、多くの下位レヴェルに分析され得ることに、注意されたい。たとえば、物理的レヴェルと社会的レヴェルは、小レヴェル、中レヴェル、大レヴェル、そして巨大レヴェルに分割されるかもしれない。

level structure レヴェル構造 [BungeDic1: 159]
 レヴェル先行(またはそれの対となる、レヴェル創発)という順序関係を伴ったレヴェルの集合、つまり、L =〈L, nに対しても、Ln < L<font size="2">n+1=df ∀σ[σ∈Ln+1⇒ C(σ)∈Ln]。ここで、C(σ)はシステムσの構成を表わす。階層的な【↑存在の連鎖】とは区別されるべきである。なぜなら、レヴェルは、支配、ましてや創造主への近さによってではなく、先行によって順序づけられているからである。