週４０時間超の未払い残業代勝ちとる！コナカ第１１回団交報告

写真＝パワハラを告発した鹿間組合員（左から２人目）らコナカ支部の団交出席者

ついに週４０時間超の未払い残業代勝ちとる！
パワハラ撲滅へ！被害者が団交に出席し告発！

１２月１９日、私たち全国一般東京東部労組コナカ支部と株式会社コナカとの第１１回団体交渉が東京都内の会議室で開かれました。組合側からは９人、会社側からは沼田専務ら７人が出席しました。

週４０時間超の未払い残業代で協定
全社員は組合に入って残業代を取り戻そう！

組合と会社との間で協議を続けてきた「週４０時間超の残業代」問題をめぐり、この日の団交でついに会社が組合に未払い残業代＝解決金を支払うことが決まりました。組合を通して残業代を請求していた９人の組合員に対して１４９万８６９６円を今月中に支払うとの協定書に労使が調印しました。

この問題では私たちの申告にもとづき、横浜西労働基準監督署が６月、「週４０時間を超える残業代を支払いなさい」とコナカに是正指導していました。会社が不払いの理由にあげている１年単位の変形労働時間制について、労使協定を結ぶときに労働者の代表を民主的（挙手や選挙）に選んでおらず、「無効だ」と判断したからです。「偽装労使協定」が摘発されたのです。

組合に対して、会社は８月にいったん「組合員には支払う」と表明していました。ところが、私たちが「全社員に支払うべきだ」との当然の考えを明らかにした途端、一転して「やっぱり組合員に支払うのもやめる」と一方的に約束を反故（ほご）にし、支払いを拒否し続けてきました。

こうした不誠実な対応に怒ったコナカ支部が団交で追及した末、今回ようやく請求した組合員には支払うことでまとまりました。当たり前の結果とはいえ、組合が勝ち取った成果です。

私たちは全社員に支払うべきだとこれまでの団交で何度も求めてきましたが、会社はいまだに他の社員には「理解してもらっている」との姿勢を変えていません。本当に「理解」されているのでしょうか。「偽装労使協定」が明らかである以上、全社員に請求権があるのは言うまでもありません。

この日の団交では、週４０時間超の残業代とは別に、５月２５日に会社から支払われた過去２年分の未払い残業代が少なすぎるとして、差額を請求していた松田組合員の協定書も会社と結ばれました。会社は今月中に新たに４０万４３５５円を支払うことになりました。

コナカで働いている全社員のみなさん、労働組合（東部労組コナカ支部）に入って未払い残業代（差額分、週４０時間超の分）を取り戻しましょう。自らが働いてきた正当な対価です。会社の不誠実な姿勢を許さず、組合といっしょに請求しましょう。

暴力・暴言・嫌がらせ……パワハラを告発
組合とともに職場からパワハラを撲滅しよう！

この日は、上司からのパワーハラスメント行為を経営陣に告発するため、東北の店舗で働いている鹿間組合員がはるばる上京し、初めて団交に出席しました。

鹿間さんは勇気を持って団交で、自分が受けたパワハラ行為を明らかにしました。「お前の母を殺して財産を奪え」「お前なんか会社を辞めて、振り込め詐欺師になれ、口がうまいからちょうどいい」「イライラさせる奴は帰れ」「俺は、副社長（当時）と仲がいいんだ、お前たちはどうにでもできるんだ」「だからお前は店長を降ろされるんだ」「お前は今日１日販売しないで掃除していろ」「馬鹿」……。これが上司から言われたという暴言の数々です。

あげくの果てには上司からヘッドロック（頭を抱えて両手で締めつけるプロレス技）を２回もされたという暴力行為についても告発しました。

鹿間さんによると、昨年１０月には上司から「お前だけシフト勤務、残業なし、公休買い取りなし」と告げられました。その結果、実際それまでは３～４万円ついていた時間外手当が、鹿間さんだけ１万円台、ひどい月には２０００円台まで一気に落ち込みました。売り上げが伸びる土曜、日曜、祝日にもわざと公休を入れられています。

鹿間さんはパワハラ行為にショックを受け体重が数ヶ月で５キロ以上も減りました。「こんな差別的な取り扱いが許されるのか」と団交で怒りを爆発させました。団交中に、大野営業本部長からその上司に電話で問いたださせました。

組合からは経営陣に対して、鹿間さんをただちに他の社員と平等の取り扱いにするよう要求しました。さらに上司への事実確認と団交への出席を求めました。会社は早期に回答することを約束しました。

コナカ支部は組合員に対する不当労働行為はもちろんのこと、あらゆるパワハラ行為を絶対に許しません。徹底的に追及します。「コナカは体育会系だから」で済む話ではありません。パワハラをコナカから撲滅しましょう。暴力、暴言、いじめ、差別、セクハラを職場から一掃しましょう。パワハラなどで悩んでいるコナカ社員はコナカ支部まで相談してください。

そのほかの組合と会社とのやり取りは以下の通りです。
＜組合＞店長の残業代問題で会社の考え方に変化はないのか。
＜会社＞今は、ない。
＜組合＞こんな低賃金では生活できない。物価も上がっている。ワーキングプアの状況だ。社員の給料を大幅にアップすべきだ。
＜会社＞平均給与は業界比較でみれば低くはない。ただ、社員の声を真摯（しんし）に受け止めて、今後の賃金について交渉していく。
＜組合＞冬期一時金（ボーナス）はどうなるのか。
＜会社＞昨年比１０２．３９％の４億７１２２万円を原資として１人あたり平均４０万７９８０円。
＜組合＞交通費のガソリン代を現在の市場価格に合わせるべきだ。
＜会社＞１３３円から１４３円に上げた。１年ごとの見直しでやっていきたい。
＜組合＞店長会議の時の勤怠入力は、終わった時刻を入力すべきだ。９時に終われば９時で入力させるべきだ。
＜会社＞終わった時刻の入力で大丈夫だ。
＜組合＞今後の団交は少なくとも１ヵ月に１回は開こう。
＜会社＞毎月１回ということにする。