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シグマベンディングサービスに熱中症労災遺族が再発防止を要求

2023年04月29日 11時37分47秒 | 過労死・過労・労災
シグマベンディングサービスに熱中症労災遺族が再発防止を要求
総合サポートユニオンの現場労働者とともに不誠実な会社に抗議

自販機補充配送会社シグマベンディングサービスの労働者が熱中症の労災により死亡した問題で、全国一般東京東部労組に加入した遺族が4月28日、同社の現場労働者を組織する総合サポートユニオン(自販機産業ユニオン)と同社とのオンラインでの団体交渉に出席し、労災の再発防止を要求しました。

団交には2020年夏に熱中症で倒れて翌年に死亡した労働者の妻と兄、東部労組の須田書記長が総合サポートユニオンから労働組合法に基づく委任を受けて出席。同社で現在働いている労働者をはじめ総合サポートユニオンの組合員とともに埼玉県内の会議室に集まり団交に臨みました。

会社側と遺族との団体交渉は今年1月に東部労組の事務所で開かれましたが、その際に遺族が手渡した謝罪や損害賠償、再発防止などの要求への回答を会社側は約束したにもかかわらず、その後に「遺族には団体交渉権がない」との理由で回答しないという極めて不誠実な対応を取ってきました。

この日の団体交渉で総合サポートユニオンの現場労働者からは「労災で亡くなった労働者の遺族に誠実に対応することは再発防止の基本。職場環境改善のためにも会社が遺族に誠実に向き合うよう求める」との発言がありました。また、再発防止策の一環として熱中症による死亡労災が発生した事実を社内の全労働者に周知するよう要求しました。

しかし、会社側は「係争中だから」とだけ繰り返して実質的な交渉を拒否。この場で組合と遺族の要求に回答するべきだという追及にも「検討する」というあいまいな回答に終始しました。

さらには会社側の弁護士があろうことか「(遺族は)同じことばっかり言っている」などと遺族を愚弄するような発言をしたため交渉は紛糾しました。会社側の不誠実な対応に怒った遺族は抱えていた労働者の遺影をパソコンの画面越しに経営者たちに突きつけました【写真】。

組合側の団交参加メンバーは遺族とともに口々に抗議の声を上げましたが、会社側は「時間が来たから」とオンラインの回線を切断し、一方的に交渉を打ち切りました。会社の労災によって殺された労働者の遺影を前に、「二度と夫のような犠牲者を出さないでほしい」という遺族の切実な訴えに対して、ためらいもなく交渉を打ち切る経営者の姿勢は非人間的なもので到底許されません。

シグマベンディングサービスはコカ・コーラの自販機への補充配送を手がけています。コカ・コーラはサプライヤー基本原則として「職場での人権尊重」をうたっていますが、シグマベンディングサービスの経営者が行っている死亡労災遺族への不当な対応、団体交渉への不誠実な態度などは「人権尊重」とかけ離れたものです。

東部労組と遺族はシグマベンディングサービスの経営者に死亡労災の責任を取らせ、再び労働者が殺されるようなことがない職場環境をつくるため、総合サポートユニオンの現場労働者とも連携し闘っていく決意です。みなさんのご支援をよろしくお願いします!

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