写真=「名ばかり管理職」問題の勝利的解決を伝える昨夜のNHKニュース
私たち全国一般東京東部労組コナカ支部の高橋亮組合員に対して、店長時代の残業代=「解決金」として600万円をコナカが支払うことについて、昨日(1月22日)、マスコミ各社が大きく報道しました。
NHKテレビのニュースでは夕方から深夜にかけてトップ級の扱いで大々的に伝えました。動画はこちらからご覧ください。
新聞各紙も朝日、読売、毎日、日経の各紙が本日(1月23日)付けの朝刊、社会面で報道しています。共同通信も記事を配信し、各地方紙に掲載されています。読売新聞の記事は以下の通りです。
コナカ、元店長に600万支払い…未払い残業代で合意
一般社員と仕事内容が同じなのに、管理職という理由で店長に残業代を払わないのは不当だとして、元店長の高橋亮さん(36)が紳士服大手「コナカ」(横浜市)に対し、約690万円の支払いを求めて労働審判を申し立てていた問題で、店長らでつくる労働組合「全国一般東京東部労働組合コナカ支部」と同社は22日に団体交渉を行い、同社が高橋さんに解決金600万円を支払うことで合意した。
店長の残業代については、ファストフードやコンビニエンスストアなどでも問題となっており、高橋さんは「この合意を問題解決の前例にしてほしい」と話している。
労働基準法では、管理職や監督職にあたる「管理監督者」には、同法の休日や労働時間などの規定が適用されないと定めている。何時間働いても残業にはならないため、残業代が支払われないケースが多い。
同労組によると、コナカでは採用や契約などの権限が、店長にはほとんどなく、管理職とは名ばかりの状態だったという。
昨年6月、横浜西労働基準監督署が是正を指導し、コナカは10月から店長に残業代を支払っているが、過去の未払い分は支払っていない。
そのため、高橋さんは昨年10月、残業代の支払いを求めて横浜地裁に労働審判を申し立てた。コナカ側が今月11日の審判の席で、団体交渉による解決を提案していた。高橋さんは解決金が支払われ次第、審判を取り下げることにしている。
同労組では今回の合意を受け、約300人の全店長に対しても過去の残業代を支払うようコナカ側に求める方針。一方、コナカは「10月以前の店長が管理監督者であるとの見解は変わっていない」としている。
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コナカの経営陣はマスコミの取材に対して「10月以前の店長が管理監督者であるとの見解は変わっていない」とコメントしているようです。まったくデタラメな考え方です。それでは、なぜ高橋組合員に600万円ものお金を払うのでしょうか。「偽装管理職」の不当性を経営陣自身が認めたからです。
コナカの全店長は高橋さんに続いて残業代を請求しましょう。自らが働いた正当な対価です。組合といっしょに堂々と声を上げましょう。
次に、高橋亮組合員からみなさんへのお礼状を以下に掲載します。
応援してくださった皆様へ
約1年間、私のことを応援していただき誠にありがとうございます。この間、組合を通じ、いろいろな励ましの言葉や勇気づける言葉をいただき、大変励みとなりました。正直「何か自分は間違ったことをしているのではないか」などと今の自分に疑問を持ったことも何度もありました。しかし、それは最後までやり遂げることにより、自分の行った行動は正しかったと答えを出すことができました。
権利というものは2通りあります。1つは何もしなくても備わっている権利。そして、もう1つは自分から獲得する権利。後者にいたっては、自らが行動をおこし勇気を出さなければ得ることができません。それを得た時の自分の達成感、自信は計りしれないものがあります。
私は自分の考えが正しいと信じ進みました。また応援してくださった方もたくさんいらっしゃいました。それで結果が出すことができました。もちろん私1人の力ではとうてい成し得ることができないことであると理解しております。
私と同じ立場の方、なやんでいる方……いろいろいらっしゃると思います。(業界に限らず)なやむ前に一歩踏み出す勇気を持ってください。必ず力になってくれる人々が存在します。そして自分を信じ前に進んでください。必ず目の前に今まで見えていなかった道が見えてきます。
そして最後になりますが、私のことを応援してくださった組合の方々、コナカの社員の方々、何かのきっかけで私のことを知ってくれた人へ、ここまで来れたのはあなた達のおかげでしたと心の中よりお礼を申し上げたいです。ありがとうございました。
2008年1月22日
高橋 亮
『残業時間は過労死ラインの90時間、100時間』
と記載、未払い残業代がとっても重い言葉に…これって「生きてて良かった」「病気にならなくて良かった」って話?
未払い残業代は『名ばかり管理職』への安い賃金で働かせたり一般社員へのゴマカシ給料、会社の違法行為だけだはなかったのですね!!
自分の生活や家族を守る為に会社に勤め、その仕事に生きがいを求め働き…結果会社が求めてくるのは残業時間過労死ラインですか?
未払い残業代過去2年間で600万~700万、それで家族が病気になったり過労死になったら…と思うととても怖い話です!!
高橋さん1年近くもの間本当にご苦労さまでした。
そして勝利的解決出来て良かったです!!
少ないでしょう。ただ、店長は今回の事で会社を改革すべきだと、今日お客様に言われました。
もうコナカマンを卒業しませんか。
会社の利益イコ-ル個人の幸せでないはずです。
経営者と労働者、店長は労働者の代表です。
早く気づいてください。
家族の事にもっと目を向けませんか。
高橋亮さんの件は、あなた方店長の問題なんです。
わたくしの息子もコナカで店長をしております。日頃から過酷な勤務を心配していた次第です。朝は誰よりも早く家を出て帰ってくるのは23時過ぎ。お休みも月に3~4日程度だったと記憶しております。その他多額の社員購入などの状況も高橋様と同じ様でした。
わたくしの息子も申し出れば今までの未払い賃金を頂ける可能性はあるのでしょうか?(親の勝手な希望ですが、息子にはそれをもらって職を換えてほしいと思っておりました。ただ最近このブログを読んでいると「辞める」のではなく会社を「変える」人間になってほしい、とも思えるようになってきました。)
コメントありがとうございます。
息子さんが申し出れば、今までの未払い賃金をもらえる可能性があるのか、とのご質問ですが、可能性は十分にあります。コメントを読む限りでは労働実態も高橋さんとよく似ていると思われます。会社が高橋さんに支払って、ほかの店長に払わない正当な理由は一切ありません。ただし、労働債権の「時効」の関係で請求対象になるのは過去2年分です。働いた分は賃金をもらう、というのは当たり前のことです。どうか臆することなく、堂々と請求するよう息子さんに話してください。そして、コメントに書かれている通り「会社を辞めるのではなく会社を変える」方向で考えてみてください。社員がみんなで協力すれば、必ず働きやすい職場をつくることができます。ぜひ息子さんと相談のうえ、東部労組本部のコナカ担当者まで電話(03-3604-5983)かメール(toburoso@ka2.so-net.ne.jp)で連絡してください。
本当、自分達支部の事の様に喜んでます。
我々うすけぼ支部も、まさにコナカさんの所と同じ、偽装管理監督者問題、未払い残業代で会社と団交を重ね、そろそろ佳境に入りそうな所でコナカ支部のこの勝利!! 例えられない位勇気付けられました。コナカ支部の方々が開けた穴を、我が支部が更に広げたいと思います。 問題はまだまだ山積みでしょうが、大きな大きな第一歩を踏み出したのですから、これからも、ますますの活躍、応援させて頂きます、頑張りましょう!
影でぐちってないで店長側も会社側もお互いやることあるじゃん。店長会議とやらで集まっているんだから何日かかってもぶつかっても腹を割って話せばいいじゃん。いちパートはそう思います。