東京東部労働組合【公式】ブログ

全国一般東京東部労働組合の記録

中島賞授賞式での橋さん(JOMO過労労災)の発言

2007年08月10日 14時06分41秒 | 過労死・労災

8・4中島賞授賞式での橋美智代さんの発言
<JOMO「アジア商事」の責任を追及していきたい>

8月4日に開かれた「過労死をなくそう!龍基金」(中島晴香代表)の第1回中島富雄賞授賞式で、夫が過労労災で倒れた事件についてJOMOグループ「アジア商事」と闘っている妻の橋美智代さんが発言しました。

その発言を以下に掲載します。

****************************************

橋美智代、息子の橋桜佑です。

晴香さん、本日は第1回目の中島賞の授賞式開催おめでとうございます。

富雄さんが亡くなって3年がたとうとしています。
とても辛い日々だったと思います。
そんな中、過労障害で、入院している私の夫の労災申請中、晴香さんは電話やメールを何度もくれて私を励ましてくださいました。

私の夫、橋直彦は、去年の11月にくも膜下出血で倒れました。
桜佑が7ヶ月の時でした。
夫は、ガソリンスタンドのJOMOの子会社のアジア商事で20年間働いていました。
去年の春からチーフスーパーバイザーとなり、埼玉の20店舗のJOMOのガソリンスタンドを4人のスーパーバイザー達と担当していました。仕事は、前よりも忙しくなりました。
朝早くから夜遅くまで働き、毎日とても疲れて帰ってきました。
去年の休みは、1月3日の1日だけでした。
『休みたくても休めない。』と話していました。
遂に本当に夫は、くも膜下出血で倒れてしまいました。
生存率20%の状態から奇跡的に一命を取りとめ意識を戻しました。
そして、1級の身体障害者になり、今日が何月何日かも判らない記憶障害も残っています。

もしかしたら倒れるでは?と思い子供の育児日記に夫の出勤・帰宅時間をつけ始めました。
会社に長時間労働をしていたので残業代を求めましたが上級管理職だからと言って取り合ってくれませんでした。

そして知り合いに、去年の12月の新聞の『過労死をなくそう!龍基金』の切り抜きをもらい、中島晴香さんの存在を知り、晴香さんと会いたい、文通したいという目的で電話をしました。
色々話を聞き、よく考えて東部労組に入りました。

会社は労災申請はしたものの、労働基準監督署に出した資料を見せる必要がないと言ったり、団交で私が希望する資料を準備する時間がないと言ったり不誠実な対応を取ってきてとてもショックでした。

出せるだけ資料を労働基準監督署に出し、6月27日、労災が認定されました。
会社は労災認定後も特に何も話してきません。
労災が認定されたからといって喜んではいられないこともあります。
会社の謝罪や、責任を今後も追及していきたいと思います。

不安な時は、晴香さんや、東部労組の方が連絡をしてくれて、支えられここまで来れたと思います。

『過労死をなくそう!龍基金』がもっと世の中に知れ渡って、あきらめてしまっている人たちに希望を与えてほしいと思います。
5回目、10回目と中島賞の授賞式の回数が増えていくことを応援したいと思います。
本日は、参加させていただいてありがとうございました。

****************************************

橋美智代さんの発言に、約100人集まった参加者は耳をすまして聞いていました。会社側はこの訴えにどう応えるつもりなのでしょうか。

JOMOグループとアジア商事で働くみなさん、二度と橋さんのような苦しみ、悲しみを繰り返してはいけません。過労労災を撲滅する職場をつくりましょう!すでにアジア商事では労働組合が結成されました。いっしょに声をあげましょう!

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コナカ労組を業界紙「繊研新... | トップ | 旅行綜研・ダイヤモンドシス... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (法学部学生Y)
2007-08-10 16:29:28
過労死は、今労働現場で話題になっている問題が複数組み合わさって起こっています。
これを解決するための一番最初のステップは、「多くの人がこの事実を知ること」だと感じています。
知っていても知らなくても、問題はそこにあり続けるのなら、誰が直面してもおかしくない。自分も将来、過労死に悩む可能性があるのだから、もっと知っていこうと思っています。

返信する
「法学部学生Y」さんへ。 (龍基金事務局)
2007-08-11 11:35:11
コメントありがとうございます。過労死を解決するためにはまず「多くの人がこの事実を知ること」。まったくその通りだと思います。過労死の認定を求めて申請した人は昨年度で約300人。少なくともその家族は、中島さんや橋さんと同じように嘆き、悲しみ、苦しんでいます。それだって「氷山の一角」にすぎません。過労死、過労障害にあった人、あるいはその疑いがあるのに泣き寝入りしている人はもっと多いはずです。また、過労で倒れるまでには至らなくても、長時間労働、サービス残業、有給休暇や休日がとれない、など違法・不当な職場が日本では横行しています。そうした働き方、働かせ方を変えるための第1歩は、いま苦しみ悩んでいる人たちの声を聞くことではないでしょうか。もっともっと問題を知ってもらえれば、と思います。これからもよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

過労死・労災」カテゴリの最新記事