東京東部労働組合【公式】ブログ

全国一般東京東部労働組合の記録

企業による障害者への貧困の押しつけを許さない

2009年06月22日 15時29分13秒 | 障害者

写真=3月の「反貧困フェスタ」で発言する東部労組の加賀沢さん

働く障害者は差別をはね返し均等待遇を実現しよう!

昨日(6月21日)の『朝日新聞』朝刊が、企業の障害者差別の是正を求めて立ち上がった私たち全国一般東京東部労組の組合員である加賀沢志のぶさんの訴えを取り上げた記事を掲載しています。

記事は「変わる働き方 選択のとき」という連載の中の障害者雇用についての特集です。障害者が働く場は一般の企業と、作業所などの福祉施設に大きく分かれます。福祉施設では「訓練」の場として最低賃金など労働法の適用外になる問題があります。一方で一般の企業に雇用されても差別されるケースが多くあります。

以下に記事にある加賀沢さんの部分を抜粋します。

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 大手損害保険会社で保険金の支払い業務を担当する前橋市の加賀沢志のぶさん(50)は、両足に障害がある。入社してから18年間、正社員と同じように働いてきた。
 しかし、18年間で月給はわずか2千円しか上がっていない。正社員に支給される住宅手当や家族手当もない。この企業が、主に障害者雇用のために設けている「一般嘱託」という非正社員での採用だからだ。
 加賀沢さんは、個人で加入できる労働組合に入り、待遇改善を求めて会社と団体交渉を続ける。「正社員並みの仕事をさせながら、障害を理由に低い待遇に抑える差別は許せない」と訴える。

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加賀沢さんは18年間も「いわれなき差別」に苦しみながらも、大企業で働けるだけでも満足すべきなのでは、という葛藤の中、家族と労働組合と良心的弁護士のバックアップを受け、差別の是正をめざして立ち上がりました。

景気の低迷で08年度に解雇された障害者は、前年度の1.8倍の2774人にのぼります。東部労組(NPO法人労働相談センター)にも相談が相次いでいます。そもそも採用時に差別されるケースも後を絶ちません。

障害者差別を禁止する法制度をつくるとともに、職場や地域で障害者が声を上げていく必要があります。障害のある人もない人も労働組合に入って均等待遇を勝ちとりましょう。

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2 コメント

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障害者の雇用差別禁止の記事 (本部スタッフ)
2009-07-09 14:43:26
朝日新聞の記事です。
http://www.asahi.com/politics/update/0709/TKY200907080421.html

障害者の雇用差別禁止を法制化へ 厚労省
2009年7月9日0時7分

 厚生労働省は8日、働く場での障害者差別を禁じる法制度づくりに着手した。日本が07年に署名した国連の障害者権利条約の批准に向けた対応の一環。募集・採用や労働条件、労働環境などで障害を理由にした差別を禁じ、障害者が働きやすいような「合理的な配慮」を使用者に義務づける内容が盛り込まれる。

 労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の障害者雇用分科会がこの日、法制化に向けた議論を始めた。新法をつくる案もあるが、企業に一定割合の障害者雇用を義務づけている障害者雇用促進法を改正する案が有力で、来年の通常国会への法案提出を目指す。

 焦点になりそうなのは、障害者権利条約が求める「合理的配慮」をどう規定するかだ。職場での合理的配慮は、使用者に過度の負担にならない限り、個々の労働者の事情に応じて必要な環境を整えることを意味し、配慮を欠くこと自体が差別とされる。

 国内ではなじみの薄い合理的配慮の概念について、厚労省の研究会は、通訳や介助者らの人的支援▽通院や休暇、休憩など医療面の配慮▽バリアフリーなど施設・設備面の配慮――が必要とした。

 条約の批准に向けては、障害者政策の基本理念を定めた障害者基本法の改正に向けた作業も政府・与党で並行して進んでおり、やはり合理的配慮をどう定義するかが焦点の一つになっている。

 審議会は今後、障害者基本法の改正論議をにらみながら、職場での合理的配慮の内容をさらに明確化する。(江渕崇)
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記事その2 (本部スタッフ)
2009-07-09 14:47:39
共同通信が配信した記事です。
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009070801000725.html

厚労省、障害者の雇用環境で指針 企業に明示へ

 障害者への差別を禁じた障害者権利条約の締結に備え、厚生労働省は8日、通院が必要な障害者のためにフレックスタイムを導入するなど、障害者の雇用環境整備に向けた指針を作ることを決めた。企業に明示し、積極的な取り組みを求める。

 権利条約は2006年に国連総会で採択され、日本は07年9月に署名手続きを済ませており、国会で承認されれば正式に締結となる。

 条約は、企業にとって過度の負担にならない限り「合理的配慮」をして、障害者の働きやすい環境を準備するよう定めている。厚労省は10年度にも障害者雇用促進法を改正して合理的配慮の考え方を盛り込み、その具体的な内容は指針で別途示す方針。

 厚労省が設けた有識者の研究会が同日、指針作成に向けた中間整理案を提示。目や耳が不自由な障害者のため、仕事で使う点字資料や補聴器を用意し、通訳を置くなど、個々の障害者の事情に合わせた対応を求めた。

 定期的な通院が必要だったり疲れやすい人には、短時間労働などで労働環境を整え、意思疎通などが十分にできない場合には、手伝える人や相談窓口を職場に置くことなどを挙げている。

2009/07/08 19:41 【共同通信】
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