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全国一般東京東部労働組合の記録

私も技工士でした (ボランティアKさんからもコメント届きました)

2006年05月30日 23時08分52秒 | 歯科技工士
論理的にも人間的にも破綻した世界が、歯科技工士の世界です
06-05-30 19:16:22

私は歯科医院のラボで働いていましたが、やっぱり労働時間16時間以上でとても長く、そして、休み時間は0でした。
私は、社会保険があるところに何とか勤めることができましたが、社会保険なし・ボーナスなし・挙句の果てに労働保険もなしなんてザラです、しかもそれで正社員契約って・・・わけわからない待遇。
金属や石膏の粉塵、揮発したワックスが飛び散る中、食事をほおばりながら仕事をしていました。
そうでもしなければ、割り当てられた仕事が終わらないからです。

歯科技工の仕事というのは、一般的にはきれいな室内業務と思われている節がありますが、とんでもないですよね。
騒音と最悪の雰囲気(大気)、高熱、細かい作業、一歩間違えれば大怪我の作業、その他もろもろ、基本的に肉体重労働です。
少し前まで、アスベスト・リボンまで使われていた世界です。

なによりも、一日15・6時間の労働時間なんて当たり前で(勿論36協定なし)、残業代が支払われないことなんて当たり前です(そんなこと言ったら即いじめ)。
私の同期は2年間でほとんどが歯科技工を去ることになりましたが、それは仕事内容が嫌なわけではなく、労働条件が悪すぎるからです。

その一因は、歯科技工士が作った補綴物の保険の点数が、すべて歯科医師に流れるからです。だから、補綴物が単なる商品になってしまい、歯科医師の提示する安い価格で作りざるを得ない、つまり薄利多売競争で他の歯科技工士と共食いするしかなくなってしまう。

それだけでなく、歯科医師や、歯科技工所の経営者がそこで働く労働者の権利なんて考えていないこともあります。私の使用者の歯科医師はよく言っていたものです、「歯科医院もなかなか儲からなくなってきたから、痛み分けを技工士にもしてもらわないと」・・・過酷な度合いは比べ物にならないのに。

論理的にも人間的にも破綻した世界が、歯科技工士の世界です。

当時は、歯科技工に携わっている友人の100%が同じ思いでした。
だけれども、みんな結局どうしていいか分からなかったんです。
でも、労働相談センターに相談したり、個人で入れる労働組合の存在を知っていたら、また違っていたかなぁとおもいます。
tomomiさんが、すごく旦那さんのことを心配していらっしゃるのを、痛いくらい分かります。
私も、当時の辛さとtomomiさんの状況が重なり涙が出てきました。
私は家族の存在がとても支えになりました。
旦那さんもそうだと思います。

袋小路に追い詰められたような気になって、どうしていいか分からなくなってしまった時は、第三者に相談することで、解決の糸口が見えてくることもありますよ。

実際の現場を知っている者として、頑張れ、なんてとてもじゃないけれど言えません。
専門の学校にも行ってせっかくなった技工士ですけれど、技工士辞めたって死ぬわけじゃない、そういう風に考えると少し楽になったのを覚えています。

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3 コメント

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Unknown (ルノワール)
2006-05-31 17:18:00
技術を持った仕事をしている人たちは忍耐力があるな~なんて軽々しく言えたことではありませんね。こんな状態がいつまでも野放しになっているわけはありません。いつか本人にしろ家族にしろ立ち上がり風穴を開けるでしょう。そのときは東部労組の長い歴史の経験、闘いが全面的に後押しするでしょう。
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歯科技工士の妻さんがんばってください (コミー)
2006-06-02 11:53:29
高度な技術を持った歯科技工士という仕事の実情がこんなにも酷いなんて、実際にお話を伺うまでは、考えた事もありませんでした。



現場で働いている人が直接声をあげなければ、わからない事って多いと思います。



理不尽な雇用環境を改善するために、一緒に闘ってくれる仲間は必ずいます。

一人でも多くの方に、労働組合の力を知って頂きたいです。

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入れ歯作りの現場 (YDS)
2006-07-01 11:46:33
このビデオを多くの人に観ていただきたいと思います。言葉で訴えるよりも判りやすいと思います。http://blogs.yahoo.co.jp/bymch805/folder/1440953.html
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