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全国一般東京東部労働組合の記録

添乗員は「みなし労働」では絶対あり得ません

2007年04月23日 12時32分09秒 | 添乗員・旅行業界
一体このどこが、「みなし労働」でしょうか!

阪急の添乗員の皆さん!全ての添乗員のみなさん!
旅行(派遣)会社は添乗員の労働時間は「みなし労働時間」だから、8時間労働時間も守る必要もないし、時間外割増賃金も一切支払う必要がないと居直り続けています。
本来、「事業場外みなし労働」とは、労働時間や業務内容を「事業場外の労働者」に任せる制度です。しかし、下の内容でも明々白々ですが、昔はいざ知らず現在の添乗員は、旅行会社から厳しく時間や業務内容を指示されています。携帯電話も常備させられ、事あるごとに報告・指示のもとで動かされています。一体全体このどこが「みなし労働」でしょうか。

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ある添乗員の1日と時間・業務指示内容
<ある添乗員の18時間労働の1日>
6時00分~7時30分   マルセイユのホテル朝食
7時30分         ホテル出発手続きとドライバーとの打ち合わせ、バス前にて荷物確認等点検、座席割
8時00分         バス出発アルルへ
9時05分~9時15分   ゴッホの跳ね橋にて記念写真
9時20分~10時45分  アルル徒歩観光・・・朝市、ゴッホの病院、市庁舎広場、古代円形闘技場、古代劇場等
11時25分~12時15分 ローマの水道橋見学
12時40分~12時45分 ローヌ河畔、アビニヨンの橋で写真
12時55分~14時00分 昼食
14時00分        徒歩アビニヨン観光見学、市庁舎広場、法王庁、大礼拝堂、宗教画展示室・・・。その後、短時間のフリータイム
16時00分        バス出発リヨンへ
18時50分~19時15分 フルビエールの丘
19時45分        リヨンのホテル着、部屋割と案内、ホテル手続き
20時35分~22時35分 夕食
22時40分~24時30分 お客様の相談・ホテルとの打ち合わせ・旅日記作成


<時間と添乗業務指示内容のほんの一例>
添乗指示書
「時間配分の目安など業務の指示が詳細にわたって書かれています。この指示書をもとに、・・・手配が完了しているか確認します」

集合時間
飛行機 「空港では添乗員は集合時間の一時間前(出発時間の3時間前)にSHOWUPしてお客様を迎える準備をしてください」
バス「お客様集合時間の40分前には受付の準備」「受付集合15分~20分前」

機内にての業務指示
「お客様一人一人へ挨拶」「ご案内(トイレの場所・飛行時間等)等伝えて回ってください」「この時、お客様の名前と顔を完全に覚えるように努めてください」「(エコノミークラス症候群防止のためお客様の)機内では、定期的に足を動かす・適度な水分を摂る・ゆったりした服装をする・アルコールは飲みすぎない等の予防方法をお客様にご案内下さい」

バス乗車での業務指示
「行程表」で乗務員との打ち合わせ
立ち寄る場所・所要時間・トイレ休憩場所と時間(15分ぐらい)・昼食場所と時間、土産指定店・宿泊地等
①(初日のバス)添乗員の自己紹介とガイド・ドライバーを紹介
②「お客様の人数と荷物の個数は、いつでも、しつこいくらいに確認してください」「貴重品確認・社内禁煙・時間厳守・健康管理の案内」「到着地の名称・時間・マナーなどの注意事項の案内」「安全運転カードの確認・ガイド、ドライバーの安全運行に対する認識の確認、安全運行のための注意、指示を怠らないこと」「シートベルト着用のお願い」
③「バスの中では添乗員は寝ないこと」
④「ドライバーの居眠りやスピードの出しすぎ、お客様の様子に注意をはらうこと」「炎天下を徒歩で観光した後などは、水分補給をするようお客様に促し、体調の悪い方がいないかどうかを気を配るようにしてください」

席割り
飛行機席割り
「必ず、同行者が隣り合わせの席になっているか確認してください」「窓際・通路側の不公平が無いように往復路で入れ替えるような配慮も同時に願います」「個人チェックインの場合は、早い方から希望の席にアサインする」

バス座席指定
「グルーブに分けて、前・中・後で順々に毎日変える」「前から3列目ぐらいまでを指定ゾーンとして毎日席割りし、後ろは自由とする」「一番前の席は万一の時に危険なのでお客様に座らせないようにしてください」

食事レストランでの業務指示
「添乗員は明るく振舞うこと」「添乗員は、オーダーした飲み物が完全に配られるまで席に座らない」「食事が滞り無く進んでいるか、何か不備は無いか気を配る」「食事の内容を常に確認し、提供される料理に対する公平な感想を引き出すこと。料理が著しく不良の場合は帰国の後必ず報告すること」「事前に料理の説明があるかどうか大きく評価が分かれますので必ず指示書を確認して評価を落とさないよう努力してください」

ホテルでの業務指示
チェックイン時
「お客の荷物の確認とホテルへの引渡し、十分に注意すること」「「ルームアサイン、グループ同士、極端に離れていないか。」「見晴らしや階層・位置など不平等がないか」等の確認、必要ならアサインのしなおし」「部屋の行き方、非常口の確認、鍵の開け方、両替等の案内、朝食場所・時間、明日のスケジュール・モーニングコール・荷物出し・集合場所・出発時間」のための部屋廻り」「必ず、全ての部屋を訪問又は電話した上で確認をする」「(必要な時は)ミネラルウォーターやそれに代わるものを添乗金よりサービスしてください」「添乗員の部屋番号と位置をお知らせする」

かわら版(旅日記)の配布
「その日の夕食・翌日の予定を記入した「かわら版」を、部屋廻りの時などに毎日配布してください」

チェックアウト時
「早めにロビーに行き、お客様の精算の手伝いをする」「BGG、荷物はお客様に確認していただいてから積み込む」「バス乗車したら、人数確認と忘れ物が無いかどうかの確認」

行程中の業務指示
「日報には到着時間・出発時間(所要時間)等の詳細を細かくしながら行程を消化する」「ガイドを先頭に立たせ、「ゆっくり歩くこと」を指示し、オプショナルツアーは、原則添乗員は同行下さい」

ショッピング立ち寄り指示書
「免税払い戻し制度、方法をきちんと説明すること」

忘れ物
「忘れ物捜査依頼書」を同意の上お客様にご記入していただき、見つかった場合、お届けまでの実費はお客様にご負担いただく旨必ず案内してください」

自由行動
「この時間は、お客様の相談にのり、別行動になるお客様が了承されれば、希望者を募りご案内をしてください」

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皆さん!
8時間労働制は120年も前の先輩たちが命をはって闘いとった制度です。堂々と8時間労働制を守れ!と声をあげましょう。
今こそ、非人間的な15時間・16時間の超長時間労働制を撤廃させましょう。


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10 コメント

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ありがとう (へとへとのツアコン)
2007-04-24 00:00:58
何年か前に過労で倒れた、今思うと労働災害だったと思う。入院して半年間仕事にもどれなかった。旅行会社(派遣会社も)から一本の見舞いの電話もなし。なによりそれが辛かった。そういう存在だったことにはじめて気づかされた。自分を評価してくれていると過信?していた。呑みに行こうと誘ってくれた社員さんのあの笑顔はなんだったの。いつも御苦労さんと声をかけてくれた役員さん、「営業声」だったのですね。
国民健康保険には、傷病休業手当がない。民間の保険で辛うじて入院期間だけは保障されたがそれだけ。蓄えもすぐに無くなった。前の会社は中小企業だったけど健保組合の健康保険。病気の時は休職しても傷病手当が6割でた。
今までの登録派遣添乗員は、単なるアルバイトでしかない。それ以下でもそれ以上でもないとあきらめていた。
新聞を見てこのブログと出会い、涙が出て止まらなかった。
ありがとう。組合の方々。わかってくれる方がいたんですね。もう一度言わせて下さい。ありがとう。
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コナカです (高橋です)
2007-04-26 23:35:41
話に聞くと過酷な仕事ですね。添乗員と言うと学生時代憧れの仕事でした。人権をどう思っているのか疑問です。会社の権利ばかり主張して人権を認めない「ふざけるな!」と言いたいです。戦う相手は違えど、心は同じ次元にあると思っています。自分が信じる「正義」を貫きとおし、その古く腐った業界文化を建て直していただき、お仕事の内容や待遇面にて本当の意味でのやりがいを感じられたらいいですね。早く世間から夢見られている「添乗員像」を取り返してください。それではお互いがんばってゆきましょう。絶対負けるな!
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全国の応援する添乗員より (厚生労働省への申し入れご苦労様です)
2007-04-27 08:21:34
東部労組支部のみなさんへ
いよいよ、今日が厚生労働省への申し入れですね。本当にご苦労様です。全国の添乗員はかたずをのんで見守っていますよ。業界だけでなく労働組合のサービス連合?まで見なし労働を認めろと圧力をかけていますが、今、厚生労働省がこの業界の横暴に屈したら、この先、日本の旅行業界は何十年もの闇が続くことは間違いなく、世界でも孤立することでしょう。
記者会見もですよね。テレビニュースにでるでしょうか。

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応援しています (風太郎)
2007-04-27 16:21:44
私も昔は、添乗員をやったことがありますので、人事とは思えません。
全く、同感です。頑張ってください。応援しています。
関連記事を私のブログに載せました。ご覧下さい。

YAHOOブログ「風太郎の労働相談奮闘記」の風太郎→http://blogs.yahoo.co.jp/huchisokun/46440923.html
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Unknown (元添乗員)
2007-04-30 17:02:35
最悪、国際機関まで訴えが進展しそうですね。既に火蓋は切って落とされました。前進あるのみです。
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みなし労有働時間近年の過重労働と旅行の安全確保の欠如 (大平眞理子)
2007-05-07 06:08:00
私はパリ在住の日本の旅行会社のアシスタントです。私達は添乗員さん達の業務は熟知しております。みなし労働時間にプラスして近年現地係り員費削減の為、以前に増して過重労働になっていらっしゃること、マイナスツアーの為オプショナルツアーの販売強化、緊急時も添乗員さん1人で対処しなければならない事等々、日程表に書かれた以上の仕事をされていることを知っています。
 私達は96年来、フランスの労働組合に加入、労働基準監督所、労働裁判所、契約形態や労働時間についてフランスの各機関は日本の旅行会社の労働コンディションに絶句し、起こされた労働裁判は全て私達の側が勝ちました。それでも一向に何も改善されず、業を煮やした仏大手労組CFDTは、04年8月、雑誌L'EXPRESSテレビFRANCE3で私達の労働コンディションを取り上げ、雑誌では「これら日本人の雇用主達は全くの封建時代のシステムを泳ぎ回り、権力で被雇用者を踏みつけにしている。」テレビでは、「現代型奴隷制度」と2日間7回に渡って放映しましたが、会社側は一向に動ぜず、JALPAKなどは最高裁での審議を待っております。
私自身、みなし労働時間について問題にして以来、JTB、ANA Sと既に2回の解雇の憂き目にあっています。これまで日本の添乗員さん達が何故疑問を持たないのか不思議に思っていました。“待ってました”という感じです。
親しくしている添乗員さんと誕生日が同じ月なのでこの月に彼女が添乗で来る度に2人で誕生日をしていましたが、3年前は食事中にお客様から電話、ホテルに飛んで帰り、部屋で続きをしていても、お客様から「目覚まし電話は何時でしたっけ?」「風呂場の電気がつきません。」夜中過ぎても電話や来室。2年前はホテルのレストランで食事、やはり度々お客様から電話。昨年は電話で話したきり結局会うこともできず、私への日本からのお土産は出発アシスタントに預けなければならない様な、1時間と時間の都合がつきませんでした。年々添乗員の休憩時間が無くなっていることを肌で感じました。協力できることがあればいくらでも協力いたします。コンタクトしていただければ幸いです。
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大平眞理子さんへ (本部担当スタッフ)
2007-05-07 08:47:29
HTS支部の東部労組本部担当です。
コメントに感謝します。また、ご奮闘に敬意を表します。

よろしければ、こちらに直接メールか電話を頂けませんか。お待ちしています。
全国一般東京東部労組HTS支部本部担当スタッフ
メールtoburoso@ka2.so-net.ne.jp
電話03-3604-5983

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お土産屋への強制連行 (社員B男)
2007-05-17 06:02:40
参加者からのクレームで多いのは、お土産屋への強制連行です。

2004年、JTBでは「強制連行」を中止することを発表したものの、実際は業界全体では守られていない。
理由はお土産屋への強制連行が会社の収入源になっていること。
添乗員にこの店では幾ら売れとノルマを課す会社すらあります。
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一度集まりませんか (本部担当スタッフ)
2007-05-31 22:28:34
呼びかけます。
元添乗員のみなさん!
現役添乗員のみなさん!
いつもいつも応援してくださる皆さん!
一度集まりませんか。
コーヒーでも飲みながら、ぜひ、みなさんのお話やご意見を聞かせて下さい。

日 6月15日(金)
時間 午後12時
場所 NPO法人労働相談センター
地図参照 http://www.rodosodan.org/ikikata.htm
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どこが悪い? (業界関係者)
2007-07-19 10:31:51
添乗員の皆さんは添乗サービス協会というのをご存知だと思います。そう添乗員派遣会社の集りです。今までここは私達添乗員の味方だと思っていました。ところがここは実は添乗員派遣会社の利益のみを代表するところなんです。みなし労働だと言い張っているのも勿論ここが筆頭!HPを見ると実にいいことが書いてあります、業界の発展のため云々・・・添乗員さんの為云々・・。大嘘です。大体ここの専務理事(この人が協会の実権を握っています)は大手派遣会社の社長ですもの自社のあるいは業界の利益を守ろうとするわけです。先日も私の会社に連絡がきました、7月から「旅程管理主任者試験」を値下げするとのこと、それも今までの半値以下に・・私たちのときは5万円も取っていたくせに・・・添乗員さんのことを考えて・・・嘘おっしゃい!競争相手が出てきたからでしょう!!。皆さんあんな試験で4万円も5万円も私たちは払わされていたんですよ!いまさら半値にするなんて・・私たちが受けた試験料の返還運動をするべきだと思うのですがいかがですか?私は今回の問題を含め全ての元凶はこの添乗協会にあると思うのですが・・本当にこの協会は私達添乗員のためになっているのでしょうか?私達はせめて最低派遣料を決めるとかもう少し添乗員さんのためにと提言したのですが全て却下されました、勿論派遣会社が儲からなくなるという理由でしょうね。ぜひ試験料の返還運動を!!
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