
(上の写真=パナソニック電工本社前で抗議の声をあげる佐藤昌子さん)
正義は勝つ!
パナソニック電工・派遣切り裁判
佐藤昌子さんが正社員での職場復帰を実現!
福島県郡山市のパナソニック電工(旧松下電工)のショールームで派遣社員として働き、昨秋に派遣切りにあった佐藤昌子さんが同社に雇用契約の確認を求めた裁判で、12月25日、佐藤さんを正社員として職場復帰するという全面的な勝利和解が福島地裁郡山支部で実現しました。
佐藤さんは来年1月5日から従前勤務していたパナソニック電工福島住設建材営業所に復職します。会社側が争議解決金も支払います。佐藤さんを支えてきた全国一般全国協の宮城合同労組・ふくしま連帯ユニオンとともに、私たち全国一般東京東部労組もこの争議を応援してきました。この勝利は派遣切りをはじめ争議をたたかうすべての人に勇気を与えると思います。
佐藤さんの声明は以下のとおりです。
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和解成立にあたって
2009年12月25日
パナソニック電工派遣切り裁判 原告 佐藤 昌子
一番に訴えたいのは、雇用のあてもなく、社会保障も十分でないままに職を奪われるということは、労働者にとって生活崩壊を意味し、さらに人間としての存在否定をも意味するということです。
大企業をはじめ多くの企業が派遣労働者を使い捨てて首をきっています。それらの企業はなんの責任も問われていません。企業は社会の中で活動する以上その社会的責任も問われるべきです。
派遣先にも、派遣元にも明確な雇用責任が存在しない、雇用主がいないに等しい派遣労働者の首を切ることに誰も痛みを感じません。
この1年法廷闘争を取り組む中で、伊予銀行裁判や松下プラズマ裁判など私と同じような裁判の最高裁判決を聞いて、誰もが生活と命を守るための裁判に訴えたにもかかわらず、法理論だけが取り上げられて、人の命がどこにも見えてこないことに強い憤りを感じてきました。
人の命以上に大事な法律など存在しません。人の命を守れない法律は、それ自体が間違っています。
私は和解という形で職場復帰しますが、全国の派遣をはじめとする非正規労働者は、あれほど社会問題になったにもかかわらず、いまだに苦しみの中にいます。
私の職場復帰という勝利和解が、パナソニックPDPの吉岡さんをはじめ全国で60あまり起きている同様の争議の早期解決・職場復帰につながる事を切に望みます。
今、派遣法改正が論議されていますが、専門という言い訳で26業務は除外されており、法の抜け道となることは明らかです。新しい政府には、労働者保護に実効ある派遣法の抜本改正と社会保障の充実を求めます。
私は、この1年間の行動の中で、そもそも「派遣労働」というものの存在自体が間違っていると強く感じています。
私は、「派遣労働」そのものの廃絶のために今後も行動していく覚悟です。
すべてのみなさん。ご支援ありがとうございました。
不服ですが、全国で60あまり起きている同様
の争議の早期解決・職場復帰に影響力を与える
勝利和解だと思います。
お疲れ様でした。
そして今後も、多くの派遣労働者のために頑張
てください。
とにかく、おめでとうございます。