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賃金払って休ませろ! 「土風炉」「鳥元」のラムラにストライキ通告・本社に申し入れ行動

2020年08月05日 09時46分34秒 | 労働組合

8月5日、「土風炉」「鳥元」「土古里」などのブランドで首都圏中心に飲食店を展開する「ラムラ」(東京・中央区日本橋大伝馬町)の店舗に調理師として20年来勤務する、ジャパンユニオン(全国一般東京東部労組ジャパンユニオン支部)の長澤伸彦組合員が、糖尿病の基礎疾患を抱えながら新型コロナウイルス感染リスクを回避し、会社に対し休業・自宅待機を要求するため、ストライキを通告、争議状態に入りました。

長澤さんは、1998年3月、ラムラに入社以来、通算2年あまりの本社勤務(メニュー開発などに従事)を除き、同社運営店舗で調理師(現在は料理長)として働いてきました。その間、40歳代から2型糖尿病を患い、現在まで通院治療を続けています。今年の4月に入り新型コロナウイルスの感染が拡大し、緊急事態宣言が出された4月8日以降は、基礎疾患を抱え感染リスクが他の労働者より極めて高いため、会社に対し休業・自宅待機を何度も求めてきました。しかし、会社は賃金の一部支払いはしてきたものの、休業・自宅待機は一切認めませんでした。

長澤さんは、自らのそして家族のいのちを守るため、やむなく休業・自宅待機を継続。しかし、6月いっぱいで有給休暇も使い果たし、7月から完全な欠勤状態に。会社からは出勤命令が頻繁に下されたため、7月29日に団体交渉を開催し、厨房内での感染リスクの高さ(3密、客が使用した飛沫が残る食器を洗浄中にしぶきが目に入るなど)や、いつ感染するかと不安を抱えながらの生活状況を切々と訴え、重ねて休業・自宅待機を求めましたが、8月3日の書面での回答は、同月5日付の新店舗配属命令でした。

このまま欠勤状態が続けば、早晩会社より懲戒処分が出されるのは必至であり、雇用の確保も危うくなるとの判断で、長澤さんは意を決し、合法的に堂々と休業・自宅待機を実現できる、団体行動権の行使たるストライキという選択肢を採るに至りました。

新店舗配属初日の8月5日午前中、同日始業時をもってストライキに無期限で突入する旨の通告書をファックスで会社に送信。ラムラとは争議状態に入りました。今後は、ストライキ決行前の休業・自宅待機期間中の賃金補償を含め同社と団体交渉を重ねてゆくことになります。

同日午後1時からは、厚生労働省内の厚生労働記者会で記者会見を開き、午後3時からはラムラ本社に「ストライキ通告書」の原本を直接担当者に手渡すため、申し入れ行動を開催しました。長澤さんとジャパンユニオンの矢部明浩書記長が本社受付に赴き担当者を呼び出し、長澤さんが通告書を読みあげ、そのまま手渡しました。同社が入居するビルの入り口では、東部労組執行委員たちが「賃金払って休ませろ!」「ラムラは労働者のいのちに向き合え!」などのプラカードを掲げ、基礎疾患を抱える長澤さんに配慮して、発声は極力避け静かに沿道のひとたちに訴えかけました(写真)。

長澤さんは、自らのそして家族のいのちを守るため、勇気を出して敢然と闘っています。この闘いは、基礎疾患を抱える労働者に希望と勇気を導くものと強く確信します。いのちと生活を守るため全国の労働者は、いまこそ長澤さんに続こう!

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