中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

夏を歩く

2005年08月20日 | 行動記録
ここ最近、土日は殆ど外出していた。全く予定もなく、家に自分一人だけという状況も実に久しぶり。

8時には起床してバイクで新宿区のスポーツセンターへ。プールでクロール、1000m。中野にある同様の施設は場所が不便なので、こちらへ来たほうが近いのだ。毎回きっかり同じ距離を泳ぐけれど、最近微妙に疲れを感じるようになったのは気のせいだろうか。

泳いだ後、そのまま新宿西口へ行き、ヨドバシカメラをうろうろする。「アセンブラ言語の教科書」という本を購入。いまさら、の感あるけれどたまにはこういうのもよいだろう。少し、勉強しよう。

戻る途中に家の近くで写真家の高梨豊氏とすれ違う。この人は一昨日にも姿をみたばかり。我が家近くに住んでいるようだ。70歳くらいのはずなのだが、格好、鋭い眼光。どちらも年齢を感じさせないものがある。さすが。

洗濯等雑事を済ませ、少し昼寝をする。午後の予定は全く考えていなかった。ビールを飲みながら本を読み過ごそうかとも考えたけれど、雲ひとつない青い空をみて、少しは季節を肌で感じよう、と外出することにした。4月以降、家にこもる事が多く、歩く機会が減っていることもあるし。

今日も実に夏らしい気候。帽子にサングラス、ボトルには麦茶をつめて準備万端。気温は高いけれど、湿度はそう高くないので、歩くと案外心地よい。地下鉄で神楽坂まで行き、ここからとりあえず歩いてみる事にした。どちらかといえば夜の街、ではあるけれど、真夏の青空のしたの神楽坂というのも悪くない。風鈴の音が涼しげであった。

神楽坂を下り切り、次にどこへ行こうかと考えた。今日は徹底的に歩くこと、これを目的にしようと思い、そのまま道をまっすぐ九段下へ。毎年夏になると注目を浴びる例の神社を通り過ぎ、千鳥ヶ淵を歩く。ここは桜の名所としても有名だけれど、いまは桜の葉が繁り重なり回廊のようになって、非常に涼しい。セミの声が耳に響き渡り、空気は葉に清められた感じ。自然は偉大だ。

千鳥ヶ淵を抜けてからは内堀通りに沿って皇居堀沿いを歩き、三宅坂から246号へ右折。ここからはまた都会的な東京の風景。かなり暑いけれど、こまめに水分補給したので思ったほどには疲れない。ただ、あまり歩かなくなったことがたたり、足はやや筋肉痛気味。
ようやく表参道までたどり着いたので、「大坊」で休憩。村上春樹のエッセイにも良く出てくるこの喫茶店、個人的には東京でもっとも美味しいコーヒーを出してくれる店の一つだと思っている。深煎りでかなりコクのあるコーヒーを飲みつつ「鬼平犯科帳」で読書。帰りに豆を100g購入。

30分ほどで体力も回復したので、表参道から原宿まで歩く。表参道はいつ歩いても華やかな気分になれる。普段、中野のような地味な場所にいるとその気分もなおさらだ。原宿は相変わらずの人ごみ。そういえば、世間は今夏休みなのだなぁ、と実感。

神楽坂から原宿まで。われながら良く歩いた。江戸時代だったらたぶん「あたりまえ」の距離なのだろうけれど(鬼平を読んでいてなおさらそう思った)。

家に戻り、昔少し凝ったクラシックカメラを取り出してみる。今日通り過ぎた風景も20年後には「懐かしい風景」になっているのだろう。久しぶりにモノクロフィルムでもつめて持ち歩けばよかった、と思いつつ、空シャッターを何回となく切ってみた。

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