竪琴のブログです♪

竪琴(ライアー)は、癒しの音色が魅力の弦楽器。指の腹で弦をなでるように演奏します。

広がるイメージ持ちながら…

2021-02-25 11:36:47 | 日記

一般的に音楽用語では、fは強く、pは弱く、で理解が定着している感じがありますね。
でも例えば、強くとされるfがどんな音なのかというと、近くに感じる音であったり、pは遠くで鳴っている音…つまり音は距離感に関連しているような感覚を持ちます。


空間を満たす空気の中に、音がどう存在するかという視点でもありますが、それが気になるのは竪琴(ライアー)が、他の楽器より残響を聴き届ける場面が多いからかと思います。

狭い部屋での演奏も、広い空間をイメージ出来るように、楽器から出てくる音をどう放ち残していくか・・・進む時間の中で、空気中の音の漂い加減を見つめながら、音を進めていく感じです。

…言語にするのはなかなか難しいですが、音や音楽は様々なイメージを広げ、別世界を生み出してくれる不思議さがありますね。


そして曲中の各音のバランスもまた、音楽の奥行きの印象に関わりますし、生音・録音の状況に応じた演奏の配慮も、音の響きの立体感などに影響してきますね。

ある著名な舞台芸術家の方(確か野村萬斎さんだったと思うのだけど)が、演じることに関して、「空気を味方につける」とか、「空気をまとう」というような発言をされていて、その言葉がとても心に残りました。

広くて大きな会場の空間をも一つにする、求心的な芸術表現なのだろうと感じました。

…私自身も空気と共に、様々なイメージを持ちながら奏でていきたいと願う日々です。